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2006(Fri) 11/10

海外記1-5 恐怖の海産物(36)

海外滞在記 … Comments(36)

 



 この辺まで来るとビジネスも順調に進み、ほぼ全ての仕事を消化。

 あと2日残ってはいますが、気持ち的にはそろそろ帰国…というところまで来ました。本日は夕方の6時に仕事を終え、将来?の取引先の外人さんが案内してくれた場所のホテルにチェックイン。

 するとそこは…

 なんと日本人のオンパレード。


 なんだこりゃ?

 一気に海外気分が冷める。今までは会社周辺の町でしか行動しなかったので日本人と会う機会というのはほぼ0に近かったのですが、今日は明日以降の日程を考慮してたまたま泊まるホテルが観光地だったのです。

 もう最悪です。40人くらいの日本人の団体が我が物顔でショッピングやら散歩やらしまくってる。どこ行っても日本人がいるってのは本当だったんですねえ(笑)。

 ちなみに行ったのはここ。フランスでは超有名な観光地。


 DSCF0102ddsa.jpg


 Portes Du Mont St Michel


まあ簡単に言うと海に浮かぶ昔の修道院です。海の満ち引きによって修道院の周りが水没したりするので、本当に海の中に建っているような感じ。

 ホテルについたのが夜でしたので、写真を撮影しましたが

DSCF0109567.jpg


 こんな感じ。

 まあなんていうか…夜みるとドラキュラ城みたく恐い。なんか不思議な冒険心をかりたてられたので、夜の散歩でその城の近くまで行ってみようと思ったんですが…

 行くまでの道中に日本人が多すぎて悶絶。

 なんか冒険気分がすっかり冷めてしまい…行くのをやめました。

 こんなんアンタ…日本じゃんか…。せっかくのフランス気分が…

 
 というわけで超有名な観光地なんですが、海外に行ってホントに海外気分を味わいたいという方にはこの場所はお勧めしません。普通にホテルでも日本語の表記があったりしますし…これはちょっとどうかと。

 まあ観光地だけあって値段は凄く安いですけどね。


DSCF0110yui3.jpg




 …


 その後、夜飯を食べに社長や常務、取引先の社員ベスさんと行ったんですが、なんと喫煙テーブルが開いていないとのこと。常務はヘビースモーカーなので店員に交渉してました。

常務「なんで喫煙テーブルが開いてないんだ?一席くらい空いてるだろう」

 そういって常務はゴールドクレジットカード?をちらつかせてウェイターと交渉。

 なんて人だ。いつもこういうやり方なのか(笑)。エゲツない。


外人「も…申し訳ないです。本当に空いてないんです」

常務「そんなわけないだろう。なんとかしてくれ」

外人「それが…喫煙テーブルは日本から来た団体の方が全て占領しておりまして…」

常務「な…なんだと…」

社長「日本人が相手じゃ諦めるしかないですな…」

常務「チッ…」



 取引先の外人ベスさんが、「まあまあここは観光名所ですし…」と慰めていましたが、常務はかなりご立腹。

常務「糞野郎共が!! うれしげ~に旅行とかしやがって。」


 なんて吠えまくっていましたが常務自身も日本人なんですけどね…。


 しかし次の瞬間に常務の言葉数が減ります。というか全員の口数が…


 なんと出てきたのはこちらの料理。

DSCF0136drtygfd.jpg


 
 いやそりゃもうびっくりしますよ。ベスさんがどうやら気をきかせてくれたみたいで

ベス「この料理は特別なんです」

財前「何が?」

ベス「観光者は食べられないんですよ」

財前「え?」

ベス「フランス人が頼まないと出てこないんです」

財前「ほぅ…」

ベス「素晴らしいでしょう。常務もご機嫌をお直し下さい」

常務「うむ…」

 
 これはびっくり。ツアーで来るとかでは頼めない料理みたいですね。いやはや凄いですよ。エビとかカニとかでかすぎ。こんなデカイの一体どこに生息してるんだ?って感じです。
 
 それに牡蠣がまた… 30個くらい入ってます。それもなんか5種類くらいあるらしい。牡蠣と言っても生牡蠣なので食当たりがもの凄~く心配な食材なんですが、ベスさんがばくばく食ってるのを見てちょっと安心。

 私たちも気兼ねせず感触です。もうなんていうか美味しすぎて感服。こっちきて初めて美味しい物にありつけた。(まあそりゃ生だから味付けとかないから当然か)


