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2007(Tue) 09/18

海外記2-2 アムステルダム(110)

海外滞在記 … Comments(110)

 

 海外記事一覧

  2007/09/21 (Fri...) 海外記⑤ アムステルダム再び 
 2007/09/21 (Fri...) 海外記④ ドイツ
 2007/09/20 (Thu) 海外記③ アイントホーフェン
 2007/09/18 (Tue) 海外記② アムステルダム
 2007/09/18 (Tue) 海外記① 成田離陸




 
 飛行機の暇つぶしの映画を確認後まずはパイレーツカリビアンを鑑賞。ほうほう…。なるほど…あの話はこういうことだったのか…って感じ。

 …

 2の方が良かったかなぁ…。


 続いてオーシャンズ13。これは面白い。確か前話がオーシャンズ11?だったような気がするけどそれに劣らず話が良くできてるわ。ブラッドピットとか渋いねえ。うんうん。

 なんて感じでふと隣を観るとS部長が涙を拭いている。

 な…何してんだ?この人。飛行機が辛いんだろうか?

 と思ったらどうやら映画「眉山」を観て泣いてるらしい。ちなみに眉山というのは徳島県の有名な山。眉山と阿波踊りが舞台のこの映画は松島奈々子が主演ということで結構地元では有名だった。…が内容は…あんまり…。


財前「ちょ…('・c_,・` )プッ 眉山観て泣くとか」

部長「!?」

財前「その映画に泣くシーンとかありますか?」

部長「おまえこれ観たのか…?」

財前「いえ。観てないっすけどね」

部長「観て見ろよ。これ泣けるわ;;」

財前「残念ですが、私次はファンタスティック4を観る予定でして… フフフ」

部長「俺これ2回目観てるよ」

財前「徳島だからって感情移入しすぎですよ」

部長「いや純粋に面白い。まあ観て見ろよ」

財前「松島奈々子が脱ぐシーンとかありますか?」

部長「そんなもんあるわけないだろ」

財前「もうそろそろ脱いでもいいと思うんですけどね。どう思います?」

部長「うんうん菜々子ちゃんが脱ぐんなら俺も写真集買うな~」

財前「ですよね。自分的には大塚ネネちゃんが脱いでくれたら死んでもいいっすよ」

部長「宮沢りえが脱いだときは俺も予約したけどな~」

財前「古すぎ…」


 駄目だ。部長は50代。年代が違いすぎて話が合わない…。宮沢りえで思考ストップとかどんだけ時代遅れなんだ。ほっとくしかない。これは。

 パイレーツやオーシャンズがせっかくあるのに眉山3回目を見ようとしている部長に突っ込みを入れようとも思ったが、めんどいので華麗にスルー。そんな部長を尻目に俺は当然ファンタスティック4を選択。

 まあ…これは…なんていうかまだ公開されてないので感想は… 
 
 幸い楽しめる映画が3本あったことでフライト時間は7時間を軽く突破。残り5時間弱。これはいける。今回はいける。いつもこの辺で気分が悪くなってきて寝るにも寝れず地獄の苦しみに襲われるのだが、まだ大丈夫そうだ。 
 
 よしよし。今の内に寝ておこう…。というわけでヘッドホンを外し早速就寝に入るが…

 …
 
 臭い…。なんか異様な臭いが鼻を襲う。なんか中華とお茶が混じった臭い。耐え難い臭いである。

 これは…右からか!? 

 …

 図星。この臭いは右の通路側に座っているオヤジから発せられていた…。当初は気づかなかったが、これはどうやら寝ているオヤジが俺とは逆側に顔を向けていたから臭わなかっただけのようだ。寝返りを打ってこっちを向いたもんだから口臭がモロにこっちに来てる。
 
 ちょ…歯磨きくらいして来いよな…。

 いや。これは別にオヤジだから臭いと言ってるわけではない。俺は普段は加齢臭などまったく気にしない。これは仕方ないからだ。

 しかしだ。口臭は駄目。これは明らかにエチケットマナーに反しているだろう。飛行機の出発時間は12時だぞ?前日成田に泊まっていたとするならばホテルを出るのは10時くらいでいいはず。となると歯を磨く時間は確実にあったにもかかわらずサボったということ。こういうのは許せるものではない。

