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2009(Fri) 10/30

大学時代回想22 …3年後に明かされた真実(80)

財前History … Comments(80)

 この記事は管理人の大学時代の回想記(実話)の第22話目です。
 回想1 「一楽木工」から見ないと意味がわからない箇所がある点はご容赦ください。

defined
2011/09/21 大学時代回想23 強くは儚い ろくでなし
09/10/30 大学時代回想21 3年後に明かされた真実 (コメント --)

09/10/29 大学時代回想21 縁結びという名の目くらまし (コメント 73)
09/10/26 大学時代回想20 かたはらいたし 激震の鎌倉 (コメント 87)
09/10/23 大学時代回想19 甘い運命をお膳立てしましょう (コメント80)
09/02/18 大学時代回想18 何年経っても変われない男の…末路  (コメント63)
09/02/16 大学時代回想17 恋の脳内麻薬の作用と副作用? (コメント41)
09/02/10 大学時代回想16 情けねぇ男二人の友情 (コメント67)
08/07/30 大学時代回想15 帰れない者達 (コメント96)
08/07/25 大学時代回想14 マグナム砲の覚醒 (コメント62)
08/07/20 大学時代回想13 友情と恋愛(ノリ編)  (コメント49)
08/07/18 大学時代回想12 動き始めた思惑 (コメント68)
08/03/25 大学時代回想11 無駄が必然に変わった日 (コメント69)
08/03/13 大学時代回想10 阿鼻叫喚の魅力 (コメント71)
08/03/11 大学時代回想9 ホッケー女のイメチェン文化祭 (コメント33)
07/12/03 大学時代回想8 友情と恋愛 (コメント91)
07/11/27 大学時代回想7 研究室所属 (コメント57)
07/11/22 大学時代回想6 社会人の鏡 (コメント59)
07/11/19 大学時代回想5 バイク免許所得の先に… (コメント49)
07/11/13 大学時代回想4 ストーカー財前  (コメント192)
05/10/04 大学時代回想3 リリカの再来  (コメント11)
05/09/17 大学時代回想2 4月応援団  (コメント13)
05/09/16 高校時代回想1 一楽木工  (コメント24)




 





 さて。


 ここからは研究室の話に移るので


 まずは研究室とはなんぞや?というところから説明しておこう。


 大学の研究室というのは学生にとって卒業論文を書くための場所だ。東京農業大学は1学科に250名以上の学生がおり、ここから6~10ある研究室に各学生が所属していく。(3年生時)  研究室の人数は1学年で20~30名になる。

 そして研究室に所属した学生はそれぞれに卒業論文のテーマを与えられる。

 卒業論文を行うに当たっては大概が2~4人のチームを組む。

 私たちの場合はエコハウスという暖房器具などを一切使わないビニールハウスを利用した栽培を確立するというテーマを与えられている。

 昼間の熱をあるものに吸収させ、これを夜に排出する仕組みを利用し、内部を2重構造にして保温性を保つ。実質経費は水代金だけだ。(→ 大学時代回想8 友情と恋愛


 もう一度エコハウス班、そして研究室のメンバーを説明。

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 研究室のメンバー
 ①頼れない相棒      ノリ
 ②強気でボーイッシュ   ホッケー
 ③研究室の幹事      カネダ    他、後輩も含め研究室メンバーはあと15名ほど存在する。

 
 研究室(エコハウス班) 
 ①直子が大好き            賢治くん
 ②賢治に興味がない        直子さん
 ③顔は綺麗だがキレると恐い   エリさん
 ④誰もが知ってるストーカー     財前くん


 

 
 ちなみに卒業論文の活動と言っても実はやることはそんなに大した事はない。要はエコハウスで育てたトマトやキュウリの発育測定。ゆえに水やりと日々の日常管理をするだけ。
 
 そして最終的に
 
 対象区   暖房、冷房完備の従来の大量生産型ハウス栽培
 ECO区   地球環境に考慮した自然を利用した未来のハウス栽培

 この2つの生産性の比較する。当然ながらECO区の方が当然生産性は対象区に比べて劣る。但し、経費はECO区の方が当然低いので両方の総経費で見て採算が取れればOKという考え方。

 この回想だけ見れば私は遊んでるだけのように認識されてしまうと思うが、実際大学に行く目的が水やりと発育測定、日常点検なんだから、こういうのはキチンとやっている。

 学生の卒業論文と言えど、研究題材自体は研究室の教授の評価に関係するから適当にするわけにはいかない。

 大学教授側からすると、これは学会に発表する題材として権威に関係するだろうし、担当するのが助教授だったりすると教授昇進に関わる大切な研究になったりもする。
 
 決して、学生が卒業するためだけの題材というわけでないのが難しい所だ。

 ゆえに学生側は責任はないにしても真剣に実験に取り組む必要がある。


 
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 しかしながら実情は…

 学生にとって卒業論文、実験というのはあくまでも大学生活の一環。

 研究室活動の中で大きな比重を占めるのは結局は研究室メンバーとの飲み会やイベント、文化祭(収穫祭)、他研究室との交流、そして恋愛ということになる。

 学会の事なんて考えないし、教授や大学の立場を考えた実験などをするわけはない。

 だからこそ権威ある大学は、入学のための試験、偏差値を設け、高度な研究意欲や勉学に強い関心がある優秀な学生を求めようとするのかもしれない。

 もともと優秀な学生であれば当然ながら行う実験も高度で優秀なものになるはずだし、結果も自ずとついてくるはずだからである。 
 
 まあしかし。そうは言ってもどこの大学も真剣に実験に取り組むのは大学院生くらいだとは思うが…
  


 亜美さんとの件が一段落した私は、しばらくは亜美さんの事は置いておいて、そんな研究室にどっぷりと浸かろうと決意したのだが、現実は…









カネダ「お~い財前」

財前「ん?」

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 研究室の実験に精を出しはじめて数日のある日

 幹事のカネダに呼び止められる。


 カネダというのは我が野菜研究室の幹事。幹事というのは部活で言うと研究室の主将、キャプテン的な位置づけ。もちろん同学年。基本的な役割は「他研究室との交流」や「イベントの企画」、「研究室活動のとりまとめ」って事になる。

