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2008(Thu) 10/16
海外記3-4 … ブラックジョーク(69)
さて
現在アメリカは朝の3:45分。
やっぱり朝方早くに目が覚めるという体調は一切変わらない。
まあ簡単に言うと時差ボケなんだけども…
でもこの時差ボケを利用経験してちょっと思った。朝早く起きるのって
非常に健全な生活だなと。
今の生活リズムはこうだ。
…
8時~17時まで仕事。
18時から取引先の方々と飯
20時にホテルに帰宅
20時 就寝
…
24時 …
…
3時 起床。
簡単に条件を書き出すと、テレビはない。たばこは吸えない。ネットは遅い。オンラインゲーム不可。本もない。間食できない。外食しなければならない。
この条件下であれば、仕事とブログに確実に集中することができている。
私にだって
規則正しい禁欲生活が可能なのだ。
今なぜか
早稲田や慶応に目指していた友達の気持ちがわかったような気がする。
もう遅いけど…
彼らは日本にいながらして禁欲生活モードに入ることが可能だった。それこそ勉強と飯を食うだけの日々を毎日のように繰り返すわけだ。これは常人にできることではないが、これを普通にできてしまうから有名大学に進学することが可能だったとも言える。
この気持ちというか…なんかそういうのが今ちょっとわかったのだ。
いやね?朝3時に起きてから仕事の資料作りやメールで送られてくる仕事を処理していたんだけども
普段の約2倍以上の効率で仕事ができている。
だって1時間もかからずにすべて処理が終わった。
これはまず周囲に誘惑がないという要素と、朝という点がポイントになっている気がする。余計な事に脳は使われないから能率があがるのは当然だが
5時間後に出勤しなければならないという要素も加味されている。
普段は家に帰ってプライベート時間を過ごす場合、その先にあるゴールは就寝。
つまり寝ることなわけだが、
朝方にいろんな事をしてる場合は、その先にある大きな要素は出勤となる。
すぐ先にあるゴールが就寝なのか出勤なのか。
この要素は大きいね。
全然違うもん。普段と。頭の冴え方が。
そういう事か。
きっとあいつら…。
朝方勉強してやがったんだ。

いや。これは別に良い大学に行った奴を僻んでるとかそういう事じゃなくて
やはり勉強して成績が良いというのは、それなりの「からくり」のようなものが絶対に存在していると前々から私は思っていたのである。
でもそれをこの年になってまだ私は見つけてられないのだから、当時の彼らが如何に凄いか頭が下がる思いだ。
まあ確かに仕事に要求されるのは迅速な状況判断やコミュニケーション、人当たり、話術なんて学校ではあまり教えてくれない事項ばかりだから学歴はあんまり関係ないんだけれども
これらをするにも、前提として「知識」というものが絶対に必要。まあ情報とも言うね。
これだけはさすがに学生時代の勉強と同じで本を読んだり、調べたりしないと身につかないから困るわけである。
例えば今年の新入社員などの場合、私が2年?くらいかけて覚えた会社の概要や商品などのそういう事項をなんか半年くらいで覚えてて悶絶。
確かに採用時に優秀な子、優秀な大学の子を選んで雇った事実はあるものの、
この暗記能力、情報取得能力には恐るべきものがある。
いやあ。採用担当としては
「この上ない戦力を会社に入れられたな」
と喜ぶ面もあるが、一方では
そういう人間を今後どうやって育てていけばいいのか
わからなくなる時もある。
だって自分にない能力が彼らには既にあるんだからね。
今は学歴社会は否定されつつあるけども
なんだかんだいってやっぱ良い大学出てる奴は優秀だよ。今目の前にいる新入社員を見てるだけでそう思う。昔から続いてる事ってね。若い目で見るとつい「学歴?何それ関係なくね?」って思ったときもあるのだが
昔の人の知恵というかね…
確かに頷くべき所も多い。
大手はアレにしても、中小企業の場合はどうしても大学名で採用するって方向に流れちゃうね。
今やってる結婚式の準備などもその極み。先人達の知恵が結集されていて、どうすれば失礼にならないか、どういう席順位すべきか、どう対応すべきかみたいな決まり事みたいなのがキチンと用意されているのだから凄い。
