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2009(Mon) 10/26

大学時代回想20 かたはらいたし 激震の鎌倉 (89)

財前History … Comments(89)

 この記事は管理人の大学時代の回想記(実話)の第21話目です。
 回想1 「一楽木工」から見ないと意味がわからない箇所がある点はご容赦ください。

defined
09/10/30 大学時代回想21 3年後に明かされた真実 (コメント --)
09/10/29 大学時代回想21 縁結びという名の目くらまし (コメント 73)
09/10/26 大学時代回想20 かたはらいたし 激震の鎌倉 (コメント 87)
09/10/23 大学時代回想19 甘い運命をお膳立てしましょう (コメント80)
09/02/18 大学時代回想18 何年経っても変われない男の…末路  (コメント63)
09/02/16 大学時代回想17 恋の脳内麻薬の作用と副作用? (コメント41)
09/02/10 大学時代回想16 情けねぇ男二人の友情 (コメント67)
08/07/30 大学時代回想15 帰れない者達 (コメント96)
08/07/25 大学時代回想14 マグナム砲の覚醒 (コメント62)
08/07/20 大学時代回想13 友情と恋愛(ノリ編)  (コメント49)
08/07/18 大学時代回想12 動き始めた思惑 (コメント68)
08/03/25 大学時代回想11 無駄が必然に変わった日 (コメント69)
08/03/13 大学時代回想10 阿鼻叫喚の魅力 (コメント71)
08/03/11 大学時代回想9 ホッケー女のイメチェン文化祭 (コメント33)
07/12/03 大学時代回想8 友情と恋愛 (コメント91)
07/11/27 大学時代回想7 研究室所属 (コメント57)
07/11/22 大学時代回想6 社会人の鏡 (コメント59)
07/11/19 大学時代回想5 バイク免許所得の先に… (コメント49)
07/11/13 大学時代回想4 ストーカー財前  (コメント192)
05/10/04 大学時代回想3 リリカの再来  (コメント11)
05/09/17 大学時代回想2 4月応援団  (コメント13)
05/09/16 高校時代回想1 一楽木工  (コメント24)











 亜美さんと鎌倉に行く約束は取り付けたものの…何か腑に落ちない感じが否めない。


 いつからだろうか。

 こうやって恋如きで悩むようになったのは。よくよく考えると恋で悩む必要性などまったくないにも関わらず最近のこの体たらくは一体何だ。

 そもそもナンパに行けば性欲は充分満たせる。これは経験でわかってるわけで…私は恋愛などまったくする必要はないのである。リョウさんにそういう技は全部教えて貰ってるのだから。
 
 そして

 その最近の迷走に起因しているのは間違いなくチズエだ。過去勝手にストーカー呼ばわりされて酷い目にあった女だが、あの頃は大学入学1年だっただけに相当ショックが大きかった。
 
 徳島の田舎からファッションに身を包んで華の都東京に希望を持って出てきた一人の青年が…

 いきなりストーカー呼ばわりされて総スカンとか

 鬱病になっても誰も不思議がらないレベルの出来事だ。


 あのチズエとかいう女のおかげで結局大学生活でまともな真面目な恋愛がほとんどできなかった。ヤルという性欲は数え切れないナンパで満たせているにしても、心と心が繋がる恋愛という事に関してはまったくの未経験に等しい。

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 やはりず~~と引きずっているのである。あの出来事を。 

 だから大学4年となった今、ここに拘ってしまうのだ。

 最後に…大学で…まともな真面目な恋愛をして卒業したい。


 自分の心では亜美さんとヤレればそれでいいと想いながらも、心のどこかにこういう純粋な気持ちがあるのだろう。最後くらい…ナンパ以外で…大学内で彼女を作っておきたい。

 そういう軌跡を残しておきたい。


 でもいざやろうとすると空回りしてしまう。



 …


 よ~く今の自分を自己分析すればこうなる。

 
 調子が今ひとつでない理由はこれで間違いないだろう。

 この年になって気づいた。やっぱり自分は恋愛というものはどう考えてもあまり上手ではない。

 そもそも女の気持ちが一切わからないし、どうしてもヤリたいという本能が前に出すぎるからそれを諫めるのに気力ゲージを使い。ナンパの戦法をそのまま出したら軽い男に見られるから、それを修正しながら一般相手用に変換するのもまた気力ゲージを消費する。

