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2011(Tue) 09/27

大学時代回想25 男と男の約束…そして告白へ(54)

財前History … Comments(54)

 この記事は管理人の大学時代の回想記(実話)です。
 回想1 「一楽木工」から見ないと意味がわからない箇所がある点はご容赦ください。

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11/09/25 大学時代回想24 進めど地獄、泣いてチンピラ(コメント 25)
11/09/21 大学時代回想23 強く儚い ろくでなし  (コメント 30)
09/10/30 大学時代回想22 3年後に明かされた真実 (コメント 78)

09/10/29 大学時代回想21 縁結びという名の目くらまし (コメント 73)
09/10/26 大学時代回想20 かたはらいたし 激震の鎌倉 (コメント 87)
09/10/23 大学時代回想19 甘い運命をお膳立てしましょう (コメント80)
09/02/18 大学時代回想18 何年経っても変われない男の…末路  (コメント63)
09/02/16 大学時代回想17 恋の脳内麻薬の作用と副作用? (コメント41)
09/02/10 大学時代回想16 情けねぇ男二人の友情 (コメント67)
08/07/30 大学時代回想15 帰れない者達 (コメント96)
08/07/25 大学時代回想14 マグナム砲の覚醒 (コメント62)
08/07/20 大学時代回想13 友情と恋愛(ノリ編)  (コメント49)
08/07/18 大学時代回想12 動き始めた思惑 (コメント68)
08/03/25 大学時代回想11 無駄が必然に変わった日 (コメント69)
08/03/13 大学時代回想10 阿鼻叫喚の魅力 (コメント71)
08/03/11 大学時代回想09 ホッケー女のイメチェン文化祭 (コメント33)
07/12/03 大学時代回想08 友情と恋愛 (コメント91)
07/11/27 大学時代回想07 研究室所属 (コメント57)
07/11/22 大学時代回想06 社会人の鏡 (コメント59)
07/11/19 大学時代回想05 バイク免許所得の先に… (コメント49)
07/11/13 大学時代回想04 ストーカー財前  (コメント192)
05/10/04 大学時代回想03 リリカの再来  (コメント11)
05/09/17 大学時代回想02 4月応援団  (コメント13)
05/09/16 高校時代回想01 一楽木工  (コメント24)








 




 青柳が突然家に来てかれこれ2時間が経過していた。

 彼は延々とギター部で如何に自分が凄い存在か、そしてギター部というものの活動が如何に素晴らしいものであるかを2時間も話し続けている。

 私はそれを酒を飲みながらゆっくりと聞いている…。いや。聞いているというよりも聞かざるを得ないと言うのが正解か。「大学時代回想24 進めど地獄、泣いてチンピラ」で書いたとおり、私には青柳に対する負い目がある。

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 指揮者を辞め、ギター部を辞めた尻拭いをしたのが青柳だ。

 本音を言えば「どうでもいいんだよ青柳。ギター部の話しなんて。興味ないんだ俺は…」と言いたい。もちろん言いたい。しかしそれは禁句だ。

 もちろんそんなルールは私たち二人の間にはないが、これはマナーという奴で…

 そういうものなのだ。

 恐れなければならないのはこの先の展開だ。この先、青柳が泥酔してしまうと…コイツは歯止めが効かなくなる。暴走…というか、そういう類の事をしてしまう奴なのだ。最悪は殴り合いにまで発展しかねないため私の中にも緊張が走る。

 よくわからないが青柳はなぜか一方的に私をライバル視しており(これについては未だに私もよく理由がわからないのだが…)、何かにつけて自分が優位である事を証明しようとするのだ。

 もちろん私はいつもそれを許容しているのだが、酔っ払ってしまうとそれがエスカレートし、私も許容しきれない所まで来てしまうのである…。そうなると青柳はかなり逆上するのでそれが怖い。

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青柳「あ~イライラするぜ!