財前「部長、部長」

部長「なんだよ。今映画観てんだよ。いちいち話しかけるなおまえは」

財前「なんか臭いませんか?」

部長「別に」

財前「そうですか…」

部長「なんか臭うのか?」

財前「ええ…まぁ…」

部長「じゃあほら これをやるよ」


 そういって部長は鞄からマスクを取り出す。

財前「ちょ… マスクとかなんで持ってるんですか!(笑)」

部長「向こうで風邪ひいたときに困るからな」

財前「用意がいいですねぇ」

部長「当たり前だ」

財前「でもいいっすわ。マスクとかして寝れませんし…」

部長「そうか。じゃあ静かにしてろ。おまえいちいちうるさいんだよ」

財前「…」


 もう寝よう…。この状況はもう寝るしかない。とりあえず口式呼吸に変えて就寝。ホントにもう…地獄の苦しみである。飛行機13時間も乗るというのにこれじゃあどうしようもない。隣の席に誰が座るかで海外フライトは決まるというが、これは本当にそうだということを痛感…。

 そして…


スチュワーデス「皆様。まもなく当機はアムステルダムに着陸します」

財前「!?」





財前「部長! 部長!!」

部長「なんだよ」

財前「いよいよ到着みたいですよ!!」

部長「ああ。そう…」

財前「ホント腹立つわ…この飛行機」

部長「おい財前」

財前「え?」

部長「ちょっとトイレ行くからよ。そのおじさん起こしてくれ」

財前「工エエェェ(´゚д゚`)ェェエエ工 嫌ですよ。ぐっすり寝てますし…」

部長「おまえが隣だから、おまえが起こすのが妥当だろう」

財前「し…しかしですね」

部長「着陸したら通関とかあるんだろ?あれ時間かかるからな。今いっとかないとマズイ気がする」

財前「大丈夫ですって。途中にありますよ」

部長「いいから起こせ」

財前「…」

 
 まったく…勝手な事を…。渋々隣のオヤジを起こしたら、かなり不機嫌そうな顔をしてオヤジは席を譲った。やはりな…。まあ歯磨きしないくらいなんだからこんな程度の性格だろうな…。世の中そういうもんだ。

 しかし部長もわかってない。全然空気が読めてない。離陸間際のトイレというのは非常に混み合うのである。なぜかというと離陸体制に入ると危ないのでトイレは封鎖されるから。

 ここぞとばかりにみんな席を立ってトイレに行くのだ。この場合に女性の割合が多かったりすると…もう目も当てられない。計算上女は男に比べて用を足すのに10倍の時間がかかる。当然というかなんというか、案の定部長は行列の中に巻き込まれている(笑)。