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 身長が187cmもある巨人なので、迫力抜群。研究室内でも逆らう奴はほとんどいない。怒ったときは恐ろしく恐いのだ。

 幸い私は彼と同じくらいの身長があるので迫力で圧倒されることはないものの…

 根本的に骨格の太さが段違いなので喧嘩したら確実に負ける事くらいは察知できる(笑)まあしかし。彼は温厚な性格なので対立することは「ほぼない」わけだが。
 

カネダ「作業終わったら作物学研究室に一緒に行ける?」

財前「作物学研究室… なぜ?」

カネダ「今日、作物学研究室で納会(飲み会)なんだって」
 
財前「ああ。そうなのか…」 

カネダ「おまえ。いつものように余興担当で挨拶兼ねて行って来てくれ」

財前「作物学研究室か~…」

カネダ「じゃあ頼むよ」

財前「…」



 納会というのは個々の研究室が行う飲み会。基本的にその研究室全員が参加する打ち上げみたいなものだ。作物研究室の方は学会か何かが終わった?から納会をするんだろう。

 この納会。
 
 実は内部だけでなく、他の研究室との交流も目的のひとつで、農学科にある10個の研究室から幹事と副幹事が招かれるのが通例となっている。

 各研究室から招かれた幹事は寸志(酒)を持ってその研究室を伺い、副幹事はエールを切ったり余興したりしてその納会を盛り上げる。

 私の研究室の場合は、幹事のカネダが酒を持っていって挨拶、次に副幹事である私がエールを切って、気の利いたスピーチをして納会を盛り上げるという役割分担になっている。

 エールっていうのは「フレ~~ フレ~~~ 作物学研究室!!!」
 
 ってやつ。

 一応1年の時に応援団に所属していたので、私のエールは意外に好評だったりする。


 なんか体育会系のノリがバリバリだけども、元来東京農大というのは農業系の大学な訳だから当然と言えば当然なのだ。

 私もこういう余興や挨拶などの役回りは嫌いじゃないから副幹事を引き受けているものの…

 他の8つの研究室に行くのはいいけど

 作物学研究室だけは気が乗らない。
 

 なぜなら作物学には…



























 チズエさんがいるからだ。

  200-21.jpg








 そう。あのチズエさんだ。

 花の都。東京の大学で女と遊びまくるつもりで飛び込んだ大学1年の私が一目惚れした超美人の女の子。

 その後チズエさんの勝手な勘違いから私はストーカーと勘違いされ、その噂が噂を呼びいつの間にか大学全体に「ストーカー財前」という認識が広まらせ、私に多大なる被害、迷惑を与えた張本人だ。

 もっとも…ここまで話が大きくなったのはチズエさんというより、口うるさいホッケーが言いふらしたからなのだが…。まあホッケーはチズエさんとは非常に仲が良かったからしょうがないのかもしれない。


 もちろん向うはもう今や気にしていないのかも知れない。

 しかしあの時の傷は今も私の胸を大きくエグッている。


 そりゃそうである。ここは大学。私の過去を知っている者は誰もいない。高校時代の知り合いもいない。0からだ。0から人間関係を構築していく場所だったのだ。


 それがいきなりストーカー。


 あり得ない。まあ今は私が地道に友達づくりに励んだ甲斐もあって、大学にいる主要な人にはこの誤解は解けているものの、何しろ250人もいるので全員には無理だ。

 つまりまだストーカーというイメージを持ってる人は多いのである。



 その総本山と言えるべき場所が作物学研究室なのである。



 そこにはチズエさん本人がいるのだから当然だ。エールやスピーチも作物学研究室では非常にやりにくい…。ネタにされてネタにされて…。


 しかしまあカネダだけ行かすのもかわいそうなので…。


 …

 
 …





カネダ「じゃあ財前行こうか」

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財前「あ…ああ」

カネダ「もう忘れろよ。過去の事は」

財前「…」

カネダ「じゃあ俺はいつもの如く寸志渡したら帰るから後はよろしくね」

財前「ああ。」





 作物学研究室に着くと案の定チズエさんがいた。


 そして他総勢20数名の研究室員から注目を浴びる。 ん?…どうやら果樹学研究室やハーベスト研究室の面々は先に来てもう挨拶を済ませているようだ。




作物学の幹事「ハイ。注目~。ちゅうも~く。野菜学研究室のカネダさんと財前さんが来てくれました~」

作物学の院生「わ~パチパチパチ」

カネダ「いつもお世話になっています。お酒持ってきたので皆さんでどうぞ」

作物学の院生「わ~。パチパチパチ」

作物学の幹事「それではカネダさんに駆付け一杯お願いしましょ~」

作物学の院生「わ~。パチパチパチ」


カネダ「…。ゴクゴク… プハッ。 ありがとうございます!!」

作物学の院生「わ~。パチパチパチ」

カネダ「では私はこれで失礼~。後はうちの副幹事がやりますので」

作物学の院生「カネダさんお疲れ様~パチパチ」
 
 
 出番が回ってきた…。やだなあ…。



財前「おばんでがす。財前です」

作物学の幹事「お待たせしました。皆さん。財前くんですよ~」

作物学の院生「アッハッハ。パチパチパチパチ」

作物学の幹事「財前くんは数々の噂をお持ちですが、最近のストーキング状況はどうですか?」

財前「はい。目標をロックオン間近であります!」

 

作物学の院生「アッハッハ。パチパチパチパチ」

作物学の幹事「えええ!? もううちの研究室のメンバーをロックオンするのはやめてくださいよw!?」

財前「それは私の下半身に聞いて下さい」

作物学の院生「アッハッハ。パチパチパチパチ」

作物学の幹事「では過去のストーキングの懺悔もかねて駆付け5杯お願いします!!」

財前「ご…五杯!? しかもこれ日本…酒」

作物学の幹事「財前が飲む~ぞ♪財前が飲む~ぞ財前が飲む~~ぞ~♪ 5秒で飲むぞ!! ハイ。」

財前「ご…五秒で??」

作物学の幹事「ハイ。5…4…3…」

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 ゴクゴク…  ゴクゴク… ゴクゴク… ゴクゴク… ゴクゴク…


