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2009(Mon) 02/16

大学時代回想17 恋の脳内麻薬の作用と副作用?(42)

財前History … Comments(42)

 この記事は管理人の大学時代の回想記(実話)の第17弾。
 回想1「一楽木工」から見ないと意味不明なので注意してください。

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回想1…一楽木工 
回想2…応援団
回想3…リリカ再来
 
回想4…ストーカー財前
回想5…バイク免許取得の先に
回想6…社会人の鏡
回想7…研究室所属 

回想8…友情と恋愛 
回想9…ホッケー女のイメチェン文化祭 
回想10…阿鼻叫喚の魅力
回想11…無駄が必然に変わった日
回想12…動き出した思惑
回想13…友情と恋愛 (ノリ編)
回想14…マグナム砲の覚醒
回想15…帰れない者達
回想16…情けねぇ男二人の友情 
回想17…恋の脳内麻薬の作用と副作用?
回想18…何年経っても変われない男の…末路












ガチャッ



亜美「もしもし?」 

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 出た。亜美さんが出た。


 これは現実か?


 信じられない気持ちで一杯だった。

 なぜこんなことに…。 しかしこの声はまさしく亜美さん。

 まさしくこれは現実だ。

 それはわかっている。わかっているが…しかし

 こんな事はまったく予期していない。こんな時間に電話に出るとか全然想定してるわけないじゃないか。私の心境としては「今この瞬間が現実のものとは思えない…」というような感じだ。

 きっとこれは何かの間違いだろうと。これはきっと嘘だと。
 
 たった数秒の間だが

 脳裏に無数の焦りの感情、思いが飛び交う。



 そう。もはや私は平常心じゃない。


 理由もわかっている…。 






 知っての通り人間において恋というのは幻想である。そのメカニズムは脳内麻薬によるものと既に科学的に実証されている。

 人間の行動を支配する物質「ドーパミン」(快感の神経を興奮させる物質)

 もともと人間は快感を得るという目的を追従するために行動を起こすように遺伝子が組まれている。知らず知らずのうちに。そしてドーパミンは麻薬の一種なので当然快楽を伴う。

 ちなみにニュースでよく見る麻薬は脳内のドーパミンを直接増量させるもの。麻薬を直接吸えば、恋や快楽行動をしなくてもドーパミンが直接分泌される。だから人間は麻薬にはまると抜けられなくなる。

 男女を結び付けているのもこのドーパミンによるもの。自分の好きな女が現れると脳内麻薬がドロドロ分泌されてしまう。これが麻薬。だから気持ちいい。そしてこの快感を強く感じるためにその異性から抜けられなくなってしまう。

 だが残念ながらこの麻薬を一生分泌させ続けることは不可能。
  
 だから「どんなに激しい恋であろうといつしか終わる」のである。

 …誰もが思うだろう。


 ・ああ。ロミオ。なぜ脳内麻薬は一生分泌されないの?こんなに愛しているのに

 ・おおジュリエット。君は特別だ。こんなに好きな気持ちは今までに経験がない。絶対に僕たちの脳内麻薬は切れっこないさ。




 百年の恋も一瞬で冷める。 残念ながら大間違いである。

 どんなに好きであろうと恋は冷める。

 自然に分泌されるとは言っても麻薬は麻薬なのだ。麻薬。吸えば犯罪となる麻薬なのだ。脳内麻薬というのは強力過ぎて実は人間の脳神経を破壊する危険性がある。

 例えばその女性にずっと一生恋し続け、脳内麻薬を分泌し続けたとしよう。これは廃人になってしまうのだ。

 麻薬を受けすぎると快感状態がずっと続くため、体が「これは危険」と判断する。そして人間の自己防衛本能が働き、それをやめさせようとする。麻薬による快感を得ないように脳細胞を破壊していくのである。
 