財前「何これうめぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

社長「ぐおぉぉ!! うめぇぇぇ~」

常務「地中海の塩味が最高ですな」

財前「いやもう明日から飯はずっとこれでいいくらいですよ」

社長「ガハハ。そりゃいいな」

常務「確かにこんなに美味しいならこればっかでもいいですねえ」

財前「こんなんじゃ食いたりないくらいですよね」



 もぐもぐ…


 通訳さん日本語に通訳してベスに会話を伝えながら


通訳「カニ味噌がまたいいですね。みそ汁にしてくれたらもっといいんですけど」

社長「ガハハ」

ベス「おお。お口にあったようですね(・v・´)」


 
 そして日本人しかいないホテルに戻り…就寝。















 一夜明けて

 今日はパリに移動するだけみたいですので、せっかくだからとベスさんの粋なお計らいで先ほどのお城(修道院)を見学する事になりました。潮が満ちてないので今日は車で近くの駐車場まで走っていけるようです。


DSCF0113ffyht.jpg



 うおっ!!


 近くで見るとなんか凄い…。

 
 城と城下町… まさにドラクエの世界ですよ。


 聞いた話ではこの城の教会を使って結婚式を挙げたりもできるようで、毎年多くの人(日本人も)がここで挙式するみたいです。

 DSCF0127ertyhj.jpg



 まあ駐車場は結構適当で、海に浸かる寸前の所に止めたりするから気をつけて下さいね(笑)。


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 浸かったら無理よ?雨と違って塩水だから一気に大破の可能性大。しかし莫大な数の車が止まっているのには驚愕。こっちの車はそういうのに耐性があるんでしょうか?

 
 

 城内部もそりゃもう綺麗でさすがは観光名所といったところ。

DSCF0128jhgfd.jpg


 何百年も一切改装とか修理とかしてない部屋もあったんですが、よくもまあ石と石をつないでいるコンクリートが何百年もの間割れずに残ってますよねえ。

 もの凄い技術じゃないのかな?これは。

DSCF0121wqsd.jpg


 社長とかここに感化されてしまい、ワケのわからん「ひとり言」を連発。こういうの非常に恥ずかしいんですが…


社長「いいよ。いい。フランスはいいよ」

財前「ですよね」

社長「やっぱりフランスだよ。フランス。フランスはいいよ。一番いいよ」

財前「はぁ…」

社長「財前君もまたここに来たらええんよ。うん。また来るようになるよ。きっと。うん。来るよ。」

財前「ええ…まぁ…」

社長「やっぱり違うんよ。世界は。うん。世界よ。やっぱり。うん。いいよ。世界は。やっぱり。うん。財前君もまた来たらええんよ」

財前「は…はぁ…」

社長「フランスはいいんよ。フランスは…。フランスは何度来てもいいんよ。フランスは…」

財前「え…ええ。そうですよね…」



 以下繰り返し…




 というかずっとリピートなので聞くこっちが疲れます。一体何をいいと言ってるのかわからん…。


DSCF0135sfg.jpg



 そしてある程度城の観光が終わったところでいよいよパリに移動。こちらは車ではなく新幹線での移動となりましたが、う~ん。ここからだいたい4時間くらい?
 
 そんな感じの移動時間でした。しかし昼飯が悶絶。

 いやね…美味しいんですけどね… またこれなんですよ…


 朝食ったこれ…








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財前「いや…ちょっと待って下さい。朝あれだけ食ったので昼はこんなに入りませんよ…。塩味きついし…」

常務「そうだよな…」

社長「おい財前君。おまえが全部食えよ…」

財前「いえ…そんなに生ものばかり食うと腹が…」

通訳「普通朝飯が海鮮で昼飯も海鮮というのはあり得ないんですがね…」

常務「しかし今更変えられないしな…ベスも気を遣ってくれたんだろう…」







 というわけで5人で全て完食したものの、さすがに腹がやばい。

 こんなに大量の海鮮料理を朝昼と連続と食べると気分悪くなるにきまってます。塩分どんだけとってるんだって話ですよ(笑)。

 パリに向かう車内でもみんな気分が悪くてほとんどしゃべることはありませんでした…。



 そして…







 パリ到着。



 