っと話がおかしい流れになってきたけども
要は何が言いたかったかというと
朝早く起きて仕事、勉強すればいつもよりも能率が上がるような気がしました
なんて事を言いたかったわけであります。
ああ。いや。別に検証したわけでも自信があるわけでもないんですけど…
なんとなくそうかな~という事を思ったので
記事で書こうと思って書いてみたんですね。
その結果このようにグダグダになったという(笑)。
しかし…海外に来ないとこんな事に気づけないとはお恥ずかしい限りです。
あとですね
コメント欄の方で、「乞食航海記よりこっちがいいです」「ようやくおもしろい記事書く気になったか」なんてコメントが出てうれしい反面…悲しいです。
正直言うと乞食航海記もこの日記も、そして以前までの日記も
手抜きとかそういうのはあまりなくて、現実的に全部しっかり書いてるんですよ。
つまり書く側としては
なんであろうと気力も労力もかなり使ってる。どっちも変わらないわけです。
日記なんてものはそのときだけの打ち上げ花火みたいなものですよ。
将来的に書いて良かったな~と思えるのは
絶対あの乞食育成記のような気がするんですよね。
だからわざわざ題に何話とか次とかつけてるわけですから。
…と思ってたのにこの結果なんでね。
中々うまくいかないなと思ってたところであります。
だって来週の月曜日には日本に帰るんですからね。そろそろ乞食の方も気になってきましたよ。
え?もう乞食は終われ?
だが悲しむことはない。
KYして乞食航海記を続ければいいじゃないか
クックック…
さて、こんな風に好き勝手日記書いてたら
あと3日くらいとなってしまったアメリカ出張だが
もうさすがに現地の常識に慣れてきた。
あんまり驚かない。
動じない。
いきなり
こんなハンバーガー出されても

もう驚かない。
実際にこれを頼んでみたが、ハッキリ言ってバーガーの意味を成していない。
だって上のパンと下のパンまで
どんなに口を大きく開けても届かないのだ(笑)。
つまり握力で握りつぶして圧縮して食べなきゃならないという
でもそうすると味が不味くなる
じゃあ握りつぶさないようにして、端っこだけかじっていく?
こうするとトマトだけとか肉だけとかになってしまいわざわざ挟んでる意味がない。
挟んでる意味がない?
じゃあパンを外して、フォークやナイフでちょっとずつ切って食う?
まあアホである。
①握りつぶして不味く食うか
②ちょこちょこ端っこかじって不味く食うか
③諦めてナイフで切ってパンとネタを個別に食うか
しかも①~③どれを取っても不味いという
究極の選択を迫られるハンバーガーなのだ。
君なら①~③何を選ぶ?
残念ながらすべて不正解だ。
もちろんこの場合
④の「注文しない」というのが正解である。
スルーするのだ。
これぞ完全な防備策。
しかしながら
取引先の外人には「アメリカの文化を知って欲しい」という願望と
「日本人の困った顔、驚いた顔が見たい」というイタズラ心もあるので
⑤の「勝手に注文される」という選択肢がしばしば発生する。
こうなると④は意味を成さなくなり
この悶絶バーガーを食べざるを得ない。
ん? 何?
しつこく拒否すれば外国人もわかってくれるんじゃないの?
だと!?
甘い。甘すぎる。
まあ実際うちの新入社員も3日目ということもあり、胃もボロボロなのでこのハンバーガーの注文を拒否したよ。ああ。したさ。
しかし奴ら外国人は賢い。さすがブラックジョークが大好きな遺伝子。
ジョンソン「義則?バーガーは無理ナノカ?」
財前「おいおい。残してもいいから頼んどけよ。他に食うもんないぞ?」
義則「無理ッスよ…。連日の大食いで胃が… 今日はジュースだけでいいです」
ジョンソン「じゃあ日本の食材のものにしてオキマスカ?」
義則「え?え? 日本の食べ物あるんスか?」
ジョンソン「オブコース。 それはイカリングです」
義則「イカリング!! 食べたい」
財前「…」
義則「それは小さいっスよね?」
ジョンソン「もちろんサ。日本人サイズダヨ」
義則「それ俺食べるっス!!」
財前「…」
なんてな。甘い誘いがあるわけないだろ?