 だってそうしないと廃人になってしまうのだから。

 つまり女性にずっと恋し続けて脳内麻薬を分泌し続けていると、そのうち脳神経が壊れていき、アホになってしまうのだ。まさに1、2、3でアホになるのと一緒。

 それゆえ恋愛感情には終わりがある。アホにならないために恋愛が終わる。

 そして言わばこれは人間の自己防衛機能ゆえの…人類が今まで栄えてきた進化の結晶とも言えるである。

 恋の麻薬が3~4年で切れるようになっている理由がこれだ。 



 まあこんな事を書いて何が言いたいかというと…
 


 普段ならば、そして普通の女ならば突然の電話であろうと私は簡単に対処できたろう。それこそ楽勝だ。一瞬でアドリブが利き、笑い話のひとつやギャグのふたつも言えたに違いない。

 しかし相手は亜美さん。

 声を聞いただけで体が硬直するし、脳内ドーパミンが洪水のようにドバドバである。
 
 脳がまともに働くわけがない。言わばアホになってるんだから。

 それをわかって欲しいわけである。 好きな子から話しかけられるとうまく受け答えができず、通常では考えられない返答をしてしまうのもこれが起因するわけである。

 ゆえに自分で調整する必要があるのだ。緊張しても、胸がドキドキしても、これは脳による麻薬の性だと。決して恋じゃないと。 でないと好きな女性とはまともに戦えやしない。






亜美「もしもし?」 

財前「あ…ど、どうも…」

亜美「な…に?」

財前「…」

亜美「…」


 まずい…。寝てたな。この声は…。確実に亜美さんは寝てた。

 しかしこの寝起きの声



 なんとかわいらしいんだ。



 う!? イカン。イカン。所詮これは脳内ドーパミンによる幻想。
 


財前「今までの事を謝ろうと思って」

亜美「今まで事?」

財前「いや…今までバイクで送ったりしなかったし…」

亜美「もういいよ。別にもう気にしてないし。。じゃあもう寝るから」

財前「あ。ちょっと待って;;」

亜美「何?」





 なんという魔性の女。この会話ひとつ取ってもあの美貌で彼氏がいなかった理由が伺える。

 常識からかけ離れた天然ボケ機能が半端ない。

 まず私は亜美さんより1個年上。学年もだ。 亜美さんはつい1ヶ月前まで私に対して敬語だったのに、今や完全にタメ語。 おかしい。恋人でもないのにこれは明らかにおかしいじゃないか。一体何がどうなって「タメ語」になったのか意味不明である。

 しかし「なんでおまえタメ語なんだよ」なんて言えるわけもなく、こちらとしてはスルーせざるを得ないのが辛いところ(笑)。掴み所がなさすぎて攻め手がない。

 これまでの数ヶ月の亜美さんの人間性を見るに辺り、もはや戦略やら作戦やらで落とすは不可能。すべて煙に巻かれるし、そもそも彼女が何考えてるか想像もつかないのだから。

 もはや残された手はひとつしかなかった。

 もう言うしかない。 ハッキリと。 それで相手の逃げ場をなくすしかない。

 まあ…
 
 こんな単純な答えしか出ない辺り、自分では冷静だと思いつつもやはり脳内麻薬で脳が正常に機能していないのだろう…。


 私はハッキリと言うことにした。


 好きだと。


 それに興味もあった。ハッキリそう言われたとして逃げ上手の亜美さんはどう切り抜けるのか。

 どんな女でも「好き」とハッキリ言われたらちょっと混乱する。そこでいきなり「え。無理^^」とか言う奴などいない。。。と思いたいところだが…







財前「え~とさ。実はね」

亜美「…」

財前「オレ亜美さんの事好きなんだ」



亜美「うん?」










































亜美「あの~ 酔ってる?」

財前「酔ってない」

亜美「正気?」

財前「正気だよw」




 ガチャ… 







 ツーツーツー









 




 え? え?



 き…切れた?





