 ホント気を遣ってばっかだ。

 こんなことしてたら目の前の女性との会話に100%集中できないからまた行動や挙動が変になる。

 …要は目の前の相手に集中できていないのだ。

  
 これまでのやり方で望めば今回の鎌倉も…結局うまく行かないような予感がプンプン。どっちかというと余計な戦略などは考えず、自然体で望んだ方が逆に良いような気もする。



 …






 そんな中ノリはノリノリだ。

 今研究室で一番ノリに乗ってる奴はこいつだろう。 

 亜美さんの友達が美人だったという事実は相当大きかったのだろう。ここ最近は着る服やファッションセンスが変わってきてる。それでいてホッケーをまだ諦めていないという所が…見ていて痛い。

 あまりにもおめでたすぎる野郎だ。

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 だいたい写メールやプリクラで美人に写ってる女ほど信用できないものはない。あんなものは綺麗に撮ろうと何度でも撮り直せるんだからさ…斜め45度のカメラ目線とか有名じゃないか。

 そもそも何なんだコイツは。鎌倉にしろ、亜美さんの友達にしろ全部私がお膳立てしてやった事じゃないか。ノリ本人はまったく何も行動していないにも関わらず浮かれられる神経がわからない。

ノリ「え?もちろん財前には最高に感謝してるよ」

 なんて頻繁に言ってくれるのは良いのだが、そもそもまだ付き合ってもいないのに感謝されても困る。フラれたらどうするんだと。おまえがフラれたら、また夜な夜な慰めるのは私なんだぞと。

 もしそうなったら



 女を紹介し、それにフラれた奴を慰め、さらに自分の恋も失敗



 ということになるので一番割に合わないのはどう考えても私じゃないか。



 
 
 

 そして約束の日がやってきた。

 週末の土日。場所は鎌倉。1泊2日のダブルデートである。


 実は今回は宿に泊まるにつれて「ひとつのトラップ」をしかけてある。

 こんな事は行く前からわかってることだが、泊まるとするならば部屋は2つ。これは鉄板だ。部屋割りは当然

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 こうなる。これも必然だ。

 部屋A  亜美、亜美の友達
 部屋B  財前、ノリ、
 


 しかし実は今回、電話で予約するに当たってこう店主に告げてあるのである。

 部屋A 財前、亜美
 部屋B ノリ、亜美友達

 
 フフフフフ  フハハハハ

 二人きりのデートだったはずなのに友達を呼ばれて涙目だった私だがタダでは転ばん。

 当然わかってる。こういう部屋割りにならないことは。そりゃ私とノリが一緒に寝ることになるだろう。亜美さんと亜美さんの友達が同じ部屋で一緒に寝ることになるだろう。
 
 しかしだ!!

 そうこちらがお膳立てするのはあまりにも時期早々というもの。なぜならノリと亜美さんの友達が民宿に着く前に相思相愛になるという状況も考えられるからである。可能性は2%くらいはあるだろう。

 この状況の場合、さっきの女男、女男の部屋割りでも素直に受け入れる可能性が高い。亜美さんは嫌だろうが、ノリと友達がデキちゃったらしょうがない。そっちに気を遣わざるを得ない。

 …となると私と寝るしかない。

 つまりダブルデートにした事こそがアキレス腱になるのだ。 クックック…


 そしてもう一つの状況は亜美さんの友達だ。亜美さんと私が仮で付き合ってることを知ってるか知らないかわからないが、まあ知ってるだろう。常識的に考えて。

 そうなると友達の方が私たちに気を遣う可能性がでてくるわけだ。

 私と亜美さんをカップルだと友達が認識している場合… 店主に部屋割りはこれですと言われたら、私と亜美さんに気を遣って「いいよ^^」と言い出す可能性があるのだ。

 まさに友情である。


 当然可こうなる能性的には5%もなく、十中八九は亜美さんと亜美さんの友達が相部屋になるわけだけれども、かといって最初からこれら美味しい状況を潰すこともない。

 部屋割りを最初から 

 部屋A  亜美、亜美の友達
 部屋B  財前、ノリ、

 にしてた場合にこれを覆すのはほぼ不可能。だったらちょっとは足掻いておきたい。もちろん店主には「私がこういう部屋割りをしたってことは絶対に言わないで欲しい」という旨も伝えてある。

 まさに完全犯罪って奴だ。


 一緒に寝りゃあこっちのもんよ。酒の勢いに任せて… 






 …



 そして

 私とノリは待ち合わせの30分前の朝8時に下北沢に到着。ここから出る電車に乗れば鎌倉までは2時間程度で行ける。鎌倉まで距離にして70キロ程度なのでバイクでも行けるのだが、バイクだとマフラーの爆音で会話がほとんど成り立たず、亜美さんの友達とノリ、そして私がまったくコミュニヶーションが取れない。