DSCF0025dfrtyy.jpg



 おおおおお。

 パリですパリ。花の都パリですよ。ちょっと塩が脳に来てて気分が悪いものの、町並みを見るとやはりなんかグッとクルものがあります。
 
 セーヌ川、エッフェル塔、ルーブル美術館、凱旋門


 世界を代表する建造物がきら星の如くです。
 
 パリに移動したのは要は帰りの飛行機の関係で移動しただけなので、ここでは仕事がないということも幸いし、みんなノリノリ。

社長「よっしゃ~。おい。パリだぞ。きっとここなら美味しい料理が食えるに違いない。もう塩はたくさんだ…」

常務「ワシは嫁にダイヤの指輪でも買おうかな」

通訳「それなら案内しますよ?」

常務「うむ…また夜飯食ったら案内してくれ」

財前「とりあえず口辛いからコーンポタージュスープとかがいいなあ」



 もうみんな夜飯の話題でワクワクしきりです。そして丁度パリについたころは夜飯の時間となっていましたので、さっそくベスが美味しいと評判の店に案内してくれます。
 
 しかも予約してるみたい。いやあ気が利くなあベスさん。


 素晴らしいよこの人。社長も常務もそういってる。


 


 そして





 ベスが案内してくれたレストランに入りました。いやあ綺麗ですこのレストラン。素晴らしい。

 何かお客さんもいて凄い料理がたくさん出てます。


社長「おおお。いいねえ。おい。あれなんかうまそうだな」

財前「社長。それよりあのスープですよ。あれにしましょう」

社長「そうだな。口が塩辛くて… スープとかそんなんがいいな」

常務「ワシは生野菜とスープにしよう(*´Д`)」

通訳「ようやくいい食事にありつけますねw」













 よしよしよし。さすがはパリ。いいよいいよ。やっぱ最大の都市だけあるよ。食べ物のおしゃれさがちげえよ。


 ベスが料理予約してくれているみたいですし、こりゃあまた凄いのが出るんじゃない?

 楽しみですねえ。ワクワクしますねえ。 


 




 そしてしばしワインを飲みながらみんなで機嫌良く談笑。




 そして料理が来ました。










 おお。来た来た。







 え~とどんなのかな?パスタ?高級スープ?鍋?







 …








 あれ?

 











 ちょっとまって…








 これってもしかして…











 

















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 ちょ…待てよ!!(笑) 










 