作物学の幹事「ハイ。5杯飲みましたが? ハイ。遅いコール!!遅~い!!遅~い!!」

作物学の院生「遅~い!!♪ 遅~い!!♪」

財前「…」


 ゴクゴク…



作物学の幹事「ハイ。お見事~。しかし?? 財前くんの? もっといいとこ見てみたい~♪」

作物学の院生「アッハッハ。パチパチパチパチ」

作物学の幹事「ハイもう5杯!! もう5杯!!」

財前「!?」

作物学の幹事「注ぐのはやはりこの人~ チズエさん!!」

作物学の院生「アッハッハ。パチパチパチパチ」

チズエ「…」

財前「…」



 ゴクゴク… ゴクゴク… ゴクゴク… ゴクゴク… ゴクゴク…



作物学の幹事「ハイ。お見事でした~♪」

財前「ウッ…プ…。 さ…最後に一言言わせて下さい」

作物学の幹事「どうぞ!!」


財前「僕は無実です!!」

作物学の院生「アッハッハ。パチパチパチパチ」

作物学の幹事「此の期に及んで見苦しいですよ財前君。これは駄目です。粗忽です!! ハイ。もう一杯!! もう一杯♪ もう一杯♪」

作物学の院生「アッハッハ。パチパチパチパチ」

財前「えええ!?」


 ゴクゴク…


作物学の幹事「ハイ。お見事~。じゃあ財前くん。あとはゆっくり楽しんで下さいね。でもここでストーキングは禁止です」

財前「りょ…了解しました…」






 …


 とまあ納会はこんな感じである。

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 だいたいその人のキャラによって飲まされる量が決まる。

 ネタがない奴の場合は1杯で終わり。ネタになりそうで場が盛り上がりそうな奴の場合は飲んだ後に「遅い」だの「もっと見てみたい」だの「粗相」だの理由をつけて引っ張る。

 私の場合はストーカーというネタだけで、だいたいコップに平均10杯は飲まされるから大変なのだ。

 まあどこの研究室へ行ってもこういう風にネタに使われるわけだけど、

 チズエさん本人がいるとネタもちょっと…控え気味にせざるを得ない。
 

 それに本人の気持ちも考えると…

 ってまあストーカーなんてやってないから向こうが悪いんだけどね。


 ノリやカネダからは「おまえあんなネタに使われてよく耐えられるなww」とはよく言われたりするが、ああいう雰囲気は個人的に嫌いじゃないから平気だ。

 だがもちろん亜美さんの研究室に行った時にあんなことは一切しない。


 …私はその後作物学研究室でチズエさん以外の男とコミュニケーションを楽しんだ後、







 自らの研究室に帰った。もう20時を回っていたが…… カネダとホッケー女がいた。
 

カネダ「お? おつかれさ~ん」
 
ホッケー「おつかれ~」

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財前「おまえらまだいたのか。遅いねぇ」

カネダ「今日は色々研究が忙しくてな~」

ホッケー「うんうん」

財前「そうか。ちょっと飲み過ぎた。もう今日は帰るわ…」

カネダ「どうした。元気ないな」

財前「そんなことないよ。まあ作物研に行くのは精神的にキツイものがあるけどw」

カネダ「おまえもストーカーで色々ネタにされて大変だなw」

ホッケー「へ~。財前って納会の時に色々ネタにされてるんだ。」

財前「…」
 

 実は他の研究室の納会に行くのは基本的に幹事と副幹事だけなので、ホッケーは納会の詳しい事情をあまり知らない。

財前「ああ。そうだ。ホッケー。一応言っておくけど俺はチズエさんをストーカーなんてしてないからな」

ホッケー「…」

財前「ネタにされるのは全然構わないが、そこだけは本人にハッキリ伝えておいてくれよ」

ホッケー「そういうことは逆にチズエちゃんに言わない方がいいと思うよ。今更だし。むしかえすし」

財前「でも本人にだけは誤解を解いておきたいってのはある;;」

ホッケー「でもさあ。財前じゃなかったんだったら、チズエちゃんが勘違いしたストーカーは誰なのかな」

財前「知らねえよw そいつのおかげで俺はとんだ迷惑だ」

ホッケー「う~ん…」

財前「そもそもそいつ自身がストーカーだったかどうかも怪しい。後ろを歩いてただけの一般人じゃないの?」

ホッケー「さあ…」

財前「まあ今となってはどうでもいいけどさ」

ホッケー「でも惜しかったんだよ~財前」

財前「惜しかった?何がだよ」

ホッケー「チズエちゃんとうまくいったかもしれないのに(・ε・`*)」

財前「え!? どういうこと?」

ホッケー「チズエちゃんの誕生会に来たことあったでしょ」   参照「ストーカー財前」

財前「ん?ああ…。あれか。あれが何か?」

ホッケー「あれってチズエちゃんの希望だったんだよ。アンタを呼んだのは」

財前「…」



























財前「何!?」

















財前「ど…どういうこと?」

ホッケー「あの時香奈ちゃんの彼氏は呼ぶことになってるんだけど、それだと男の子が1人になっちゃうから」

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ホッケー「他に誰か男の子を呼ぼうって話になって。それでチズエちゃんが財前を呼びたいって言ったんだよね」

財前「…」

ホッケー「だから変なことしなければうまくいったんだよ?二人は」

財前「そ…そうだったのか。チズエさんが俺を呼んでくれてたんだ」

ホッケー「その後も財前と電話で話して色々進行したりしてチズエちゃんもご機嫌だったんだけど…」

財前「…」

ホッケー「財前がプレゼントを贈った当りからチズエの挙動が怪しくなって、同時にストーカーも現れて」

財前「…」

ホッケー「チズエちゃんの住所を財前に教えたのは私だけど、大学内では他の誰にも言ってなかったし… だったらストーカーは住所を教えた財前しかいないなって」

財前「もういい…」

ホッケー「だからプレゼント贈るって理由で私が財前に住所を教え無ければアレだったかも…」




ホッケー「え?」

財前「いや。もういい。」

ホッケー「え?どうしたの?」

財前「もういいよ…。 もう帰る」

ホッケー「…」










 嘘のような話だがこれは本当の話だ。

 この時の私の衝撃。恐らく誰にも理解されないだろう。

 正直言うと大学回想を書くきっかけはこの出来事を書きたいがためでもあった。

 まさに嘘のような現実。


 夢にも思わなかったし、私の周りの友達もこんな真実があったとは誰も予想だにしなかったろう。

  200-21.jpg


 絶対に手が届かない対象だと思っていたチズエさん。

 
 