 …
















 ちょ…待てよ!!(笑)。

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 おま…突然切るって何よ(笑)

 なんて野郎だ。告白されて都合悪くなったら切るとか無茶苦茶すぎるだろ…

 曲がりなりにも私はバイクで50㎞の距離を何度も家まで送り迎えした功労者だぞ? 送り迎えしたのも5回6回じゃないぜ?

 せめて「すいません;; 今後もお友達でいましょう」とか「お友達以上の関係には…」とかあるじゃん? あるじゃん?普通。

 しかもオレさ。先輩なんですけど?

 あ・な・たの先輩なんですが何か?

 人生の先輩なんですが。 

 いいか。「礼をもって礼で返す」それこそが人の道ってもんだろうが!!

 
 さすがに返事を期待して耳ダンボしてるときに

 ガチャ…

 とか、それかしらすぎだろ。


 あ~ キレタキレタ ぶちキレタ。

 オレはもう完全に頭にキタぜ?

 あの女とはもう二度と関わらねぇ。ここまでコケにされて黙ってられるかよ。 べ…別にいいし。

 ていうか彼女とか別にいらねえし。 ていうか欲しくないしね。そもそも。

 男友達の方がいいし。だって友情は永久だし。脳内麻薬かぶれの恋とか所詮幻想だし。





 …



 そして電話するために外に出ていた私はまた自分の部屋に戻った。

 ノリが不安げな顔でこっちを見てる

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ノリ「どうだった?」

財前「ああ。終わったよ」

ノリ「え?終わった?」

財前「あっけなく振られたし;;」

ノリ「工エエェェ(´゚д゚`)ェェエエ工 マジで?」

財前「あ。いや。厳密には振られてねぇな。そもそもあんなのに振られたとか納得いかねえ」

ノリ「んぇ?」

財前「ハッキリお断りしますとは言われてないから… 引き分けってとこだな」

ノリ「引き分け?」

財前「つまり勝敗つかずってとこだ」

ノリ「…」

財前「まあ再戦は一生ないがな」

ノリ「なんか悪いことしちゃったかなあ…」

財前「別にいいよ。で、おまえは?」

ノリ「ああ。ホッケーでなかったよ」

財前「そうか」

ノリ「ほい。まあ飲みなよ。今日はとことん付き合うし。」

財前「ちょっと小腹減ったよね。ラーメンでも行く?」

ノリ「行く行く!!」
 

 


 そう言って、農大通りへと出かける二人。

 道中。ノリが傷心の私を気遣って急に饒舌になってるのがなぜか心に痛かった。

 気遣ってくれるのはわかるが、「女は亜美さんだけじゃない」「そもそもあんな女とは付き合わない方が良かったよ」などなど、ありきたりな台詞ばかり。

 そんな言葉は一切慰めにもなりゃしない。


 そして…

 深夜2時を超えているのにもかかわらず

 ラーメン屋に来ている客が不思議と私の心を癒した。

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 サラリーマンが会社の愚痴をこぼしてる。「そもそもあの部長がですね…」「みんな出世の事しか考えてないからバラバラっすよ」「正しいと思うことができないんすよ!!」「なんでも手柄は全部あいつのもんかよ!って」

 農大生と思われる学生も愚痴をこぼしている。「そもそもあいつ陰口ばっかじゃね?」「あいつ自分一人じゃ何もできないくせに目立ちすぎ」「所詮自己満だよな。サークルなんて…」

 
 …

 何か

 みんな必死に生きている姿を見てちょっと癒される。

 まあ結局人間なんてその程度だ。今耳に入ってくる愚痴と、私が振られた傷心。さっきまで「自分が世界で一番不幸」のような感じになってしまっていたが、全然そんなことはない。

 一緒である。 会社でどうこう、サークルでどうこう、大学でどうこう、恋でどうこう 


 他人からしてみれば別にどうでもいいことであり、それが自分の思い通り行ったところで何か日本が変わるかと言えば全然変わらない。 所詮うまく行っても自己満足の範疇は超えないものばかりである。