 そんなこんなで飛行機はアムステルダム空港に着陸。

 
 通関で英語でいろいろ聞かれたが、さすがに数回目の海外出張とあって慣れていたのか無事すべて答えられた…。これ答えられないと怪しまれて別室だからね…。

 部長は人相がいいのが幸いして何も聞かれなかったようだ。

 070917thjit.jpg


 時間は19:00。

財前「さて…と。部長、ホテルはどこでしたっけ?」

部長「は?知らんぞそんなの」

財前「ちょ… 予定表とか通商部からメールで来てたでしょう。印刷してないの?」

部長「おまえが印刷してるだろうと思ってしてないぞ」

財前「俺も部長が印刷してるだろうと思って…」

部長「…」

財前「…」

 …空気が読めない者同士が海外出張に行くとこうなるらしい。とりあえずPCを開いて通商部から来ていたメールを確認する。

 なるほど。ヒルトンホテルか。

 予定表を見ると社長と通訳とは前日からオランダに来ているらしく、今日このヒルトンホテルで待ち合わせになっているらしい。

財前「社長と通訳は昨日からこのホテルで泊まってるみたいですね」

部長「おお。そうか。てことは通訳に電話すれば迎えに来てくれるんじゃないか?」

財前「おおおお。そうですね。ん?通訳の電話番号知ってます?」

部長「知らんよ」

財前「ったく…。人に頼りすぎですよ。わかりました。メールに書いてるだろうから調べます」

部長「うむ」

財前「ああ。あったあった。この番号ですよ」

部長「さっそく電話したまえ」

財前「え~と…。ん? あ… そういえば海外なので圏外です…」

部長「…」

財前「…」





財前「これは…終わった…」

部長「エェ━━━━━( ゚Å゚;)━━━━━!!?」

財前「どうしよう;;」

部長「おま… アホか!! 行き当たりばったりすぎるんだよ!てめえはよ」

財前「大丈夫ですって。ほら。あそこのインフォメーションで聞けば終わりですよ。ヒルトンの電話番号はわかりますしね」

部長「おおおお。そうか」


 ったく。部長はまったく頼りにならんな…。早速インフォメーションに行き、ヒルトンホテルの行き方を聞く。

財前「え~と…WHERE IS HILTON」

外人「WHATs!?」

財前「WHERE IS HILTON」

外人「…」

部長「バカ!! ヒルトンホテルたってオランダにはいくつもあるんだよ。そのPC画面を見せろ」

財前「ああ…はい」

財前「this this」

外人「OKok. ihgihgorgojthyu9ehabvbofgnoigjoijgh」

財前「…」

部長「…」

財前「何言ってるか全然わからないんですが…」

部長「俺に聞くな」

財前「…。 あのねお嬢さん。…」


 なんとか片言の英語で会話をしてみると、どうやらこのヒルトンホテル。すぐ近く、空港から歩いていける距離にあるらしい。

財前「わかりましたよ。このヒルトンホテル空港のすぐ近くにあるみたいです」

部長「おまえやるじゃないか。俺なんて何言ってるか全然わからんかった(笑)」

財前「まあゆっくり話してくれましたから…」

部長「で?どっちだ。」

財前「そんなの知りませんよ」

部長「はぁ!? それじゃ意味ないだろうが!!」

財前「クックック… 何を言っているのやら。 いいですか?ヒルトンはここから歩いていける距離にあるんです。ならば…」

部長「ならば?」

財前「看板か標識がこの辺にあってもおかしくはないということになるわけだ」

部長「おおお。さすが財前君!! 素晴らしい」

財前「まあね」

部長「よし。探せ」

財前「はい」


 早速ヒルトンの看板を二人で探す。しかし…

 ない…。ヒルトンのヒの字も見あたらない。おかしい。この辺にあるのであれば標識が必ず出ているはずなんだが…
 
 部長の顔がだんだんと紅潮してくる。どうやら俺が聞いた英語が間違ってたんじゃないかと疑ってるらしい…。それは絶対ないのだが。

 数十分後…

部長「なんかもう疲れたよ…」

財前「…」

部長「なあ。もうここで寝るんでいいんじゃないか?」

財前「いや…まだ何か手はあるはずです」

部長「ないよそんなの。電話が通じるならまだしもここは海外だから通じないしな」

財前「電話ねぇ… ん? 電話? …待てよ」





財前「公衆電話だ!!」

部長「何!?」

財前「公衆電話ですよ。公衆電話からヒルトンに電話して迎えに来て貰えばいいんだ!!」

部長「おおおおおお。そうだ!!」

財前「キタコレ(゚∀゚)!」


 早速公衆電話を探す。 すると…


 あった!!あったあった。公衆電話発見。

財前「よっしゃ。これでついに行ける」

部長「よし行け」

財前「あ。そうだ。成田でユーロに両替したばっかだから小銭がない…。部長小銭ちょっと貸してください」

部長「俺も札しかないな」

財前「…」

部長「…」

財前「なんで小銭くらい持ってないんですか!!」

部長「だっておまえ、俺もユーロに換えたばっかなんだよ!!」

財前「飯でも食うしかないですね。それで小銭作りましょう」

部長「でもさっき{機内食}食ったばっかであんまり腹減ってないんだが…」

財前「そんなこと言ってる場合じゃないでしょう!」

部長「まあそうだが…」

 
 まあ無理もない…。あれだけ長いフライトである。50代の部長はヘトヘトに疲れているのは見ればわかる(笑)。まあここは俺がペプシでも買って両替してくるか…。


 とそのときである。

 