 まさかあの時… あの時



 あの誕生会。
 



 まさか彼女自らが私を呼んでいてくれていたなんて。 

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 恐らく。こういう事もあるんだろう。世の中の裏ではこういう表に出ない情報というのもあるのだ。実際今回もホッケーがこの事を打ち明けてくれなかったら…

 私は一生この事実を知らないまま

 生きていっていたに違いない。
 




 
 そうか。こういうこともあるのか。

 こういうことも起こり得るのか。





 帰りの電車で色々考えた。



 もしあの時、あの段階で…プレゼントをチズエさんに贈ったりしなかったら…

 もしかしたらチズエさんとつきあえていたかもしれない。


 しかし。

 大学1年でそんなに恋愛がうまく行ってたとしたら…私はチズエさんが彼女というだけで満足し、チズエさん中心の生活を送っていたであろう。恋愛がすべての男になっていただろう。

 ある意味。

 あの時。

 ストーカーと間違えられてから私の大学生活は始まった。本当に逆境からのスタートだった。チズエさんとの愛の巣になる予定だった私の下宿。(大学から数分の好位置)

 チズエさんのストーカー以降も女性に振られ続けたことで…


 私は比重を男性友達にシフト。
  
 するといつしか下宿は男友達の溜まり場になり…ノリ、タカシ、ワコウ、つっちー、八百



 そして…








 リョウさん

 

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 彼との出会いはストーカー事件なくしてあり得なかった。順風満帆に大学人生を送っていたら…リョウさんに会っても何も貫禄は受けなかっただろう。第三者からみれば彼はただのフリーターなのだ。
 
 わたしもそう思って彼を相手にしなかったに違いない。




 しかし


 あの経験があったから


 私はリョウさんの凄さをわたしは理解することができたのだ。これは何よりも大きいことだ。







 あの事件があったからこそ 

 社会人になっても交流が続くような

 数え切れない男友達を得ることができたのだ。 

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 これはこれで良かったのだと思う。あそこでチズエさんとつきあっていたら男として人生を舐め、果てには堕落していたに違いない。

 そりゃあそうである。東京に勇んで出てきていたのだ。

 いきなり東京の女を落として自分のものにしていたら… あの頃は18歳の自分だ。


 天狗になっていたに違いないのだ。



 あそこで鼻をへし折ってくれたから今の私がある。(恐らく大学回想も書いてない)




 これで…これで良かったのだ。


 








 ゆえに…

 さっきの研究室でのホッケーの話などはあれ以降は聞いてもしょうがなかった。あとの話。そんなことはどうでもいいことだった。


 あの日の誕生日の真実。

 それが聞けただけで私はもう充分だったのだ。


 それを聞いた瞬間


 もはや…。一体ストーカーは誰だったのか?とか、ストーカーと間違えられて運が悪かった…とか


 そんなものは超越した。

 

 むしろ運が良かったのだ。













 今回…この出来事をうまく文章で纏められたかどうかはわからない。
 
 しかしどうしても書きたいことだった。

 こんな経験は滅多にできることではないし、何しろ本当の事を知るのに3年もの月日を要している。でも何か…これを書くことで、読んでくれた人の何かのお役に立てるような気がした。

 こういうこともあるんだよと。ただ…まあそれだけの話だが。








 人生というものはこれほどまでに色々な要素が絡まり合って各々の人間の道に影響を与えているのである。


















 それに気づかせてくれたのが

 今まで苦しめられ続けた「ストーカー疑惑」とは








 なんとも皮肉なものですよね(笑)

























 大学回想はこれで終わりではないですが、次の話はまた気が乗った時に書きます












 今日の選曲    ガンジス     長渕剛


  http://www.youtube.com/watch?v=8UbZuX78-Qw&feature=related


 歌詞が当時の私の状況と照らし合わせるとグッと来て…  よく聞いていました。
   歌詞


 










使用している写真は素材を使用したものであり、本人のものではありません
  CoCo* ---web用写真素材&HTML テンプレート---

 

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大学時代回想21 縁結びという名の目くらまし(78)

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05/09/17 大学時代回想2 4月応援団  (コメント13)
05/09/16 高校時代回想1 一楽木工  (コメント24)







 

 

 既に


 前回ノリと里沙の結論を言ってしまっているので興醒めではあるものの…書くことにする。




 夕食時に里沙の様子がおかしくなってから夜風に当たりに行った二人。




 案の上と言うべきか。ノリと里沙は夜風に当たると言ったまま1時間以上帰ってこない。

 一体どこの夜風に当たりに行ったのか。

 もちろん亜美さんも私も二人がホテルに行くなんて事は絶対ないと思っているから、そこにまったく心配をしていない分、帰ってくるのを待つのが辛い。

 恐らく…ただノリは「うんうん」と話を聞いてるだけで、ほとんど里沙が片思いの相手についてしゃべってるだけという光景が目に浮かぶようである。

 そして

 亜美さんは待つことに痺れをきらしたのか「もう部屋に帰る?」と自分から言いだし、私もそれに同意した。亜美さんが部屋に帰る…。

 本来の私であればここで亜美さんの部屋に如何にして入り込むかということを考え抜くところであるが、里沙があんなことになったので微妙に気まずい空気が流れているわけで…。

 さらに今日の亜美さんが私の事を噂で(あくまでも噂)ケダモノ発言した事より、動くに動けない状態になっているのである。正直あれは相当ショックだった。

 私に関して大学内であまり良い噂が流れないのはわかるが、そういうのは大抵間違った情報が伝わっている。

 本来的にはそうではないのである。

 まあ町でナンパしてるとか、ストーカーしてるとかいう噂がどこかからか漏れたんだろうが、全部聞こえが悪いだけの話であり、本質を見るとまったく大した事はない。

 ケダモノでもなんでもない。

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 そもそもストーカー疑惑は完全なるガセ。周りの男友達はそれをわかった上でネタにしてるだけであり、ネタなのだネタ。