財前「え…」

青柳「それでよ~。俺も4年だからギター部としては引退になっちまうんだけどよ」

財前「ああ」

青柳「やっぱ俺がいないとダメなんだよなあ。若い奴が全然ダメでよ」

財前「そうか」

青柳「あいつらまったく練習しねえし、俺に敬意を払わねえし」

財前「そんな事ないんじゃないか? 俺が見たところ真面目そうな連中に見えたけどな」

青柳「真面目じゃダメなんだよ!!」

財前「え?」

青柳「熱いもんがねえんだよアイツらはよ。熱いもんが」

財前「あ…ああ」

青柳「まあお前よりはマシだけどよ。ギター部から逃げたお前よりはな」

財前「いや…だから俺は逃げたんじゃなくて元々クラシックギターをやる気は…」

青柳「指揮者だったろお前は! 指揮者っていえば最高権力者だぞ!? 最低野郎だよ。おまえはよ。それから逃げるなんて本当に最低野郎だよな」

財前「ハハハ。かもな(笑)」

青柳「笑い事じゃねえだろうが!!」

財前「おまえ何が気に入らないんだ?ギター部辞めたなんてもうかれこれ2年以上も前の話だし、おまえが指揮者としてうまくやったんだろ?」

青柳「ああ。そうだよ。俺がやったさ。俺が完璧に指揮者を努めてやったよ」

財前「じゃあそれでいいじゃん」

青柳「おまえのそのギター部に対する軽い気持ちが俺はムカついてるんだよ」

財前「そんな事言ったってしょうがないだろ。俺は他にやりたいことがあったんだよ」

青柳「ああ。知ってるよ。バイクとか女だろ!?」

財前「まあな」

青柳「リョウとかいう無職の野郎と毎日街にナンパに出かけて楽しかったのかよ。それでお前の人生の身になったのか?ああ?」

財前「さあ。どうなんだろうな」

青柳「なんだよそれ」

財前「そんなんどうだっていいじゃないか。おまえはおまえでギター部で最高だったんだろ?」

青柳「もちろんだ」

財前「じゃあそれでいいじゃん。なんで俺のナンパとかリョウさんが関係あるんだ?」

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青柳「おまえが辞めたからだよ。おまえがギター部を辞めたから…」

財前「おまえ一体俺にどうして欲しいんだよ…」

青柳「なんつ~かさ。結局そういう熱い…というか熱いモノをもった奴が今の後輩にいねえんだよな」

財前「なんだそれ」

青柳「まあいいや。この話はもういい。」

財前「…」





青柳「実は俺もギター部引退したからバイクの免許をな…その…取ろうと思ってるんだよ」

財前「何!?おまえバイクの免許取るの?」

青柳「おうよ」

財前「急にどうしたんだ?」

青柳「なんか楽しそうだなと思ってよ」

財前「バイクが?」

青柳「ああ。それにお前とか敬助とかとツーリングとかもしてみたくなってな」

財前「そりゃあいいな」

青柳「もちろん大型まで取るぜ」

財前「そうか。でも中型免許で充分だぞ?」

青柳「俺は中途半端なのは嫌いなんだよ!

財前「…。でもお前車は普通免許なんじゃないの?」

青柳「まあな」

財前「だったらそっちも大型にしなきゃ…」

青柳「そっちはいいんだよ!!」

財前「そ…そうか」

青柳「要はハーレーに乗りてえんだよ。俺は」

財前「ハーレー…すげえな! 俺の憧れだよそれ」



財前「男の中の男でなければ乗ってはいけないモノだからな…」

青柳「ガハハそうだろそうだろ?羨ましいか?ん?」

財前「いいなあ」

青柳「まさに俺にピッタリのバイクよ。俺のためにあるようなものだな。アイツは」

財前「…ていうかおまえまだ免許持ってないんだろ?」

青柳「もちろんこれからだ」

財前「じゃあ威張るなよ…」





 私は彼の気持ちをなんとなく理解していた。

 時折見せる彼の素顔と言動。これが全てを物語っていた。要は彼も彼なりの理想の大学生活というのがあって、それはギター部に所属していたために出来なかったのである。

 もちろん彼はギター部で活動したことを後悔などしていない。指揮者として最高の事をやったのだろう。だが
、彼は指揮者だ。2年生の後半から3年生の終わりまで…彼の大学生活をほぼギター部に捧げたはずだ。 