 こうなると見知らぬ感じで民宿に着くことになってしまい、前述した「亜美さんと同部屋」作戦の可能性が限りなく0になるので電車で行くことにしたのだ。

 ノリにしても

ノリ「もし亜美さん友達が想像しているよりも美人で豊胸だった場合…運転中に興奮して事故る可能性が…」


 という事で意見が一致してる。他にレンタカーで行くという方法もあったが、お互い東京の道を運転した経験が少なく、こちらも大事を取ってやめることにした。

 集合時間まであと20分。

 …のところでノリがソワソワしてきた。出発前は強気でも、いざ当日となれば緊張するのは当然だ。

 果たして目の前にどんな娘が現れるのか。

 私にとっちゃどうでも良い事だが、ノリは気になってしょうがないのだろう。 


ノリ「おい。もしブスだったらどうしようか…」

財前「おまえ写メール見たろ?問題ないって」

ノリ「そういえば趣味とか聞くの忘れてたし…」

財前「そんなの今日聞けばいいだろ?」

ノリ「初対面からそんなこと聞けるわけないでしょ!」

財前「そんなこと気にしてる場合かよ。おまえは今日その娘と同じ部屋で寝るかもしれないんだから」

ノリ「…ぇ? どういうこと?」

財前「そういう部屋割りにしてある」

ノリ「ちょちょちょちょちょちょ;; 待ってよ。オレおまえと同じ部屋じゃないの?」

財前「それが違うんだな」

ノリ「駄目駄目駄目駄目駄目。そんなの絶対駄目」

財前「なんでよ。おまえもそっちの方がいいだろ?」

ノリ「アホか~!! おまえは良くてもオレは初対面の娘と同じ部屋とか…絶対寝れないよ」

財前「う~ん。でも今更そんなこと言われても。嫌ならもっと早く言ってくれないと」

ノリ「おまえが勝手に決めたんじゃないか!」

財前「まあまあ…じゃあ向こうがおまえと一緒の部屋でもいいって言って来たらどうする?」

ノリ「え?向こうってその娘がオレと同じ部屋で寝たいって事?」

財前「そうだよ」

ノリ「ないね。ないない。うんないと思うそれは」

財前「世の中何があるかわからんよ」

ノリ「それは…その…そのときは考えるけど」

財前「じゃあいいじゃんか」

ノリ「え?でもそんな事言ってるの?その娘」

財前「言ってるわけないだろ」

ノリ「だよねぇ…」

財前「まあそういうことだ。ノリ君。今日は出たとこ勝負で行くしかないんだよ。わかるね?」

ノリ「だからおまえが勝手な…」




財前「シッ… 来た来た亜美さん来たぞ。黙れ」

ノリ「ぇ・・・」





 亜美さんとその友達は約束時間のの10分前にキッチリ到着。

 さすがだ。

 格好を見るにちゃんと旅行する準備をしてきてるし、ファッションも普段とはどことなく違って「よそ行き」っぽい攻めのファッション。

 これは脈ありか?と想わせる雰囲気がプンプンだ。

 そして気になる友達は…











 …





 

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 まあ写メールと比べると結構イメージは違うけど、見た目は全然悪くない。

 どことなしか大人し目なタイプに見受けられるが… 少しさぐりを入れてみる
 
 
財前「おはようございます」

亜美の友達「おはようございます」

ノリ「おはようございまう」

財前「…」

亜美の友達「…」

ノリ「…」



 やはり…。これはノリは苦労しそうな気配。そもそも積極的な子ならここでノリにアピールしにいくだろうし、「あ。今日はよろしくおねがいしま~す」くらいの一言は発言するからだ。

 挨拶だけしてあとの会話はこっちに任せるといった体勢を見せた以上、この娘は亜美さんにべったりくっついて旅行するって事くらいしか恐らく頭にない。話術に難があるノリには難しいタイプか…。


財前「え~と。お名前をまだ聞いてなかったんだけど」

亜美の友達「里沙です」

財前「ほほう。里沙ちゃんか。学年は?」

里沙「亜美しゃんと同年です」

財前「なるほど~。1こ下ね。 そうかそうか。ちなみにどこに住んでるの?」

里沙「向ヶ丘遊園です」

財前「うお!? いいとこ住んでるね~」

里沙「そんなことないです」

財前「それでファッションが素晴らしいんだね。さすがは向ヶ丘遊園の人だ。凄いな~」

里沙「そんなことないです」

財前「週末とか何して遊んでるの? テニス? ドライブ?」

里沙「テニスはたまにしたりします」

財前「うほっw テニスか~。いやあ憧れちゃうな~テニスとか」

里沙「そんなたいしたもんじゃないです」

財前「趣味もやっぱりテニスだったりするの?」

里沙「え~と趣味は…」



亜美「ちょっと財前くん。財前くん…」

財前「ん?」

亜美「おしゃべりはそれくらいにして…電車出ちゃいますよ?行きませんか?」

財前「あ。そうだね…。じゃあ行こうか。切符はみんなの分買ってあるよ」

ノリ「…」





 そういって駅に歩き出すと予想通り里沙ちゃんは亜美さんにべったりくっついて移動。私とノリが前方2メートルくらい先を先導して歩くという形になった。まあ…そうだろうな。そしてノリがなぜか一人でイライラ。