 だからこう宣言したい。

 「俺はストーカーなんてやってない。信じてくれ」と。

 しかし世の中難しいことでそんなことを堂々と言う方が怪しく見られる。こんなことを堂々と言うとさらに疑惑が高まるだけ… ゆえに言えないという矛盾。

 身内はわかってくれているからいいのだが、第三者に対して聞こえがわるいのはもはや諦めるしかない。

 
 次にナンパ。これは本当にやりまくっていたものの、ナンパしてたから「ひどい奴」という評価に関してはまったく不当なものだ。

 そもそも私には過去彼女がいなかった。つまり私がナンパしても誰も悲しむ人はいない。何も無理矢理ナンパしてるわけではなく、当然会話も、そして食事に行くのも相手同意の上だ。浮気じゃないのである。もちろん不倫でもない。

 じゃあその女性をホテルに連れ込むのはどうなのかという話になるが、これも無理やり連れ込んでるわけじゃなくて、相手も同意の上で行ってるのである。
 
 まあ…厳密に言えば完全には同意してないかもしれない。

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 しかし女性側としても、「まあ一緒に飲んでみて…気分が合えば行ってもいいかな」「そういう気分になれば」という曖昧な判断でついてくるかついてこないかを決めるわけで、今日出会った素性の知らない男について行くことに関して完全なる同意なんてあるわけない。

 「まあ…いいか」

 でついてくる。ここまで持っていくのが如何に難しいことか。当然相手に対する思いやりも必要だ。これは緻密な行動によって成り立っている。決して軽い気持ちでナンパしてるわけではない。

 それをわかってない奴が多すぎるのだ。

 ゆえに信頼関係として本当の意味での同意ができるのはホテルでの行為が終わってからなのである。今までの経験上ではナンパでトラブルになったことはほぼ皆無。

 どっちかというと私の考えとしてはナンパよりも


 つきあってうまく行ってないカップルや浮気、暴力の方がよっぽど攻められるべき事だと思う。この表を見ろ。


         評価
 ナンパ     ◎   お互い気持ちいい。それでいて後腐れなし
 浮気      ×   つきあってる相手がかわいそう。
 恋人と喧嘩  △   お互い嫌な気持ち。ストレス貯まる
 彼女に暴力  ×   つきあってる相手にかなりの痛手を与える


 おわかりだろうか。こうみるとナンパというのは意外とお互いにとってプラス要素が大きい。上位に位置する行動だと気付く(勝手だけど)

 「あの人ナンパしてるんだってね。サイテーだよね」なんて評価を受ける理由など一切ないわけだ(独り身の場合)。冷静に考えて何ら悪いことはしてないはずなのだ。

 


 …


 しかしまあ世の中に認められることはないんだろうな…


 という結論に誰もが達するのは自分でもわかっているけども(笑)



 話を戻すと、亜美さんにこんなことを熱弁したらさらに嫌悪感を増されるだけなので、「どう考えてもここは大人しくしているのが無難」…ということが言いたかっただけだ。

 これには一種の諦め…みたいなものも入ってるのかもしれない。
 
 



 結局亜美さんと一つ屋根の下で寝ながらも…本当にその日はこれ以降なんのイベントもなく、寝てしまった。男として情けなさ過ぎる選択だが、上記のような縛りの事項が私には多すぎるので、手を出せない事情もあるのである。





 …





 朝起きるとノリが部屋にいた。
 
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 昨日どうなったのか気になった。


財前「あ…おはよう」

ノリ「ん」

財前「おまえ昨日どうだったの?」

ノリ「実は昨日一睡もしてない」

財前「!? 寝てないの?」

ノリ「色々考えるところがあってさ」

財前「へ~…」

ノリ「…」


財前「そういやここ朝風呂あったな」

ノリ「ん」

財前「まあこんなところで真面目な話もなんだから風呂行って話さないか?」

ノリ「いや…おれは別に部屋でいいけど」

財前「いいから行こうよ」

ノリ「…」


 
 そういって1階の大浴場にノリを連れ出す。昨日寝てないというのでピンと来た。どうせあいつの事だから一睡もしなかった理由は以下の2択しかない


 ①片思いの里沙ちゃんをなんとか助けてあげたい
 ②里沙ちゃんに惚れた。


 この2つ。もう絶対にこれしかない。そもそも何も悩みがなければ寝てるはずなんだから。①②で悩んでて、一晩考えても結局どうしていいかわからないまま朝を迎えたってパターンだろう。

 そして…

 答えはすぐにハッキリした。




財前「で…何を悩んでるんだよ」

ノリ「ん? なんで悩んでるってわかったの…」

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財前「そんなの誰でもわかるだろ…」

ノリ「そうか…」

財前「里沙ちゃんと何かあったって顔に書いてるし」

ノリ「うん。まあ昨日色々話を聞いたんだけどね。4年も片思いしてるだけにその人に対する想いが凄いんだなあ」

財前「4年ていうと大学入る前からだよな」

ノリ「そうなの!そうなの!凄いよね」

財前「うんうん。で?」

ノリ「で?…って何が?」

財前「え…。まさかそれだけじゃないだろ? その話なら俺も夕食中に聞いたんだが…」

ノリ「…」

財前「そんな他人事でおまえは一睡もできなかったわけじゃないんだろ?」

ノリ「ま…まあ」

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ノリ「イメージと違って…意外と誠実で良い娘だなあと…」


 はは~ん。コイツ… さては里沙に惚れたことを隠してるな? 