 なぜならおわかりのように指揮者は演奏者とは違い唯一無二の存在だ。

 野球部で言えば監督。

 ゆえに休むことは許されない。代わりがいないのだ。

 それゆえ通常ではバイトすらできない役職なのである。彼はそれをやり遂げた。

 やり遂げた。


 だが…同時に犠牲にするものも当然あった。

 それは自由で方便な大学生活である。

 もちろんバイクの免許など取得する時間はなかっただろう。女性交流も犠牲にする部分はあっただろう。

 そう。人間なにもかも…というわけにはいかない。

 何かを成すという事は何かを犠牲にする…という事なのである。

 つまり彼はギター部で栄光を手にし、後輩の尊敬、名誉を勝ち得たが、逆に私がやっていたような街へナンパへ出かけて女性との交流を持つことや、ここでは書けないような…危ない橋は渡っていない。

 それゆえタマにこうして私の家に遊びに来ては私の行動をチェックし、そしてその憤りをぶつけているのである。


 それは4年生になってさらに顕著になっている。

 恐らくこれは…ギター部という後ろ盾がなくなったからだと思う。

 彼は引退したのだ。

 引退すると誰もが過去の人となる。

 それまでは絶大な権力と力を誇っていても、世代交代でバトンを渡してしまうと、ある意味では一般人になってしまうわけだ。それがギター部で最近行われた。

 まあこんなのはどこにでもある当たり前の話だし、高校の部活でもそう、会社でもそうだ。

 そして世の中的に見れば大した話ではない。なぜならこれはギター部という小さな枠内だけの話であり、世間にはまったく何の影響も及ぼさない出来事だから。

 だが彼にとってはそれが寂しかったのかもしれない。彼はギター部の指揮者、権力者という座から今、ひとりの一大学生へ戻ったのである。

 元々失うものなど何もない私とは違うのだろう。

 それが形として現れたのがハーレーに乗ることだったのかもしれない。









 そして青柳の言いたいことを全て聞いた後…

 今日は…話が珍しく女性関係の話題へと展開していった。

 青柳は女性関係で様々トラウマがあり…あまり女性関係の話を自分からしない奴なのだが…




青柳「それでよ」

財前「ん?」

青柳「おまえ今彼女はいないのかよ」

財前「いないな」

青柳「か~~。情けねえなあ。ナンパしてるとか言っておいてそれかよ。なんだよそれ」

財前「彼女というのはナンパとは違うからな」

青柳「ほう。まだナンパの女で寂しさを紛らわせてるのか?」

財前「いや…もうリョウさんが職についたからさ。それ以降やってないよ」

青柳「なんだそれ。おまえリョウって奴がいなきゃなんもできないのかよ」

財前「どうだろうね。リョウさんと一緒にナンパには行ってたけど、女を口説く時にリョウさんに助けてもらってた訳でもないからさ」

青柳「でもまえはリョウって奴がいねえとナンパできねえんだろ?」

財前「まあな(笑)。どっちかというと俺はリョウさんが好きなだけで、ナンパはそれほどだったのかもなあ…。要はリョウさんとナンパに行くのが楽しかったんだよ」

青柳「なんだそりゃあ」

財前「なんつうか。あんな格好いい人初めて会ったしなあ。行動すべてに色気があるっていうかさ」

青柳「ホモかよおまえ(笑)」

財前「実は最初俺もちょっとそうかな…って思ったんだけど違うな(笑)」

青柳「気色悪いやつだな」

財前「要は一緒にいて刺激を受けるんだよね。アドレナリンがドバドバ出るって言うかさ」

青柳「ただの不良のフリーターだろ?」

財前「あの頃はな。今は違う。とにかく凄い人なんだよ」

青柳「そんな凄い奴とは思えんがねえ」

財前「まあお前は自分が一番のナルシスト野郎だからわからんよ」

青柳「俺はナルシストじゃねえよ」

財前「おまえは自分を中心に地球が回ってるって思い込んでるタイプじゃないか」

青柳「おまえ俺の事をそんな風に思ってたのか!?」