 社長「お~い財前」 










財前「!?」

部長「!?」
 









財前「しゃ…社長;;」

部長「社長;;」

 
 なんと神のお助け。社長と通訳がエスカレーターの所に!!

財前「おおおおお。良かった;;」

社長「おまえら何してんだ?迎えにきてやったのに通関にはいないし、到着ロビーにはいないしよ」

部長「実は…財前がホテルを事前に調べてなく…」

財前「!?」


 部長!!なんてことを!? そんなことを正直に言ってどうすんだ!! まったく…バカ正直すぎる。  すぐさま割ってはいる。


財前「食事しようとしてたんですよ食事」

部長「え…」

社長「ん?食事か。なんだそれなら一緒にしようかと思ってたのに」

財前「そ…そうですよね~。いや。先にヒルトンにいっても良かったんですけどね。ちょっと時間があったもので」

社長「ほうほう。おまえヒルトンの場所知ってたんだな」

財前「当然です。それに事前調査は会社員として当然の努めですから」

部長「…」

社長「まあ、とりあえずはチェックインしにいくか」

財前「はい。 …ところで通訳くん」

通訳「え?」

財前「お迎えご苦労」

部長「…」

通訳「…」
 


 ヒルトンの位置など知りようもないが、社長と世間話を途切れなくすることでこの件には突っ込まれることなく社長の案内でヒルトン前に到着。

 青いネオンにHILTON。

 まさに正真正銘ヒルトンである。
  


070917tijgitegje.jpg

 ホント危ないところだった。二人で迷ってたなんて言ったらいい笑いものになるところ。部長には何も余計な事は言わせなかった(笑)


財前「なるほど。地図で調べてた通りの道順ですね」 

部長「…」

社長「そうだろう。ここのヒルトンは近いし便利だな。ちなみにS部長はここはじめてか?」

部長「ええ…まぁ」

社長「まあシェラトンの方が高いんだけどな。別にヒルトンで良いだろう」

部長「はぁ…」





部長「おい財前…」 

財前「?」 

部長「おまえと一緒で良かったよ…」

財前「そうですか…」


 そんなこんなでとりあえずはヒルトンに無事到着。明日は6時起きで取引先へ。どうやら列車で行くらしく通訳さんからチケットを渡されたが、もう見る必要もない。実はヒルトン探すときに列車の場所はちゃんと確認済み。多分そこ。

 チケットを詳しくみてみると…

 ほう…30ユーロもするのか…。この切符。日本円で言うと1ユーロが150円程度なので4500円もする。

 070917hkropkghpo.jpg

 
 アイントオーフェンというとPSV?というサッカーチームがある町。かの小野伸二が所属していたチームとして有名である。まあ相当デカイ会社みたいだからちょっと気合いを入れていかないといけない模様。なにしろ規模はうちの会社の約10倍。

 オランダの子会社を9つくらいもつ親会社みたいだからね…。大丈夫なんだろうか?


 まあ…いいや…。なんとかなるだろう。







 とりあえず今日寝たら明日からいよいよ本番か… 

 
 部屋についてすぐに今回は自分も撮影しておこうということで一枚パシャリ。バレナイ程度の画像。

 
 070917hmkrhokohg.jpg




 まあ今これ書いてるときは既に3日目に突入してるわけでいろいろと書きたいこともあるんですがとりあえずはこれで…。

 今回の海外記事は現地で終わらせてしまおうということが目標の上に、会社の報告書も書きながらの更新ですので時間的制限がキツすぎです(笑)。










その他の海外記 http://ninehalt.blog4.fc2.com/blog-category-30.html
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