 でもハッキリそう聞くのも野暮だな… 

 「おせっかい」はあまりしちゃいけないって事だってわかってるが、自分の性格上止められない。



財前「ひとつ…思うことはさ」

ノリ「ん?」

財前「その片想いが成就する可能性があるのかどうかって事が気になる」

ノリ「何が?」

財前「4年の片想いに拘る気持ちもわかるけど、俺たちは来年卒業だし、里沙ちゃんもあと1年ちょっとしか大学生活は残されていない」

ノリ「うん」

財前「いつまでもその男に拘るよりも目の前の幸せを掴んだ方が良いってアドバイスはしなかったのか?」

ノリ「おまえが言ってる意味がよく分からないんだけど…」

財前「今の里沙ちゃんの悩みを解決する事なんて簡単な事じゃないか。今の奴は諦めて他の男とつきあえばいいだけだよ」

ノリ「おまえこそ何もわかってないな。4年の重みがあるんだから。そう簡単には諦められないんだよ」

財前「しかしあの子は美人じゃないか。その片思いの相手さえ諦めればすぐに彼氏ができる」

ノリ「それはわかるんだけど…」

財前「俺をネタに使っても良いぞ。片想いしてただけなのにストーカー扱いされた奴も世の中にはいるって教えてやれ。どっちかというと俺の方が無残だ」

ノリ「おまえと里沙ちゃんは違うよ。おまえはネタ重視だろ?里沙ちゃんは真面目な片想いなんだ」

財前「俺もチズエさんには真剣だったに決まってるだろ(笑)」

ノリ「すぐ諦めたじゃん」

財前「アホか。言っておくが俺だって完全にチズエさんを諦めてる訳じゃない」

ノリ「工エエェェ(´゚д゚`)ェェエエ工」

財前「そうせざるを得ないだけだよ。世の中みんながみんな思い通りの人とつきあえるわけじゃないんだから。諦めなきゃしょうがないだろ」

ノリ「まあ…そうだよな」

財前「だからもう諦めれさせればいいじゃん。」

ノリ「う~ん。俺は実際に里沙ちゃんの話を聞いてるだけに…」

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財前「フフフ。読めてるぞ」

ノリ「ん??」

財前「里沙はホッケーにどことなしかタイプが似てるからな。おまえが惚れないわけはない」

ノリ「そ…そんなことはないよ」

財前「そもそもな。里沙の片想いに可能性があったしりたら亜美さんが里沙をこの旅行に連れてくるわきゃないんだ」

ノリ「ぬ…」

財前「とにかくわかったな。里沙とヤルつもりなら諦めさせろ。俺を題材に使うなら、あの忌々しいストーカー事件の事も里沙に詳しく話してやるよ」

ノリ「…」

財前「ていうかその方が俺にも都合がいいし」

ノリ「なんで?」

財前「同時に亜美さんもその話を聞くことになるから…」

ノリ「あ…」

財前「自然にストーカー疑惑を解くことができるかもしれない。フフフ」

ノリ「…」

財前「風呂出るまでにどうするか考えまとめとけよな。里沙ちゃんと時間を共有できるチャンスはもう今日しかないんだから。」

ノリ「なんで?今日で帰ってもまた大学で話したりできるし…。なんなら誘って遊びに行ったりできるよ」

財前「おまえな~。日をあらためて食事に誘ったりしたら、下心があるんじゃないか?って里沙は警戒するぞ?」

ノリ「…」

財前「そうなるとチャンスはないな。あくまでも自然じゃないと」

ノリ「だから俺は別に…」



 そう言って私は脱衣所に帰った。

 ノリが里沙に惚れてない場合はまったく意味のない助言かもしれないが、それはあり得ないという確信があった。昨日寝てない上に、風呂に誘ってもすぐ来なかった。

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 こんなの恋の病以外あり得ないじゃないか(笑)

 他人の片想い話を聞いて、それに胸を痛め夜が寝れなくなったなんて聞いた事がない。里沙を想う気持ちがあるから親身になって悩んでるわけで、それは紛れもなく恋なのである。

 今頃あいつも湯船でいろいろ考えてるんだろうな… フフフ

 
 すると… 

 ガラガラ


財前「!?」

ノリ「ふぅ~」

 
 数十秒しか経ってないわけだが…


財前「え…おま。早いだろ(笑)」

ノリ「ん?」

財前「考えまとまったのかよ」

ノリ「考えることなんてないし」

財前「そうか…」


 この時のノリの冷静さを見て、当時の私は「あれ?里沙に惚れてなかったか…」と思ってしまったのだが、今振り返ってみるととんでもない。

 結果あの二人はこの数週間後につきあうわけで…


 思えばあの夜に色々そういう話もあったに違いない。あの夜二人の距離が縮まった事をお互いに隠す口約束でもしてたのだ。絶対。

 私はとんだ噛ませ犬である。まったく…。


ノリ「そういえばおまえはどうだったのよ」

財前「何が?」

ノリ「亜美さんと」

財前「あ…ああ。何も…」

ノリ「何も!?何もしなかったの? 二人きりだっちゃじゃん!!」

財前「ま…まあ…部屋は別だけど」

ノリ「おまえ俺には偉そうにペラペラ言っておいて自分は何も進んでないじゃないか(笑)」

財前「だって;; だって手を出したりしたらケダモノってホントに思われちゃうんだもん」

ノリ「そんなの実際そうなんだから隠してもしょうがないでしょ」

財前「そんな事言わずに何かアドバイスくれよ;;」

ノリ「アドバイス? う~ん…」

財前「…」

ノリ「アドバイスか…う~ん…」

財前「…」

ノリ「まあ。あれだ」

財前「お。何かあるのか!?」

ノリ「がんばれよ。」

財前「 …」




 




 まあ世の中そういうものか…。

 私も他人の事についてはアドバイスやらはできるんだけど、自分の事になると全然駄目。 そもそも本人は恋の脳内麻薬のおかげで平常心じゃいられないんだからしょうがない。

 的確なアドバイスを得るにはタイプの違う友人が必要だな…ホント。










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 そして朝食へ。

 風呂では色々話したものの、部屋に帰ってからはほとんど言葉を発しなかったノリ。何があったかよく教えてもくれない。私に里沙に惚れたとも言わない。


 だがその答えはやっぱりなんとな~く朝食会場で出た。
 
 
 朝食会場に二人は先にきてた。

 
 …


 亜美さんはいつもと変わらないメイクを当たり前のようにして来てる。

 里沙は昨日より化粧が明らかにケバイ。どう考えてもかなり塗ってる。

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 今日は家に帰る日。

 そんな濃いメイクは必要ない。片想いの男一筋とするならばこんなバッチリメイクを俺に見せる必要性は0。ノリに惚れてないとするならばさらに必要性は0だ。

 ではなぜこんな濃い化粧を??
 