ノリ「なあ。おまえ里沙ちゃんとばっかしゃべるなよ…」

財前「ん?」

ノリ「オレもしゃべりたい」

財前「じゃあしゃべれよw」

ノリ「何話せばいいかな?」

財前「なんでもいいんじゃないか?テニス好きって言ってたしそれで繋げば?」

ノリ「テニスとか知らないし…」

財前「おまえアホだなあ…。適当な事言えばいいんだよ。テニスは軟式と硬式あるよね~とか伊達公子とか杉山愛とかウィンブルドン凄いよね~とか適当に語句並べてればわかりゃしないだろ。知ったかぶれよ」

ノリ「知ったかぶれって…」

財前「打つときはこうラケットを返してさ。ドライブかけて打つとかも基本だったりするよね~とか言ってみればいいじゃん」

ノリ「う~む。ていうかおまえテニスやってたの?」

財前「いや。なんとなくそうじゃないかなって」

ノリ「…」




 そうアドバイスして電車に乗り込んだものの…ノリは社内でも静かなものだった。

 やはりそういうものなのかもしれない。人間にも容姿相応というものがあって、普通の娘ならいざ知らず、いきなりこんな美人が乗り込んできて初対面で「ハイどうぞ」って放置されても

 ノリのようなタイプはどうしていいかわからないわけだ


 ホッケーみたいなタイプの女なら勝手に話題を振りまいてくれるし、しゃべらないノリにも突っ込んでくれるし…

 でノリが何もしなくても充分に場は持つのだが…相手が大人しい娘だと無理か。こうなると私がしゃべるしかないわけだが、それをするとノリが空気になるし、里沙ちゃんに気があるんじゃないか?って亜美さんに思われかねないしで、これはこれで難しい舵取りが必要なのである。

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 まあしかし。こうなったらもうしょうがない。

 私がしゃべろう…。



 …とその時だった。里沙ちゃんがとんでもない一言を発する

 

里沙「え~と財前さん。ちょっと聞いてもいいですか?」

財前「ん?何?」

里沙「亜美しゃんと財前さんって…」

財前「うん」























 里沙「つきあってるんですよね?」

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財前「な…な…」

ノリ「!!」

亜美「…」



 な…なんだこの娘いきなり…。
 
 亜美さんとは仮づきあい。そして他言は無用の秘密って事になってたんじゃないのか。

 もちろん亜美さんも友達である里沙ちゃんにはしゃべってるんだろうけど、何でこんなとこでこんな事聞くんだよ…。

 なんだこれは… どう答えればいい… まずい。いきなり修羅場だこれ…

 

  
 ケース① つきあってると答えた場合

 他言は無用という約束をいきなり破ることになり亜美さん激怒。仮つきあいすら破談に;;


 ケース② つきあってないよと答えた場合

 仮つきあいってこっちから亜美さんに言い出してとりあえず付き合って貰ってるのに「つきあってないよ」なんて言ったら亜美さんが激怒!?。


 ケース③ 仮につきあってるだけだよと答えた場合

 仮つきあいは他言は無用なのに自分からバラしたてたら世話はない。しかも世の中に「仮づきあい」なんて事はまったく認知されていないので、こう答えた場合「仮つきあいって何ですか?」なんてさらに突っ込まれてその場の空気は爆死。





 
 くそ…


 とんだ爆弾女だな。この小娘。

 気の利いた会話ができない癖にしゃべったと思ったらとんでもない発言をしくさる…。ノリに助けを求めても無駄なのはわかってるし… ここは…ここは…



 
 逃げるしかないだろ…








財前「里沙さん。それ誰に聞いたの?」

里沙「え?」



 クックック… 自分からは何も言わず、つきあってると明言するわけでもなく、明言しないわけでもない。さらに何一つ知らないという状況にまで対応しているという…まさに完璧な回答だな。

 

里沙「亜美しゃんですけど…」

財前「なに!? 亜美さんに!?」

里沙「これって一応ダブルデートですよね?私としてはそういう所ハッキリして欲しいんです。

財前「え…いや…うん。それはその…」




 な…なんなんだこの小娘!! オレが誰とつきあってようが勝手だろうが(仮だけど)。 なんだこれは。この言葉の裏には一体何があるんだ。

 奴の真意はなんだ…

 どうしたいというのだ。

 奴は何を狙ってるんだ…くそ… 初対面だけに…読めん。


 あ…そういえば亜美さん。

 亜美さんが言ったってコイツ言ったよな? てことは亜美さんは今どういう顔をしてるんだろう…



 それによって答えが決まる…







 チラッ…





 





 って…






















 亜美さん無視かよ(笑)!!