財前「悪いけどさ。他のやつに聞いても全員そうって思ってるはずだぞ?俺が正直にお前に言ってるだけで」

青柳「そんな事はねえよ」

財前「みんな口に出して言わないだけだよ」





青柳「まあそんな話はどうでもいいんだよ。それより俺よ…好きな娘が今いるんだよ」

財前「ほう…」

青柳「でもさ…今俺達4年だろ?時間がねえじゃん。つきあってもすぐ離れ離れになるかもだしさ。」

財前「そうだな~」

青柳「だからどうしようかと思ってよ…」

財前「え?それもしかして俺に相談してんの?お前が?」

青柳「そうだよ」

財前「珍しい事もあるもんだな(笑)」

青柳「何かアドバイスはあるか!?」

財前「そんな事言われたってわからないよ。とりあえずその子の写真有る?」

青柳「ああ。あるぜ…ほら」

財前「どれどれ」






















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財前「これ無理じゃん。Impossibleだ」

青柳「はああ!?なんでだよ」

財前「これおまえあれじゃん。おまえが1年の時からずっと片思いの娘じゃんか」

青柳「そうだよ」

財前「だいたいなんでギター部で一番人気のある女の子をなんでワザワザ狙うかねえ」

青柳「そりゃかわいいからな」

財前「ギター部から一歩出ればそうでもないぞ?」

青柳「そんな事はねえ!」

財前「まあ思い出と一緒に過ごした時間が相乗効果でなんとやらって奴でな。まあ今のおまえにはわからんだろうけど」

青柳「なんだよそれ」

財前「いい加減諦めろよ…。しつこいのは嫌われるんだぞ」

青柳「おまえに言われたかねえよ。それにお前だって…1年の時にストーカー呼ばわりされたチズエとかいう奴を未だに好きなんだろ?」

財前「それとこれとは違うぞ。チズエさんは特別なんだよ。おまえのような不純な動機とは違うんだ」

青柳「なんじゃそりゃ」

財前「俺は彼女を自分から諦めたんだよ。あれ以降はほとんど接触してないし」



青柳「まあそんな話はいいんだよ。やっぱ大学にいる間に自分の気持ちにケリを付けたくてな」

財前「ふむ…なるほど」

青柳「どうすればいい?」

財前「そりゃ告白すればいいんじゃないか?」

青柳「そんな事はわかっとるわ」

財前「そうだよね…」

青柳「問題はどうやってするかだ」

財前「告白を?」

青柳「そうだ」

財前「まじでする気なのか…」

青柳「おうよ」

財前「この3年で完全に答えは出てるぞ…」

青柳「出てねえ!」

財前「でもなあ…さすがに1年からずっと3年間追いかけ続けてるわけだろ? しかもギター部でおまえをずっと見てきてるわけだろ?彼女は」

青柳「まあな」

財前「そりゃ脈はねえよ」

青柳「はああ!?ずっと一緒にいたからこそ俺の酸いも甘いも見てるんだろアイツは」

財前「あ~~ぁ…。悪いな柳。俺の戦法というのはさ。そもそも初対面とかつきあいが浅い子に対して練りに練っているものでな…長い付き合いの女友達に対しては発動しないんだわ」

青柳「は?よくわからん」

財前「ほら。ナンパとかで培ったテクニックだから一撃必殺なの。わかる?ちょっと隙を見せた所にガブリンチョするって事なのよ」

青柳「??」

財前「だから自分の素性を知られすぎていると無理なの。酔わせれられないし勘違いさせられない」

青柳「簡単に言ってくれ」

財前「ああ。簡単に言うとだな。強い光を人に当てると眩しくて目をつぶるだろ?」

青柳「ああ」

財前「その間に財布を盗む…みたいな感じ?要はフラッシュ的な戦法なんだな」

青柳「う~ん。まだよくわからんな~例えば?」

財前「例えばさ。普段行かないような場所やレストランに行って、女性が普段男からは聞かないような甘いセルフを吐く。これで少し擬似世界?というか普段と違う世界を見せる。そういう世界を見せて惑わせて、そのままの流れで求愛して勢いでヤッちゃうわけさ」