 今日私に何があろうと






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 別に地球は普通に回っていくし、何も変わらない。

 ある意味死んだって変わらない。

 ということは私が今この場所で、このラーメン屋で

 「聞いて下さいよ!! 私今日ですね。酷いフラレ方を…」

 なんて自虐行為をしても、「そりゃ大変だねえ」とは言ってくれるものの、心の底ではそんなのはどうでもいいのである。その程度の問題なのだ。


 もちろん国家規模で何か一大事があれば地球にも影響があるのだろうが

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 銀河系からしてみればこれまた地球なんてちっぽけな存在であり

 別にどうということはないのである。

 非常に幼稚ではあるが
 
 なぜか

 そんなことを心で考えているとちょっと楽になってくるのが不思議だ。

 宇宙から見れば自分など鼻クソ程度の存在…。


 ああ。自分は間違えてたなと。確かにバイクで送り迎えを必死にしたり、今日は農大を往復して大変だったが、別に大した事じゃないじゃないか。バイクで送り迎えして体に何か害を受けたわけでもないし、今後の人生が絶望になったわけでもない。

 そもそもバイクで送り迎えした程度で「オレはこれだけやってるぞ!!」と勘違いし、恩を着せようとした事自体恥じゃないか。そして私がやった苦労など第三者から見れば「ど~でもいいですよ」程度。


 …そうだよな

 確かに私は亜美さんに振られたようなものだが


 ノリの言うように地球上に女は1人じゃない。

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 うむ。そうだな…

 なんの変哲もないありきたりな「女は亜美さんだけじゃないよ?」というノリの台詞も考えようによってはかなり深い言葉だな…。幼稚すぎだけど

 でもやはり過去の名言も深く追求すると非常に偉大だとわかる。


財前「ノリ…」

ノリ「ん?」

財前「深い…深いな。さっきの言葉」

ノリ「へ?」

財前「地球上に女は一人じゃない…か。深い。この言葉…深すぎるぜ!!」

ノリ「は?(・∀・;)」

財前「深い…深いぜ」

ノリ「…」




 

 振られた時に立ち直る方法は人それぞれ持っているとは思う。例えばカラオケを思いっきり歌うだとか、海に向かって「うぉぉぉぉぉ!!」って叫ぶだとか、高速を140㎞くらいでかっ飛ばすだとか、手が血まみれになるまで壁を殴るだとか。

 今回わかったが、ボロボロのサラリーマンなどが集まる古いお店などは結構いいかもしれない

 何か…良い意味で傷の舐め合いができるというか、自分より思い詰めてる人ばっかりで逆に勇気づけられる。

 ノリも周りの席の会話に耳ダンボな感じって事は、あいつも薄々気づいたんだろう

 ホッケーとは脈がないと。

 
 だからこそいきなりホッケーに電話するなんて言い出したんだろう。要は酔った勢いでトドメをさしてほしかったのだ。ホッケーに…。

 女は得てして「OK」意外の返事は直接言うのを避けたがるもの。自然消滅、空気読めが定番だ。

 かねがね私はそのことをノリに言い続けてきていたのでそれを薄々感じていたのかもしれない。


 …となるとあの電話ゲームを始めからノリはやろうって決めていたんだろうか。私が家に帰ってくる前から。だから私が家にいもしないのに家で待っていた。自分のケジメをつけるために。

 そして頃合いを見計らって、あたかも今思いついたかのように私に電話ゲームを持ちかけた。


 …

 う~む。
 
 とすると奴は相当な役者だと言える。

 
 ノリ…こいつ一見トボケてるようで実は頭の良い男かも。良い意味で私を利用しているし、自分のできないことを私を利用してうまくやってる。

 何しろ今このラーメン屋で、周囲の話に耳を傾けて黙って聞いてる時点でバカじゃない。うむ。こいつ結構これでいて骨があるな… 空気読めないバカならこの場でくだらん話を持ち出すんだろうからな。