 って考えるとおのずと答えは出るわけだよね…。

 この辺のわかりやすさと隙の多さはホッケーとそっくり。ノリが惚れないわけないじゃないか…。

 


 フフフ。風呂場ではうまく逃げたたつもりだろう。しかし私の目を誤魔化せるわけはない。

 一応友達として知っておく必要があるのだよ。そして里沙が亜美さんの友達である以上は知っておく必要があるのだよ。

 おまえらの胸中を…。

 私は二人の気持ちを試してみることにした。なぁに。簡単な事だ。ただお茶を頼むだけ。これだけで二人の関係は丸裸になる。私は早速実行した。


財前「里沙ちゃ~ん」

ノリ「…」

里沙「何よ」

財前「俺のお茶汲んできてよ」

里沙「はぁ? ヤダ。自分で汲んでくれば?」


財前「じゃあノリのお茶汲んできてやってよ」

里沙「え?」

財前「ノリのお茶」

里沙「な…なんでよ。お茶は自分で汲むものでしょ…」

財前「そうか。ならしょうがないな。俺がみんなの分のお茶汲んでくる」

里沙「あら…」




 …


 クックック…


 ホントわかりやすい奴だ。ノリのお茶って言ったら態度が急変してるじゃないか。

 私の目は誤魔化せんぞ。おまえら。

 とにかく
  
 里沙がもうノリを昨日のようには扱っていないことは明白。もちろんそれは惚れた晴れたの話ではなく、単純に悩みを聞いてくれたから恩義を感じただけという捕え方もできるが…
 
 それに比べて私の方は…

 相変わらず亜美さんに話しかける題材がない。

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 とりあえず亜美さんに話題を振ってみる。


財前「亜美さん。今日朝時間あるけど、どこか行きたいとこある?」

亜美「う~ん」

里沙「は~い。は~い。ありま~す」


 いや…おまえに聞いてねえし!!


里沙「鎌倉大仏に行きたい~」

財前「は? 大仏とか興味ねえし」

里沙「え~」

財前「大仏の本場は奈良なんだよ。中学で習ったろ」

里沙「でも大仏行きたい」

財前「とにかく俺は亜美さんの意見を聞く。 亜美さんはどこ行きたい?」

亜美「^^;」






亜美「私も大仏に^^;」


財前「…」






財前「じゃ…じゃあ今日は大仏に行こうか」

ノリ「待った!!

財前「ん?」

ノリ「鶴岡八幡宮にも行こう」

財前「鶴岡? どこだよそれ」

ノリ「縁結びの寺なんだよね」

財前「はぁ? 寺!?。寺とか却下却下。大仏にしようぜ」

ノリ「おいおい。縁結びの寺だよ?」

財前「縁結び? 縁結びって何だよ」

ノリ「縁結びっていうのは恋愛、人との出会い、物との出会い、社会・学校との縁、親子・子供との縁、お金との縁、家の縁とかすべてに関する縁だよ。縁結びの寺に行っておけば今後良縁に巡り会えるかもしれない」

里沙「へ~。(・ε・`*)鶴岡八幡宮か~。縁結びって所が良いかも」

財前「寺に行っただけで金から人から恋から成功するってか?誇大妄想も大概にしろ」

ノリ「妄想ってか成功する運がちょっとだけ上がるって事だよ」

財前「とにかくだ。亜美さんも大仏に行きたいって言ってる以上まずは大仏に行く。いいな」

里沙「え~(・ε・`*) 亜美しゃんは鶴岡八幡宮に行きたくないの?」

亜美「行きたい^^」

里沙「じゃあ決まり~」


財前「…」







 もうどうでもいいわこいつら…    どこでも行きたいとこへ行けよ。

 なんか私がこの場に居る必要性があるのかどうかすら疑わしくなってきた。これってノリ、里沙、亜美の3人旅行で良かったんじゃないの?  そもそも里沙は出発当初、亜美さんと私がつきあってることを確認して、「だったら協力する」って言ったじゃないか。

 あれ以降まったく協力する気ねえぞこいつ…。

 

 しかし目的地が決まれば話は早かった。朝食後すみやかに用意をすませ、いざ鶴岡八幡宮に出発。

 






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 鶴岡八幡宮

ノリ「(ノ゚ο゚)ノ オオオオォォォォォォ でけえ!!」

里沙「あ。おまんじゅう売ってるよ。買ってく?」

亜美「うん^^」

財前「…」

 カランカラン

ノリ「みんなお願い事した?」
 
里沙「は~い」

亜美「^^」

財前「…」



 …

 アホすぎる。

 いや。別に怒ってるからこんなことを言う訳じゃないが、「縁結び」と称して縁結びの寺に行って神様にお祈りをしたら「結ばれる」「良縁がある」と本気で思ってるんだろうか?

 勝手すぎる。どうも都合が良すぎる気がする。

 例えば世界に一歩目を向ければ、ろくに食べ物すら食べられない人がいるわけで。私たちのような食に不自由ないばかりか逆に食べ物を破棄してるような恵まれた立場にいる我々がさらに欲ぶって神様に縁結びを頼んで、そこからさらに運が良くなる事を祈願するとかあまりに都合が良すぎはしないか。

 「神は皆に平等である」という精神で考えるとどこをどう考えてもおかしい。


 良縁を与えるべき存在は他にたくさんいるはずだが…

 そもそも寺にお祈りを繰り返したしたくらいで良い出会い、縁が成立するのであれば、毎日祈願できるお寺の住職はトップアイドルと結婚してなきゃおかしいわけで。

 冷静に考えると矛盾点はすぐわかるだろう。


 しかしノリや里沙、亜美さんは祈願が終わった瞬間から「お守り」や「グッズ購入」に必死だ。
 

 私はそういうのにまったく興味がないので、鶴岡八幡宮に展示してあった看板なんかを読んで時間を潰すことにした。看板には歴史的背景をズラズラと書いてあったから読むと色々知れて以外と面白い。

 鶴岡八幡宮とはそもそも何を目的に作られた寺なんだろうか…。いつ作られたのか。


 …
 

 ふむふむ。

 なるほど。

 鶴岡八幡宮という寺は鎌倉武士の守護神として崇められていたらしい。

 康平6年に源頼義が、前九年の役での戦勝を祈願した京都の石清水八幡宮護国寺を鎌倉の由比郷鶴岡に鶴岡若宮として勧請したのが始まりのようだ。そしてその末裔の源頼朝が、宮を現在の地である小林郷北山に遷した。鎌倉はこの頃は既に、京都と並んで政治文化の中心となっており頼朝は関東の総鎮守となって崇敬されていた