財前「ベエェェ~~~ス!!!」


社長「なんだこりゃあ!!  (#゚Д゚)ゴルァーーーー!!」 


常務「また海鮮かよ!!」




ベス「ファ… WHAT!? (;゚д゚)?」



 私たちが怒り出したのを見てベスが不思議な顔をする…




財前「望んでたものと 全・然・違・う・だ・ろ!!」

社長「貴様これは一体何の真似だ!! 3食連続生海鮮だと!!?」

常務「悪夢に近いな…」




ベス「??」

社長「おい通訳! ちゃんと訳してベスに伝えろ!!」

通訳「はい」


常務「おい。せめて焼いてもってこいよ! って伝えろ!!」

財前「スープがねえじゃねえか! って伝えろ!!」

社長「いやそういう事じゃなくて」

通訳「…」





通訳「え~と…。一体何をどう伝えれば…」

社長「とりあえずこの生海鮮をどうにかさせろ。 いい加減にしろ。ふざけてんのか?ってニュアンス…で言え」

通訳「は…はい わかりました。 つ…伝えます!!」

社長「いいから早くしろ!!」




通訳さんが泣きそうな 顔でベスに状況を聞く。




通訳「ベス…。3食同じ海鮮というのは無理だよ…しかも朝昼晩と全部生じゃないか。それはちょっと… 」

ベス「??」

通訳「スープや焼き魚とかが食べたいと社長や常務が言ってるんだ」

ベス「WHAT!? あなたたちが生海鮮がいいと言ったんじゃないか。この俺もおかしいとは思ってたんだが…」

通訳「私たちが??」

ベス「というより確か財前君がそう言ってたよ?」

通訳「??」

ベス「とにかく予約してたから変更は無理だ。文句は言わずこれを食べてくれ」


 
 当然社長、常務、私はこの英語の会話はわからない(笑)。通訳が私たちに説明する。


通訳「財前君。何かベスに言いました?あなたが3食とも海鮮料理がいいと言ったみたいじゃないですか」


社長「何だと!?」

常務「何?!!」





財前「 (;゚д゚)? え… え? え? そんな事言ってませんよ?」

通訳「でもベスがそう言っています」

社長「貴様が原因だったとは…」

財前「 (;゚д゚)?いやいや 言ってないですよ。ご…誤解ですよ。ちょっと通訳さんちゃんと通訳できてるんですか?」

通訳「失礼な事言わないで下さい」

財前「言ってないんですよ;;そんなこと」







通訳「わかりました。もう一度聞いてみますよ。 へい。ベス!! こっちは3食も生海鮮を食べたいなんて言ってないって言ってるよ??」

ベス「いやそんなことはない。朝食で生海鮮食べたときに言ったはずさ。」







通訳「え? 朝?」 

ベス「そうだよ」

通訳「社長。どうも朝私たちがそう言ったみたいですよ?」

社長「朝だと!? そんな事言ったか?」

財前「絶対言ってないですね」

常務「言うわけがない」

社長「そうだよな」







常務「ん…? いや…待てよ… そういえば言ってたような…」











朝の食事時の会話を再現




財前「何これうめぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!」

社長「ぐおぉぉ!! うめぇぇぇ~」

常務「地中海の塩味が最高ですな」

財前「いやもう明日から飯はずっとこれでいいくらいですよ」

社長「ガハハ。そりゃいいな」

常務「確かにこんなに美味しいならこればっかでもいいな」

財前「こんなんじゃ食べたりないくらいですよね」

 DSCF0136drtygfd.jpg











 …


 …




 orz






 その時は気づきませんでしたよ…。まさか…こんなことになろうとは…。日本人特有の過剰表現というか…お世辞?いやお世辞じゃなくて社交辞令みたいなもんじゃないですか。

 美味しいもの食べたら、こういうなんていうか…過剰に表現してしまうの…

 どうやらフランス人はこういうの真に受けるらしく…

 

社長「やはりてめえが原因だろうが!!」

財前「いえだからこれは…」

常務「おまえは日頃からデカイこといいすぎなんだよ!!」

財前「だって社長も常務もあの時は同じ事を…」

社長「ワシのは社交辞令だ。3食も食いたいなんていっとらん!!」

常務「記憶にないな」

財前「…」



 いやね。過剰に喜びたいのもあったんですよ。今まで美味しいもの食べてなかったから…。やっと食える物にありつけたというか…

 やらかした…。

 当然の事でしたが、その夜、…この食事から2時間もしないうちに3人とも激しい腹痛に悩まされ、予定していた夜間パリ寺院見学を急遽中止。

 特に社長の状況は酷く一睡もしてないとか(笑)。私は薬飲んだので一応寝れて朝には収まりましたが…。

 そして後日…この原因は私の性ではなく、あんなしょうもない会話を日本語に訳してベスに伝えた通訳さんの責任ということに。

 通訳は海外はベテラン。フランス人の性格を判断して適切に訳す訳さないを判断すべき。職務怠慢だ。

 とか常務に無茶苦茶言われてました(笑)。かわいそうに。
 




 …



 まあそりゃあね。初見はいいですよ初見は。

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 でも一日にこんなの数十個食ったらそりゃ腹壊しますよ。地中海の塩分どれだけ含んでんだって感じですし、これ以外にもカニ、貝、カキ、小エビ、魚ですよ。












 しかも生!! 




 …





 まあ…もういいんですが…


 食う方は地獄なワケで…。
 




 そんな常務や社長との海外滞在も今日で終わり。明日は常務と社長、通訳さんはチェコへ行った後の明後日に帰国。

 私は夜の8時の飛行機でパリ空港から日本へと帰ります。


 まあ飛行機乗るまでに時間がたっぷりとありますので、最後の日は完全にOFF。

 フフフ…


 エッフェル塔、セーヌ川、凱旋門。明日はなんでも見放題ですよ。ついに飼い犬から解放された気分です。


 私は観光とかは結構苦手な方なのですが、友達に「ルーブル美術館」だけは言っておけ。あそこは世界でもっとも有名な…


 と散々言われてましたので、一応は行ってみる予定でした。


 そう。パリには泣く子も黙る

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 MUSEE DU  Louvre


があるのです。


 そうルーブル博物館という呼び名の方がいいのかな?

 あの有名な「モナリザ」やミロのビーナスがあるとこです。

 
 まあこちらの方でも実はかなりの事をやらかしておりまして… モナリザを写真に撮ろうとして…、帰り道のセーヌ川で…

 社長と常務と一緒だったら大目玉食らうところですよ。一人でよかった…


 しかし一人というのも恐いもんなんです。パリはかなり治安が悪いと聞いてましたし、実際恐い人が多く、実はビビリまくって歩いてましたから。


 途中いきなりこんなのが視界に飛び込んできて












 ぐお!!


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なんてそこら中に聞こえる大声で叫んでしまい、周りの外人に無茶苦茶注目浴びてしまったのは内緒…。
 

 おまえこんなんショーケースに置くなよ!!(笑)。


 見た瞬間コケそうになりましたよ。見慣れてない外人の顔でしかもマネキンの上、肌真っ白。日本じゃ見ないだけに…
 

 チキンとか言うな


 夜こんなのが部屋にあったら恐いだろ?





 そんなこんなで…
 


 海外出張報告も次の記事で終わりとなります。

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