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 待てやこれ!!
 
 これ…二人でオレをハメただろ。絶対ハメだこれ。だいたい初対面の人に面等向かっていきなりこんな発言する奴なんてこの世にいるわけねえよ。絶対なんかあるんだ。これ絶対何かある…。





財前「つ…つきあってるさ…」

里沙「やっぱり!!」

財前「え!? 君、亜美さんにその事聞いてるんじゃないの?」

里沙「この子…こういう系の話って聞いてもあんまり教えてくれないんですよ」

財前「な…」

里沙「私の方もいきなりダブルデートに付き合ってなんて言われるし不思議だったんです」

財前「あ…ああ」

里沙「そういうことなら納得しましたw」

財前「そ…そうか」

里沙「だってダブルデートって普通つきあってるカップル2組でやることですよ」

財前「そ…そうだよね…」

里沙「亜美しゃんがどうしても鎌倉について来てって電話で言うからw」

亜美「…」

財前「そうなんだ…」

里沙「でもそういうことなら私。協力しますよw 」

財前「そ…そうか」

里沙「あ。それと事前に言っておきますね」

財前「え?」


里沙「ダブルデートって事ですけど、私、今好きな人いるので他の男性とは友達以上にはなれません」

財前「…」

ノリ「…」

亜美「…」

里沙「そこだけ事前に確認して貰いたくて」

財前「なるほど…。確かにそうだよね。そもそも最初からダブルデートになってなかったよね今回の旅行…」

ノリ「オレもおかしいとは思ったよ…」

亜美「ノリさん付き合わせてごめんなさい。財前くんと二人で旅行に行くのが恐かったんです…」

財前「!?」

ノリ「あ~。うん。それ良~~~くわかるw まあいいよ。これで余計な事考えずに鎌倉楽しめそうだし」

里沙「そうですよね~」

財前「…」






財前「あの…亜美さん。なんでオレと二人で行くのが恐かったの…」

亜美「財前くんっていろいろ変な噂があるから^^;」

財前「今まで亜美さんには何も手を出してないでしょ…」

亜美「もうちょっと時間が…^^」













 

 なるほど。なんでこういう事になったのか今すべての謎が解けた気がする。
  
 思えばあのとき…ノリを指名したのも、ノリならよく知ってるから安心というのがあったんだろう。そして里沙ちゃんを指名したのも里沙ちゃんにはすでに意中の相手がいるからブレない。つまりノリに迷惑はかからないって思ったのだろう。

 そりゃそうである。ダブルデートを本気でするなら行く前に紹介したりするはずだから。
 
 
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 しかしその後の電車移動はこれまでの重苦しい空気がガラッと変わった。


 私は私で一応亜美さんの気持ちがわかったのと、もう少し時間が経って信頼関係ができれば確実につきあってくれるだろうという確信。

 ノリはノリで里沙ちゃんを彼女候補として見る必要がなくなり、緊張する必要がまったくなくなったことにより呪縛から解き放たれた。

 里沙ちゃんにしてもそう。早々にノリはNGとカミングアウトしてるだけに、あとは旅行を楽しむだけ。会ったときが別人であるかのようにおしゃべりを繰り返している。

 亜美さんもあの発言後笑顔が耐えない。 



 もしかしてこの里沙という女…


 救世主かも。




 それにしても亜美さんのこの発言は…


亜美「ノリさんごめんなさい。財前くんと二人で旅行に行くのが恐かったんです…」

亜美「財前くんっていろいろ変な噂があるから^^;」


 亜美さんにはそういう素振りを見せたことがないはずなんだが… なんでこんな風に思われたんだろうか。

 …

 そもそもそんな獣みたいな行為を私がするわけない。 これまで一度も手を出してないんだぞ。至って紳士じゃな…



 …



 あ…




 









 しまった!!





 そういや部屋割りを


 部屋A 財前、亜美
 部屋B ノリ、亜美友達

 
 にしたままだった!!



 まずいまずいまずいまずい。これはまずい!!