青柳「うひょおお」

財前「これのポイントは如何に現実離れというか…現実逃避のシチュエーションを作るかって所にあるわけだ」

青柳「ふむふむ」

財前「例えばリョウさんは存在自体が現実離れしてるから、女はすぐ参っちゃうんだよ」

青柳「ほおお」

財前「つまりやっぱり日常生活を見せちゃうとダメなんだな。あくまでも日常から逸脱してなきゃいけない。だからみんなクラブや怪しい店でナンパをする奴が集まるのさ」

青柳「なるほどなあ」

財前「俺とかは存在自体でそんな事できないから雰囲気や言葉でそういう状況、キャラを作るしかないわけだ」

青柳「ふむふむ」

財前「しかしこれはだな。友達には一切通用しない」

青柳「!?」

財前「相手をあまり知らないから酔うわけで…おまえと3年も一緒にいる娘に使ってもまったく効果はない」

青柳「な…なんでなんだ!?」

財前「だってお前…その娘おまえがアプローチしても今まで音沙汰なしだったんだろ?」

青柳「まあアプローチと行っても食事に誘うとかくらいだけどな。」

財前「全部断られたんだろ?」

青柳「断られたというか相手が忙しくていつもスケジュールが合わなくてな」

財前「それは断られたと同意なんだよ」

青柳「…」

財前「つまりもうおまえの事は知り尽くしてて、門前払いって事だよ。そういう女を現実逃避させて酔わせるのは容易な事じゃない。諦めることだな」

青柳「…」

財前「まあ旅行に行ければなんとかなる可能性はあるが…それも叶わぬ願いだしなあ…」

青柳「飯すら無理だからな…」






青柳「でも他に好きな奴はいねえんだよ。何か手はないのか?」

財前「まあないでもないけどな」

青柳「なんだ?なんだ!?」

財前「酒に酔わせてそのまま勢いで…とかさ…」

青柳「バカヤロウ!そんな事できるかよ。俺は愛されたいんだよ。無理矢理は性に合わねえ」

財前「ああ…。すまんすまん。おまえは俺と違ってSE●が目的じゃないんだったな(笑)」

青柳「そうだ」

財前「だったら尚更無理だな。」

青柳「…」

財前「ていうかおまえさ。その娘とSE●したくないの?」

青柳「…まずは愛しあってからだ。そもそもそういう行為は愛しあう者同士がする物だろうが!!」

財前「か~。バカかおまえは。愛し合うのとSE●はまるで別のものだよ」

青柳「何!?」

財前「ヤリタイからヤル。それは欲望に従ってるだけじゃないか。女だって30超えたらヤリたくて仕方がなくなるんだぜ!?その頃は男より欲望が上がるって知ってる?」

青柳「そんな事はない。あの子に限ってそんな事は…」

財前「愛だ恋だと抜かしたって所詮は僕らアニマルなんです」



青柳「…」

財前「そもそも子供を産む年頃にはDNAが作用してSE●したくてしたくてたまらなくなる。それが人間なんだよ」

青柳「そりゃ昔の話だろ?」

財前「あ~。おまえそういう本能的な事を利用せずにどうやって相手を落とすわけ?おまえイケメンじゃないんだぞ」

青柳「イケメンじゃなくても心はバッチリだぜ…」

財前「…ああ。そうかもな。でも愛されるのは諦めろ。な?この3年で答えは出てる」

青柳「ううう~…。」

財前「それでもやるってのなら止めはしないが…」

青柳「むむむむ…」





























青柳「俺はやるぞ~!!」

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財前「え…!?」

青柳「決めた!俺は決めた。今から理恵の家に行く!!」