財前「ノリ」

ノリ「ん?」

財前「おまえ今日オレん家に来たのさ。オレが呼んだからじゃないだろ。実は」

ノリ「え?おまえに呼ばれたから来たんだよw」

財前「なんか調子が良すぎるんだよなあ。酒用意してた事といい、電話ゲームを突然思いつく事といい…」

ノリ「まあ。お前が帰ってくるまでに色々と思うところはあったけどね」

財前「思うところ?」

ノリ「いろいろ迷惑かけた。スマンね」

財前「…。で?今日はこの後どうするの?」

ノリ「さすがに眠い。今日はお前の家に泊まるわ;;」



 なぜかわからないが、こいつは賢治とはやっぱり何か違う。大学が終わって社会人になってもずっとつきあっていける友だな…となんとなくこの時思った。

 (この数年後に私の結婚式にノリが来た等…未だにつきあいがある事を考えてもこの時の感じた思いは間違ってなかったという事かもしれない)















 そして夜が明けて


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 ノリと二人でバイクで大学に向かう。

 やはりバイクはいい。最高だ。 腹に響く近所迷惑なマフラーの爆音。太陽の光を全身に浴びながら自然を感じられる空気感。渋滞で動かない車を横目に路肩からスイスイと抜いていける利便性。己の腕一本でGと闘っているというこの感覚。

 恐らく車に負けているのは音響と空調だけだろう。

 
 実は私は昨夜のラーメン屋から帰宅後ある決意を纏めている。

 
 まだ返事を貰ってない。


 まだ亜美さんに昨夜の返事を貰ってない。


 もちろん今諦めればそれで終わりの話で深追いする必要もないのだが、こういうシチュエーションというのは滅多にあるものではない。今ここでスルーするのは簡単だが、将来

 この話を後輩や友にするときに

 「ああ。それで終わったけどね」

 では男が廃るというものだろう。

 それよりも「ああ。それで返事をキチンと聞いたんだぜ?そしたらさ」の方がよりドラマチックであり、自虐ネタとしてもさらなる深みを増す。

 そもそも私の大学生活なんてストーカー事件とリョウさんの性でネタみたいなものになってるのだから、今更失うものも無いし、今や振られ慣れて鍛えられているので亜美さんのどんな天然ボケ返答が来てもショックで鬱病になることもないだろう。

 そう。失うものは何もないのである。

 ここが私がノリとは決定的に違う強みだ。奴は大学生活がネタっぽくはないので、ノリのイメージからかけ離れたことはできない。そんなことをしたら「え?ノリ君てそんな人だったの?」と周りに思われ、多大なマイナス効果はあるのは確実。特にもし後輩に奴の事を好きな女がいた場合などは「それすら破談になる可能性」を秘めておりホッケーとこれ以上関わるのはリスクとリターンが合ってない。

 その点私は楽だ。よもやストーカー以下のレッテルを貼られることはあるまい。つまり亜美さんを執拗に追いかけ回しても「まあ。財前ならそんなもんだろ」で終わってしまう。いやむしろマイナスイメージが強すぎるがために「ほぇぇ。財前君ってストーカーだと思ってたけど、結構一途だったのね。ステキ(*ノωノ). 」なんてなってしまうかもしれない可能性すら秘めている。

 これはかなりの強みと言えるだろう。
 
  

 そんなことを考えながら程よく大学に到着し、私とノリはとりあえず自分の研究室へと向かう。そして研究室に入るとホッケー、賢治、原田、エリ、直子などいつもの面々が談笑している。

 ホッケーはこちらに少し視線を向けた後、ソッと目線を逸らす。

 恐らくノリがいたからだろう。

 ノリがそれを見たのかどうかは知らないが、ノリはいつもの如く研究室の端っこの机に座り、眠そうな顔をして自分の腕枕で寝たふり。まるで昨日何か大変な仕事を終わらせてきた苦労人のような雰囲気を醸し出す。