 さっきケダモノみたいな事言われといてこんな部屋割りをみんなにバレたら



里沙「ちょ…何この部屋割り…財前サイテ~」

亜美「この部屋割り…財前くんがやったのね…今後のつきあい方を考え直させて貰うわ」

ノリ「これはちょっとオレもフォローできないなあ~ケダモノくん」



 こうなることは火を見るよりも明らか。


 本当のケダモノになってしまうではないか!!


 こ…これは…  マズイだろ。


 しかしこの4人がいる状況で部屋割りを電話で言うのもなんかおかしいし… こんな会話を聞かれるのもマズイ。 どうすれば…どうすれば…

 そんなことで冷や汗をかいてる内に電車が鎌倉に到着。


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 里沙ちゃんと亜美さんは喜び勇んで駅の出口に駆け足で出て行く。

 しめた!! ここだ!! 奴らの注意は今ここにない!!


 早速民宿に電話。

 電話番号を16連射。


 プルプルプrプルpルル


財前「もしもし。今日予約してる財前ですけど!!!!!」

店主「はい」

財前「部屋割りを変更してください。早く!!」

店主「え~と。どのように?」

財前「女は女で。男は男で固めてくれ。部屋。わかりますよね?」

店主「ああ。女性と男性を部屋を分ければ良いんですね? かしこまりました」

財前「そうです。よろしく!!」


 ガチャ





 


 …


 これでヨシ…と。


 後でノリに


 「だからバカなことはやめろって言ったのにww」

 と突っ込まれたが、とりあえず本当のケダモノになるのだけは回避できた…。女性と男性の部屋が分かれてれば誰もおかしくは思わないだろう。

 ふ~…。


 その後、鎌倉を心ゆくまで4人で堪能。ノリと里沙ちゃんも友達として意気投合したようで、もう既にかなり仲良さそうになっている。もちろん友達として。

 そして観光している間にノリが私が過去ノリにやってやった数々の自己犠牲の行動をチョロチョロ話してくれたおかげで亜美さんも安心してくれているようだ。

 そりゃそうである。どれだけノリのために行動してやったか。自己犠牲を払ってやったか。

 これを少しでも話せば私の株が上がらないわけがない。

 もちろん本人じゃなく第三者が話すことでその信憑性は高まるわけだ。

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 今回はこの上に里沙ちゃんも居たことで「へ~。財前って見た目の割に以外と紳士じゃん」なんて言ってくれたりしたことも功を奏し、今やまったく亜美さんは私を疑っていないといっても過言ではないだろう。

 それにしてもこの里沙…。

 電車を降りるまではまだ後輩っぽい立場をわきまえていたが、観光している間に私の事を「財前」と呼びつけにするわ、ノリの事を今や「ノリダー」と呼んだりでやりたい放題。

 中でも酷かったのが勝手に作った仮面ノリダーの替え歌。


 周りに大勢観光客が居る中… 大声で




里沙「仮面~ノリダー パンツは真っ茶色~ 」



 などと歌うものだからノリが慌てて


ノリ「ちょっと…里沙ちゃんやめてよ」

里沙「あはは。パンツが真っ茶色~」

ノリ「里沙ちゃん!」




 
- The best home videos are here 仮面ノリダー主題歌



 なんかもう理沙ちゃんがノリをいじってノリが凹む…

 なんていうのがパターン化してきた。里沙ちゃんは鋭い。ノリはいじられキャラだというのを今日1日で見抜いてしまっている…。


 この歌…観光地ならまだいい。だが大学で歌われたらどうだろう…

 ノリもこの歌を大学内で歌われるのを一番恐れているようで


ノリ「知らない人ばっかの鎌倉ならまだ…、もしあの歌を大学でやられたらオレの立場は…」

 なんて感じで病んでたりする。しかしそもそも生まれてこの方女の子を叱ったことがないノリに、里沙ちゃんのこの行為を止めろと言ってもそれは不可能。

 もしホッケーがこれを聞いたら間違いなくノリの息の根は止るだろう。

 