財前「!?」

青柳「幸い理恵の家はおまえの家から近い。おまえも一緒に付いて来てくれるよな!」

財前「ちょ…待て…なんで家に行くの?」

青柳「直接告白しに行くに決まってんだろうが!!」

財前「ちょ…」

青柳「フェイス・トゥ・フェイスだ。当たって砕けろ作戦だ」

財前「えええ!?」

青柳「おまえも来いよ。そして俺の生き様を見届ける証人になってくれ」

財前「おい。待て柳。おまえ酔ってるんだよ。な?酔ってるんだ。馬鹿な真似はやめろ」

青柳「うるせえ!もう決めたんだよ俺は。俺はやる。俺はやる男なんだ。俺はやれる!!」



 …

 恐れていたことが起きてしまった。

 彼はこういう暴走癖があり、いつも行き詰まるとこうなってしまう。だがいつもは吉野山でダッシュで突撃とかパンツ一生でその辺をダッシュとかその位で住んでいたのだが今回は彼の3年間片思いのギター部の同級生の理恵の家に突撃とかシャレにならない。

 そもそもコイツなにもわかってない。

 青柳だけ行くなら別に止めはしないが、私も一緒に来いとか正気とは思えない。


 私はそもそもギター部とはなんの関係もない人間なんだぞ…。そんなのが理恵の家に青柳と乗り込んだとかいう事実が学校に広まったらそれこそ笑いものである。ただでさえストーカーなんてあらぬ疑いをかけられているのに、それがさらに…

 とにかく私は青柳を止めた。

 それはやめておけと。


 作戦ならちゃんと考えてやると。



 だから今は待てと止めた。


 だが彼は少し落ち着いたものの、まだ何か物足りないみたいだった。





 それもそのはず。彼は知っての通り情熱型の人間だ。一度情熱に火が灯るとなかなか消すことはできない。今は彼の理恵への「告白するぞ!」という気持ちが荒ぶっている状態。

 これを沈めるのは…容易ではない。


青柳「ふ~…ふ~…」

財前「青柳。ちょっと牛丼でも食いに行くか。な?腹減っただろう。酒ばっかりじゃ胃に悪いしな。ハハハ…(笑)」

青柳「その後理恵の家に行くぞ」

財前「いや…それは…とにかく落ち着けよ…な?」

青柳「…」







青柳「そういやよ…」

財前「ん?」

青柳「おまえ今彼女いないっつったよな?」

財前「ああ」

青柳「好きな子はいるのか?」



 お…。これは話題を理恵から逸らすチャンス到来か!?」



財前「あ…ああ。いるよ」

青柳「ほうほうほうほう!? で?どんなやつだ?どこの誰だ?」

財前「いや…ひとつ後輩なんだけどさ。」

青柳「ほうほうほうほう!? 後輩ですと!? 同じ研究室か!?」

財前「いや…研究室は違う。けど隣の研究室だ。亜美っていう娘なんだけどね」

青柳「写真はあるか」

財前「ああ。あるよ」



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青柳「へ~。おまえにしちゃあ。落ち着いた娘を選んだモノだな」

財前「まあな(笑)」

青柳「とうとうチズエは諦めたか」

財前「諦めてないぞ?」

青柳「何!?」

財前「事実上不可能だから忘れてるだけだ。チャンスがあれば行く」

青柳「そんなチャンスねえよw」

財前「うるせえ。おまえも理恵にはノーチャンスだろうが」

青柳「まだ俺の方がチャンスあるわ!」

財前「まあ理恵の話はいいや。とにかくこの亜美って娘はワンダーな娘でさ。一緒に旅行に行ったり、何度もこっちが好きのサインを送ってるのに一向に振り向いてくれないし、なんお素振りも見せてくれないんだ」

