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2007(Mon) 01/22

親孝行(106)

財前ゴウの総回診 … Comments(106)

 お久しぶりです。

 この土日は彼女が国家試験の受験勉強ということで、デートをすることもなく、友達も用事があるということで遊びに行く必要もないということで、ゆっくりと休んでいました。

 1万5千円の電動歯ブラシを衝動買いしたり、

 愛用のジョイパッドを壊れたときのために買いにいったら、なんと生産中止ということで悶絶したり…。

 私は15くらいボタンがあるジョイパッドが好きなんですが、最近あんまそういうの売れないみたいで店頭から消えていくんですよね。

 危ない傾向です…。今度出張で東京行ったときに秋葉原で数個買いだめしとくしかないですね。
 
 まあそんな感じで電子用品を買って家に到着したわけですが、なんか親戚の人たちが祖父が入院から家に帰ってきてるということで…集まっていたんですね。

 10人くらいでしょうか。

 一応里なので私も挨拶に行ったんですが、そこでこんな話になったんですね。

 私の祖父は自分の敷地で蘭栽培をやってまして…。その筋では結構有名らしいです。

 しかしもう年齢も88ということで…

 さすがに温室に数千鉢ある蘭を維持するのは無理だろうとの話を親戚がやってたんですよ。心臓にも負担がかかりますしね。

 しかし祖父から蘭を奪ってしまうと趣味がなくなって精神的によくない。祖父も蘭をやめる気はないみたいなんですね。そりゃそうですよね。何十年もやってきてますからすでにライフワークになってるわけです。入院中も蘭の事ばかり気遣ってましたし。

 となるとですね。

 両者の間を取る方法は




 温室の蘭の数を減らす



 これしかないわけです。恐らく温室内に1000鉢は超えるであろう祖父の財産とも言える蘭ですが、これを減らす。

 つまりほとんどを売るということです。

 何十年もこれだけの蘭を栽培してきたんです。これが3分の1に減れば祖父の体への負担は軽くなるし、管理も細部までできるようになる。

 こう考えたんですね。親戚と祖父は。


 もちろん普段も売ってないわけでないんですが、それは知り合いのみの販売。看板もないのに買いに来るわけありません。祖父も「花の事を知らんようなバカには売りたくない」という頑固者で…。

 しかしまあ年齢が88と言えど頭はしっかりしてるわけで、会話してる内に驚くべき言葉を聞くわけです。この年代では信じられない言葉。

 その言葉こそインターネット。


 88才ですよ? 



親戚A「おじいさん蘭は私の知り合いにでも言って買ってもらうわよ」

親戚B「俺も知り合いがいるしな」

親戚C「私も当たってみるわ」



祖父「あかん 何も知らんやつになんか蘭は売れん」

親戚「工エエェェ(´゚д゚`)ェェエエ工 」

祖父「ワシの蘭の価値がわかる人に引き継いで欲しい。ワシはインターネットで売るんじゃ」

親戚「い…インターネット…」

祖父「そなな技術が今あるらしいやないかい」

親戚「まあ…あるにはあるけどおじいちゃんパソコンできるの?」

祖父「こいつがおるやないかい」

親戚「え?」

祖父「孫のゴウにしてもらうんや」

財前「…え?」

祖父「ワシの蘭の販売サイトを」


 この瞬間、親戚一同が私を注目。





財前「工エエェェ(´゚д゚`)ェェエエ工  ちょ…待ってよ じいちゃん(笑)。1000種類もあるんだろ? そんなの作れるわけ…」

祖父「簡単にできるってニュースで言ってたぞ?」

財前「それどこのニュース?…」

祖父「NHK」

財前「またNHKか… 勝手なニュースを…」

祖父「やってくれたらワシの蘭は半分くらい売ってもいいぞ」

親戚一同は目を輝かし


親戚「ゴウくんやりなよ。おじいさんのためよ。長生きしてもらわなきゃだし」

財前「いや…あの…そんなね…販売サイトって簡単なものじゃ…」

親戚「ゴウくんなら簡単にできるでしょ?」

財前「…」







 これは困りました。蘭の販売サイトというと、値段や決済もすべてプログラムにやらせなければならなくなり、写真もすべて撮影しなければならない。

 奉仕に近い金額で売ると思うので儲けもない上、サイトを作ったとしても祖父が管理できるわけもなく、包装して出荷するのは一体誰がやるのか、不払いがあったらどうするのかなど、そんな簡単なものではないのです。