 まあ眠くないのはわかってる上に、昨日も大した事してないんだが(笑)。彼特有の恥ずかしさを隠す行為だろう。もちろんこれは昨夜一緒にいた私にしか判らないことなので他人はどう感じたかは知らない。

 しかし情けない奴だ。振られたからって別に空気読む必要ないのに。

 そもそも悪いのはノリ。おまえじゃないんだぞ。どっちかというと悪いのは答えをスルーしてるホッケーの方。負い目を感じるのはホッケーの方だ。

 勘違いも甚だしい。

 世に蔓延しているフッた方が上。フラレタ方が下なんて風潮が恨めしい。

 所詮脳内麻薬の弁が開くかどうかだけなのに。


 私はしばし状況を観察。

 …

 するとホッケーが突然席を立った。

 恐らく卒業論文のためだろう



ホッケー「よ~し。今日も農場に行って頑張ってくるぉ!!」

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 と言い残し自分の圃場(担当農場)へと向かった。


 チャンス!?


 よし。ここだ!!ノリ。 向かったのはホッケーは一人。


 ノリが動けるとすればここしかない。研究室で話は賢治や直子がいるので話を切り出せない。しかし農場ならば誰も邪魔者はいない。返事を聞くチャンスである。そして昨日の深夜で残っていた怪しいノリからの着信履歴。

 それを説明できるのも二人っきりの時だけ。

 自然に言えるのは今を逃せば後がない。

 しかし

 ノリ…


 は動かなかった。

 奴はホッケーが農場に出て行った後も

 ノリは眠っているフリであろうその体勢を解こうとはしなかった。


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 そんな眠いはずなんてないのに…。

 朝っぱらから机に顔をうずめる必要なんてないはずのに。

 昨日はそんなに酒を飲んでないのに…


 きっと奴の心の中では今、様々な葛藤と闘っているのであろう。「今行くべきか?」「行きたい…生きたいけど…」。だが奴は気づいていない。今の恋は麻薬によるものだと。

 3年後にはフラれた話など笑い話か酒のつまみになるだけだ。


 だがノリは動けない。そう。男としてのプライドが… 邪魔をするのである。

 追いかけるのは惨め。 そうノリは思っているに違いない。
 
 おい。ノリ。

 ホッケーは圃場に行くのに直子やエリを誘わなかった。わざわざ一人で行ったのはもしや?

 っていうプラス思考で乗り切れよ。と心の中でエールを送ったが


 

 ノリは完全に沈黙。 
 
 返事がない。ただの屍のようだ。








 さて… では次は私の番だな。
 
 私もホッケーと同じく

財前「圃場に行ってきやす」

 と言って研究室を後にした。  

 もちろん目的は圃場ではなく、亜美さんの所属する研究室。まあフロアは一緒だからここからほんの数十歩の所だ。

 窓越しに見ると研究室に亜美さんがいる。もちろん他の研究室の学生もいる。

 だがそんなの関係ない。

 入って挨拶をした後、

 「亜美さん。ちょっと良い?」

 と言うだけだ。それで終わる。苦しかったこの数ヶ月の何もかもが、それで終わるだろう。だがこれは全てが終わるという意味じゃない。ちゃんと昨夜用意してるのだ。私なりの起死回生の秘策を。

 うまく行けば付き合うことができるかもしれない。 実は結構は自信がある。

 この策を施してもうまく逃げられたら完敗だ。素直に負けを認める;;
 


 さあ亜美さん。


 これから言う私の告白をどう受ける?

 

 そして見せて貰おうか。

 


 今まで数々の男を地獄に落としてきたであろう


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 魔性の断り文句…とやらを。




























 今日の1曲   夢を信じて   「アニメ」ドラゴンクエストOP


 
 関連 デイジーが歌う夢を信じて



                                              素材 coco*
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