青柳「おまえバカだな。それを振られるって言うんだよ」

財前「バカな事を言うな! 振られてるわけがないだろうが。まだ告白してないんだよ」

青柳「バカヤロウ。それを言ったら俺も理恵に告白してないわ」

財前「あのなあ…俺は旅行も行ってるし、食事も行ってるんだぞ?危うくスッピンまで拝める所まで行ってるんだぞ?おまえとは違うの」

青柳「…」

財前「とにかくあの子は男との経験がない分ガードが手厳しくてな…。」

青柳「おまえさっきさ。お得意の非現実なシチュエーションを作ってって奴言ってたじゃん。それすればいいんじゃないのか?」

財前「ああ…それがだな…。問題があるんだよ」

青柳「なんだ?」

財前「俺がそういうシチュエーションを作ろうとしてもな…あの娘の方が不思議ちゃんというか…ワンダーすぎて非現実的なシチュエーションに持ち込めないんだよ」

青柳「何?」

財前「いつも俺のほうがあっちの…亜美さんワールドに入ってしまう…orz」

青柳「そういう事もあるんだな」

財前「まさにありゃあブラックホールだな。となると下半身の方もさぞかし名器に違いない」

青柳「…」

財前「やっぱさ。暗黙の了解ってあるじゃん?例えば飯に男と二人で言ったらそれは友達以上の関係になりたい事を望んでるって事だとか、映画に誘うってことはアレだからだとか、旅行に行くってことは…とか」

青柳「まああるわな」

財前「あの子はなんか…そういうのがないんだよなあ。ただ付いて来てるだけっぽい所もあるし…かと言ってそうでもない部分、計算してる部分も見え隠れする時があったりして…意味分からん。俺の誘いに乗ってるとも取れるし、やんわり断ってるとも取れるんだよ」

青柳「なるほどな…」

財前「だから正直今は距離を置いているところなんだ」

青柳「距離をおいてる?」

財前「ああ。3週間前に一緒に4人で旅行に行ってからまったく会ってないし話してもない。連絡も取ってないし」

青柳「マジか」

財前「一つの賭けだな。俺が接触しなかったら亜美さんの方から接触してきてくれるかもしれないしさ」

青柳「でも3週間接触なかったんだろ?亜美の方からも」

財前「まあな」

青柳「おまえ自分の事になるとさっぱり理解できてないな。そりゃあおまえ脈ナシなんじゃねえかw」

財前「そ…そんなことはないお!」

青柳「ヨッシャわかったわかった。俺が一発で答えを出す方法を教えてやるよ」

財前「何!?まじで?そんな方法があるのか?」

青柳「あるある。なぁに。簡単なことだ。単におまえがな?その亜美って奴にな?」

財前「うんうん」



































青柳「告白すりゃあいいんじゃねえか。今すぐ」

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財前「え?」

青柳「今すぐ電話して告白すれば答えが出るじゃねえか。」

財前「アホか!俺はおまえとは違うんだよ。慎重に慎重に暖めてきてる恋なんだぞ?」

青柳「おまえさっき友達への作戦は持ってないって言っただろ。そんなに一緒にいるなら、もうお互い新鮮味はなくなってきてるんじゃないのか!?」

財前「…」

青柳「友達だろうがもう。おまえらは。知り合いじゃねえだろう」

財前「ま…まあ」

青柳「じゃあ男なら告白しろ。ほら。電話で。今すぐだ」

財前「ちょっと待て…ちょっとまてよ…なんでこんな展開になるんだ!? おかしいだろ。なんかおかしいぞこれ」

青柳「ガハハ。何がおかしいんだよ。おまえさっき非現実がどうとか言ってたじゃないか。普通じゃない方法だから良いんだろ」

財前「…」

青柳「別にいま告白しようがしまいが結果は同じだろうが」

財前「ま…まあ…」

青柳「じゃあ告白しろ。今すぐだ」

財前「ええええ!?」

青柳「おまえが亜美に今電話で告白したら、その後、俺も理恵に電話で告白する。男と男の約束だ。今日を二人の記念日にしようぜ。男と男の記念日に」

財前「え…」

青柳「二人の新友が同日に二人の女に告白する。格好良いとは思わないか?それに俺も大学最高の思い出になりそうだしよ」

財前「…」

青柳「大学生活腐ってもあと1年ないんだぜ。俺とお前で一個くらいドデカイ思い出を作らないとな」

財前「しかし…」

青柳「今日こうやって友達として飲んでるのもお互い何かの縁だしよ。やろうぜ」

財前「…」



 …


 なぜか…

 なぜかわからないが青柳のこのセリフは胸に響いた。


 こんな話の流れで電話で亜美さんに告白…あり得ないことだ。そもそも私は電話などで告白をしたことがない。電話でするなんて失礼だと思っていたから。

 しかしだ。今日のこの状況は何かが違った。

 むしろ会いに行くほうが不可能だ。私の隣りに今いるのは青柳だ。電話でしないと言ったら「じゃあ亜美の家に行くか!?」とか言い出しかねない。それ以外にも「じゃあ理恵の家に行こうぜ」とかも言い出しかねない。