 しかし親孝行と直結してるだけに断るのは気が引ける…というか断れる状況じゃない…。

 そこで閃いたんです。そういやそうです。1月31日ってビスタの発売日でしょ? ふむふむ…。

 これをこうして… こうすれば…


 …



 クックック…。







財前「いいよ。おじいちゃんやってあげるよ」

祖父「おお!?」

親戚「おお」

財前「ただしインターネットサイトを作るにはパソコンが必要なんだ。わかるよね」

祖父「それくらいはワシもわかるぞ。いくらくらいするんだ?」


財前「そうだなあ… パソコンは最低2台は必要だよ」

親戚「え?おじいちゃん用に1台で十分じゃない?」

財前「はぁ?何いってんの?」

親戚「え?」

財前「おじいちゃんのパソコンはサイト閲覧専用に決まってるでしょう。そうしたら別にサイト作るパソコンが必要になるでしょ?」

親戚「ゴウくんパソコン持ってるじゃん」

財前「いや、状況が変わったよ。この1月にウィンドウズの新しいの出るらしいから」

親戚「そうなの?」

財前「その影響で今年から販売サイトなんかはウィンドウズビスタじゃないと作れない仕様になったらしい」(大嘘)

親戚「へぇぇ…そうなの~。 それどれくらいするものなの?」 

財前「そうだねぇ。販売サイトとなると最高フルスペック・スーパーハイエンドミラクルPCじゃないと不可能だろうね」(大嘘)

親戚「なんか凄そうだね…」

財前「まあお金は…これくらいは(指を立てて)最低用意してもらわないとね」

親戚「工エエェェ(´゚д゚`)ェェエエ工 そんなに!?」

祖父「なんだそんなもんか」

親戚「…」





財前「まあとにかく、そういうのが2台いるんだ。それと光高速ネット回線も必要だよ」(大嘘)

親戚「え?ゴウくんの部屋にネット回線きてるんじゃないの?」

財前「いやあれは遅い。ジャクムができない。 あの程度の速度では販売サイトがクラッシュして大損害を被り後々の災いとなる可能性がある。安定したピカラに変更するのは必然と言えるだろうね」(大嘘)

親戚「ほぇぇ… いろいろあるんだねえ」





祖父「まあよくわからんが、金は領収書持ってきたら払うぞ」

財前「ありがと~」






 クックック…


 なんたる幸運。まさかビスタがタダで手に入ってしまうとは…。

 なんだかんだで祖父は金持ってるからパソコンの1台や2台はなんでもないでしょうからノープローブ。

 だいたい販売サイトなんて作成を外部委託したら何百万円かかるかわかりませんからね。パソコン2台くらい安いもんですよ。

 しかしいくらパソコンを買って貰えると言っても販売サイト作るほどの作業量ならもうちょっと色つけてくれないとしんどいかなあ(笑)。

 
 まあ…これは親孝行ですしね。


 私は仕事の合間にコツコツやって、祖父は蘭の説明文をこつこつと書いていくみたいですから(←だいたい1000も説明文書く体力があることが信じられない(笑))結構な時間がかかると思いますが、目の肥えた人が買ってくれるといいですねえ。当然利益はないと思います。

 恐らくですが祖父と同等くらいの蘭の知識のある人がいろいろ書き込めば祖父は感激してタダ同然で売ってしまうでしょう(笑)。そういう人ですから。

 サイトはFLASHを使って綺麗に仕上げたいと思ってます。いずれ蘭栽培は私が継ぐでしょうから(親父はする気なし)、他人事ということでもないですし…。


 今のパソコンはクリック操作が大半ですから、祖父だとすぐにサイト閲覧くらいはできるようになるでしょう。

 しかし88才にしてこのパワー…見習いたいですね。


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