 そして日も落ちて…

 私たちは予約していた民宿に到着。
  
 部屋割りも事前に電話をしておいたこともあり問題なく終了。こんなことは女性と男性と部屋が分かれてさえいれば何てことはない。
 
 到着後ほどなくして女性陣は風呂に出発したので、私とノリも夕食を待たずして先に風呂に行く事にした。
 
 今回の民宿は私が予約しただけにもちろん風呂の選定もぬかりはない。
 
 ちゃんと女性が喜ぶようにしてあるのである。

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 まあ男にとってはあまり関係がないが…。


ノリ「おまえ感謝しろよな~。亜美さんとグッと親密になったじゃんか。この旅行で」

財前「そうかなあ」

ノリ「やっぱりオレは江ノ島にツーリングに行きゃあ良かったかな」

財前「おまえ楽しんでたじゃん。里沙ちゃんと」

ノリ「アホか。パンツは真っ茶色とかノリダーとか年下の女の子に言われて…自分が情けない…とほほ」

財前「まさかとは思うけどおまえ里沙ちゃんに惚れてないよな?」

ノリ「かわいいとは思うけど、あんな強気な子はオレには無理だな;;」

財前「ホッケーと似たようなもんだと思うが…」

ノリ「ホッケーはもっとやさしいよ!!」

財前「そうかなw」



 
 …


 そんな話を風呂場でノリとしたあとに頃合いを見て夕食会場へ。

 里沙ちゃんと亜美さんは先に来ていたようだ。


 しかし


 亜美さんの浴衣姿…素晴らしい…
 
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 やっぱり何て言うか… 浴衣を着ると一段と太ももや胸元の…露出が…

 本当に亜美さんの体というか…くびれは凄くエロイ。
 
 これを前にして平常心を保てる男なんているのだろうか。

 人をケダモノ、ケダモノと言うが、こんなのしょうがないじゃないか。どっちかというとこんな色っぽい体をしてる方が悪いと思う。

 原理的には…超短いミニスカートを着て町を堂々と歩きながら、それに見とれたりしたら「うわ!変態!」と言ってしまう女と理不尽さは似てないだろうか。

 だってその浴衣の下は…

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 こういうことになってるわけで。あれがこうでこれがああなのである。

 これで興奮するなという方がどうかしてるだろう。

 
 しばし亜美さんに見惚れていると…


里沙「おい財前。亜美しゃんに見とれすぎ~w」

財前「な…!?」

亜美「…」

里沙「そういうところを無神経にさらけ出すからケダモノだって思われるんじゃないの?」

財前「イチイチうるさいな。亜美さんの浴衣姿初めて見たんだからしょうがないだろ」

里沙「私の浴衣姿はどうよ。ほらほら」

財前「見れたもんじゃねえ。おまえ意中の相手がいるんだろ? そいつに写メでも送っとけよ」

里沙「片思いなんだから送れるわけないじゃん」

財前「な~んだ。片思いだったのか。そりゃ叶わぬ恋だな(笑)」

里沙「酷い。亜美しゃん財前がこんなこと言うよ;;」

財前「片思いは叶わない。これはオレの経験談でもあるがな」

亜美「財前くん。ちょっと酷いよ…」

財前「!? や…ヤダなあ。これはアメリカンジョークじゃないか。本音はもちろん里沙ちゃんを応援してるよ」

里沙「ぅそだ…」



そして話になかなか入って来れないノリがようやく会話に参加。


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ノリ「り…里沙ちゃんならきっとうまくいくよ。その人とw」

里沙「うるさい。茶色いパンツは黙ってて!!」

ノリ「;;」

財前「まずおまえその性格から直した方がいいんじゃねえか? 俺たちは一応おまえよりも先輩なんだぞ」

里沙「ざんね~ん。あたし1年浪人してるから財前とノリダーと年は一緒だよ」

財前「なに!?」

ノリ「そうだったのか」

 
 …

 そうこうしているうちに会食が登場。

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里沙「うわぁ。凄い食事だね~」

亜美「^^」

ノリ「これ高いんじゃ…?」

財前「フフフ。」



 そしてそんな中…

 里沙がとんでもないことを発言する。


里沙「ねぇ財前」

財前「なんだよ」

里沙「部屋変わってあげようか。亜美ちゃんと一緒に寝る?今日」


 …

 ちょっとまて… マジか。この女マジで言ってるのか。里沙…こいつはマジで救世主かも!



財前「え?…いいの?」

里沙「いいよ」

亜美「…」

財前「まあオレはいいけどさ。オレは全然いいけど…」

理沙「じゃあ変わる?」

財前「ウンウン」

里沙「そんなわけないじゃん。アメリカンジョークだよ(・ε・`*) 」

財前「なんだと!?」

里沙「あ~。引っかかった~w 結局財前はケダモノなのね」

財前「き…貴様!!」






 駄目だこの女… 一枚も二枚も上手すぎる…

 味方につけておかないと大変な事になるなこれ…。「亜美さんとの将来はわたしが握ってるのよ」と言わんばかりの発言…。


 こ…これは警告か。なんという悪女…。

 この時を境に私は里沙に高圧的な態度を取るのを一切やめたのであった。敵に回すのは怖い…


 

 
 そして食事も終わって

 なぜかあの発言を境に里沙の様子が変になった。

 今までの元気さはどこへ行ったのか急にテンションが下がってる。 なんだこいつ…まさか鬱か?