私は知ってたよ。胃がどうであろうと
奴らは容赦しないってな。
だが新入社員の義則はそんな事実をしらない。
だってそうだよな? 彼は本当に自分の胃のことを心配してジョンソンが軽いモノを頼んでくれようと思ってるんだから。
ハッハッハ。チャンチャラおかしい。
小さいイカリングだと!?
あり得ない。そんな食材。
だいたいアメリカにそんな飯はねえんだ。
私は敢えて義則には真実を告げないことにした。
奴はメニューを確認してないのが間違いだったのだ。
メニューにちゃんと写真があったんだよ。
それ見れば地雷だってすぐに気づく。
え?何の写真がメニューにあったんだって?
そりゃ当然
イカリングの写真だよ

これが実際に出てきたときの義則のショックな顔は
ちょっと言葉では表せない。
だってこのイカリング。
直径15㎝(センチ)くらいあっただんだから。
壮絶なブラックジョークである。
うまい。
座布団三枚。
と言いたくなった。
そうだ!!
この状況で笑えるくらいじゃないと外国人とはうまくやっていけない。
真面目になっちゃいけない。
考えちゃいけない。
これは彼らなりのジョークなんだ。一流の。(もちろん食わなきゃいけないが)
向こうも一応気を遣ってくれて、楽しませようと思って
こういう行為をやってくれてる。
何もイジメようと思ってやってるわけではない。
楽しませようと。思い出になって貰おうと思ってやってくれているのだ。
ここで悲しむ表情を出したとしたらKYにも程がある。
そう
こんなとこでショックな顔やブルーな雰囲気を出すと
その時点で人間関係は終了。取引先の担当からも「つまんねえ野郎だぜ」というレッテルを貼られる。
これじゃアメリカには正直何しに来たかわからない。
新入社員にはここを教えたかった。
おまいらはアメリカに
苦しむために来たのか。楽しむために来たのか。
…
そりゃ当然後者だろう。楽しむために来た。
もちろんそれでいい。
だが、ビジネス、仕事で来た以上は「苦しむために来た」も正解なのだ。
つまり、苦しみを楽しむために来た。
これだ。
観光に来たんじゃない。
我々がアメリカに来たのは
自分が苦しんで、将来の会社のための何かを勝ち取るために来たのだ。
忘れてはいけない。
苦しんでるのは自分だけじゃない。会社もそれだけの旅費、経費を払って苦しんでいるのだ。
自分の胃の事なんて知ったこっちゃあない。
出張で来る以上、その胃袋は会社のためについていると認識した方が良い。
別に全部食わなくても良い。そう。食わなくてもいいのである。残しても問題ない。
ただ、そのブラックジョークにうまく対応し
取引先の外国人とのコミュニケーションさえ取れれば、それが今後に繋がれば
それでいいのだ。
この辺は冒頭で書いたことと繋がるだろう。
だからあのグタグタな冒頭があったとも言う。
知識、情報は仕事に置いて不可欠な前提条件だが、これはあくまでも一つの部品に過ぎない。仕事を完成品にするにはこのような臨機応変の対応能力が問われる。
でないと0だ。
そう。
ゼロだ。
1にもならない。 0なのだ。
契約がなくなれば
0なのだから。
ただの昼飯に過ぎないかも知れないが、自分の対応次第で、日本にいる150人の社員に影響するという考えは捨ててはいけない。 いくら新入社員であろうと。
なんて事をこれから徐々に教えていこうと思う。
彼らにね。
問1 ハンバーガーとブラックジョークが奏でる異国の光景。
観光と見れば ____________
仕事と見れば ___________
こんな試験問題は出ないだろうな。
次へ http://ninehalt.blog4.fc2.com/blog-entry-833.html
その他の海外記 http://ninehalt.blog4.fc2.com/blog-category-30.html
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