 この状況を総合的に判断して… ある意味ベストな選択は


 ・そもそもどちらも告白しない


 だった。しかし…


 ・二人で電話で女に告白する


 この選択も悪く無いと思う自分がいた。

 確かに悪くない選択だ。そもそもこのままズルズル行ってもお互い何もないまま終わるだけ。そして大学を卒業して一生会えぬ関係になるだけ。


 それならば…いっその事告白して粉砕した方が楽になるのではないか。

 今ならなんか…できそうな気がする。

 一人じゃできないけど青柳もするって言ってるんだから勢いでできそうな気がする。


 これを利用しない手はないのでは…


 そういう甘いささやきが胸でコダマしているのだ。



 確かに悪い話ではない。




 私が告白すれば青柳も告白するという…。この事実がある事で何かこう…私一人の時よりも背中をスッと押してくれてるような安心感がある。何か。

 この感覚…久しく忘れていたような気がする。
 

 そうだ。そもそも私はナンパが本流の初見殺しじゃないか。


 友達になってしまった女性に対する有効な作戦は持ち合わせていない。

 いや。むしろ今までロクな事がなかった。





 そう考えると…この話…悪く無い話だ。










 これが若気の至りなのかどうかはわからない。だが私は決心した。

 この話に乗ろうと。





 私は青柳に確認した。




 「私が亜美さんに告白したらおまえも告白するんだな?」…と。




 彼は深く頷いた。





 なぜかわからない。なぜかわからないが、これから生きて帰ってこれる望みのないアフガニスタンの戦場に出るような気分になっていた。

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 俺たちは行くのだ。次の舞台へ…








 そう心に決めると私の行動は素早かった。







 サッと携帯電話を手に取り電話帳から




 亜美…を選択




 ここで心臓の高鳴りは最高潮に達するも屈しない。屈する訳にはいかない。

 もはやトランス状態の私に「やめとけやめとけ」という心の悪魔の必死の叫びは届かず…






 そのままボタンをプッシュ。





 しばらくの静寂が辺りを包んだ後…








 電話のベルが鳴った




















 トゥルルルルル  トゥルルルルッル














 もう死にそうだ…。緊張して死にそうだ…。



 私は青柳の顔を見た。彼も必死に私の方を真剣な表情で見ている…。その辺にある何の変哲もないオヤジ顔だが、今はやけに青柳の顔が頼もしく見えた。

 

 トゥルルルルルル  トゥルルルルルル



 また亜美さんの電話を呼ぶ出す音がなる。

 ひょっとしてお風呂に入っているのではなかろうか…。そんな気もした。通常の精神状態ならそれを望むかもしれない。

 だが今の私はそれを望んではいなかった。

 なぜなら決心したのだ。今。ここで。今。すぐ告白しようと。


 今ここで決心したのだ。


 次の機会はない。今この瞬間でなければ私は告白できない。




 今しかないのだ。今しか…
























 そして…



















 ガチャ…





























亜美「もしもし?」

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 3週間ぶりの亜美さんの声…。まるで天使の囁きだった。








 
 亜美さんが電話に出たら私は何を言おうか事前に決めていた。

 それはこれまで散々苦渋を舐めさせられた不思議ちゃんワールドに引き込まれないための防衛策。


 そう。会話をしないことだ。余計な会話をしないことだ。

 通常の女性になら有効なこの方法が亜美さんには逆効果。逆に盾を構えられてしまう。





 攻めるなら彼女が盾を構えていない時に攻めるべきなのだ。





 それはいつか。




 決まっている。それは彼女が電話に出た瞬間。







 そう。今だ。今。すぐ。今。











 今言うのだ。





















 私は亜美さんにダイレクトに言葉を吐いた















































財前「亜美さん…実は俺…


















































ずっと君の事、好きだったんだ


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