 
財前「里沙ちゃん…ど…どうしたの?急に元気ないね」
 
里沙「片思いの彼の事思い出しちゃって…叶わぬ恋なのかなやっぱり」


 …


 あ…

 そういえばさっき


里沙「片思いなんだから写メなんて送れるわけないじゃん」

財前「な~んだ。片思いだったのか。そりゃ叶わぬ恋だな(笑)」



 こんなことを言ってしまっていた…。まさかあの発言が引き金に…?

 これは…

 まずいな。

 
 ここでなぜかノリが動き出す。
 
ノリ「良かったらオレが話を聞こうか? 話せば楽になるよ」
 
里沙「いいよ別に!」

ノリ「まあまあそう言わずに」

里沙「どうせ叶わぬ恋だよ…」

ノリ「そんなことないって」

理沙「…」

ノリ「じゃあちょっと俺ら夜風に行ってくるわ。ほら。行こう。里沙ちゃん」

里沙「…」



 そういってノリと里沙は外へと出て行った。し~んと静まりかえる夕食会場…。なんか全部私が悪いような雰囲気だが実際そうなんだからしょうがない…が。 すぐに亜美さんにキツクお灸を饐えられる。




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亜美「財前くん…。里沙はああ見えて傷つきやすいんだから!」

財前「ごめん…」

亜美「でもあの子かわいいでしょ^^」

財前「まあ」

亜美「結構男性からお誘いもあるみたいだけど、ず~と断ってて。もう4年間片思いなんだよ」

財前「4年も!?」

亜美「ず~と…ね」

財前「そうだったのか…」

亜美「財前君もそういう背景知らなかったからしょうがないとは思うけど」

財前「なるほどなあ」

亜美「実は鎌倉にね。旅行に来たのも財前君と二人きりが恐いのもあるけど…それだけじゃなくて…」

財前「!?」

亜美「財前くんとノリくんと一緒に行けば里沙も明るくなるかな~って」

財前「な…なるほど」

亜美「実際今日は楽しそうだったよね」

財前「まあ…。いろいろあるんだねえ。でもそういうのは先に言っておいて欲しかったなあ(笑)」

亜美「^^;」

財前「まあノリなら大丈夫だよ。あいつやさしいから」

亜美「^^」








 里沙ちゃんのあの明るさは… 叶わぬ片思いの彼に対する憤りを隠すために無理して出していた明るさだったのか。

 4年片思い…これは想像以上に重い。

 ブサイクならまだしも理沙ちゃんは普通に美人だ。他の男からの誘いも絶えなかったろうに…。それを絶って貫いていたのだろうか。妥協すればすぐ幸せになれていたはず。

 …

 あの明るさの裏にはそういう事情もあったのか。


 …

 しかし世の中わからないものである。
 
 旅行中ずっと隠していた里沙の内面を私が不用意な発言でえぐり出し、里沙が…。それが引き金となって…亜美さんのこの旅行に求めていた本当の目的を知る。

 そして…これは本当に偶然なのだが、たまたま同行したのがノリだったというのがとにかく大きかった。ノリは元来信用でき信頼できるやつだ。男なら誰もがわかっていることだ。

 しかし女性にこの良さを伝えるのは難しい。

 やはりある程度一緒にいないとノリのようなタイプの良さはわからないからだ。彼のようなタイプは時間数の限られたコンパではまず光が当たることはない。

 
 今回はまさにノリと里沙のためにあったかのような旅行。

 亜美さんが陰で糸を引き、私が見事に駒として操られていたということだろう。


 私は里沙ちゃんとノリとは一緒にいられなかったのでこの後の出来事は詳しくは知らない。何を二人で話したのかも知らない。

 しかし里沙ちゃんはこの時ノリの本当のやさしさを知ったのだろう。


 …


 結論を言うとノリと里沙ちゃんはこの後、数週間後にカップルとなる。

 ノリは里沙ちゃんのホッケーに似た明るさに惹かれ

 恐らく里沙ちゃんはノリの包容力に惹かれた。


 第一印象はNGだったノリが…。 なぜ。


 これだから世の中わからない。

 

 
 後にノリはこんな名言を私に残す。






 


 しゃべらない俺がモテた理由は、しゃべる奴(財前)が捨て駒になってくれたから。

                                             by ノリ






 



 

 棚からぼた餅の身分で勝手なものである。


 感謝して欲しいものだね。ホント。






 
 次回は「鎌倉からの帰り」

 
 











 今日の選曲  PUFFY -  渚にまつわるエトセトラ
 

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