 そして江戸時代に徳川幕府の庇護を受け、大規模化が進み、仁王門、護摩堂、輪蔵、神楽殿、愛染堂、六角堂、観音堂 法華堂、弁天堂等を建築、徳川家光の治世に薬師堂、鐘楼、楼門なども建てられた。また境内には、方五間の大塔、東照宮も存在したとのこと。

 ここまでの文でどこにも縁結びが出てこないというのもポイント。


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 では縁結びというのはどこから来ているのか。

 
 実は縁結びというのは鶴岡八幡宮の歴史自体とはそれほど関係ない。
 

 鶴岡八幡宮で縁結びのお守りを貰うときに「をだまき守」と書いてある。「縁結び」という起源はこれが関係しているらしい。「おだまき」というのは静御前が源義経を慕って舞った時の歌の内容も関係している。

 おだまきとは現代語訳で

 つむいだ麻糸を、中が空洞になるように丸くまきつけたもの

 この縁結びの「をだまき」の言葉の意味と、この事を書いた吾妻鏡の歌詞と照らし合わせると


 静は繰り返し繰り返し;昔を今に戻す手段がほしい(成す由もがな)

 
 となるらしく、これらを意訳すれば

 女性がある男性を思う言葉になる。
 

 それがこれ。

 
私はどうしてもあの人(源義経)の事が忘れられない。もう一度、あの燃えるような…あの人との熱い交わりが欲しい…と繰り返し願う



 ということらしい。

 なんとなんと。縁結びの由来は源頼朝ではなく源義経が関係していた。

 それも静御前が源義経(当時かなり格好良かったとか)との熱い夜が忘れられないから、「あの人ともう一回」…と願ったことから来ているのである。

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 もちろんこれは解釈の仕方によって違うので合ってるかどうかは不安だが、寺にはそういう風な事を書いてあったので当時はそう理解した。

 待てよ…これって…  ちょっとノリの言っていた縁結びとは微妙に違う。

 ここでいう縁結びは


 もう一度…愛するあの人に会いたい


 という意味じゃないのだろうか。フフフ。 あいつらバカだからこんな深いところはわからんだろうな。「縁結び」なんていうどうとでも解釈できる広い捉え方で祈願してる気になってるんだろう。

 鶴岡八幡宮は全然知らなかったけど、今や鶴岡八幡宮に関する知識は私の方が圧倒的に上だなこりゃ。

 クックック…







 その時
 



ノリ「お~い財前」

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財前「ん?」

ノリ「おまえお守りとか買わないの?」

財前「あ。ああ」

ノリ「亜美さんとせっかく来たんだしさ」

財前「ん」


 なるほど。私と亜美さんに縁結びをさせるためにノリなりに気を遣ったか(笑)

 これを断る理由はないな…。




財前「ちょっとそっち行く」


 …

財前「亜美さん縁結びのお守り欲しい?」

亜美「うん^^」

財前「OK~。二人分買っても良いかな?」

亜美「はい」

財前「んじゃ。2個買うね」


 私はそう言って2つ縁結びのお守りを買った。さっきの歴史的背景を読んで意味ないことはわかってるんだが、そんなことを真剣に言うのは野暮というもの。変人呼ばわりはもうたくさん。

 ここは奴らに合わせる。世の中そういうものだ。

 ここは大人の対応で皆に合わすべきなのだ。


財前「はい。亜美さん^^」

亜美「ありがとう^^」



里沙「ねぇ。ねぇ。財前」

財前「なんだよ。邪魔するな」

里沙「私とノリの分も買ってよ」

財前「なんでお前らの分をオレが!?」

里沙「ついでだしいいじゃん」

財前「ついでに買うようなものじゃない」

理沙「ケチ~(・ε・`*)」

財前「そんな高いもんじゃないだろ?自分で買えばいいだろ…って。あ…」

里沙「??」



 おっと。いかん。

 そうかそうか。ノリが縁結びのお守りを直接 里沙に買ったら「間接的に里沙に想いを告げる」事になるな。

 なるほど。

 だからノリも里沙も自分たちの分を買えないのか…。あからさますぎると。

 恥ずかしいと。


 だから第三者(財前)が買え…と



 あ~そうですかそうですか。わかりましたよ。買えばいいんでしょ買えば。


 ノリもそれならそうと私にハッキリ頼めばいいのにさ(笑)

 
 ぬ…。ということはノリが私を呼んだのは亜美さんと私を気遣ったのではなく、これを狙っての事か?

 ぐ…

 あんにゃろう…。



財前「わかったよ…買ってやるよ。」

里沙「ありがと~」

ノリ「すまんな~」

財前「おまえら」

里沙「??」

ノリ「??」

財前「大事にしろよ」

ノリ「あり~」






財前「おい…ちょっとまてノリ」

ノリ「ん?」

財前「大事にするってお守りの事じゃないぞ」

ノリ「わかってるよww」







 フッ。 縁結びのお守りで歓喜…か。

 
 バカどもには丁度いい目くらましだ。
  
 

 当時「空気を読む」という言葉はなかったが、この時の私の行動はまさにその「空気を読んだ行動」言えるのかもしれない(笑)















 その後私たちは鎌倉の大仏を観光。

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 ここでも3人が観光している間に私はせっせと歴史的背景の看板を見物。

 見るにこの大仏。鎌倉大仏とは呼ばれているものの、実際は高徳院の中にあるというイメージらしい。、高徳院は元来浄土宗の寺院で阿弥陀如来を本尊とし、これを表現した阿弥陀如来像として「鎌倉大仏」「長谷大仏」が名高いようだ。

 また大仏は当時部屋の中にあったようだが、津波で建物が倒壊してしまい、以後は露座となっているようだ。


 …

 なるほど。元々は大仏院という建物に大仏があったということは… 奈良の大仏と同格って事なのか。


 ふ~む…。


 結構こういうのも面白い。あの3人はそんなことは知りたくもないんだろうけど…。

 





 大仏見学後私たちは帰路についた。




 前述したが、この数週間後にノリと里沙はつきあう。しかしこの時一体二人の間に何が起こっていたのかは今もなってもわからない。 お互いに惹かれだしている段階だったのか、本当にこの時はなんでもなかったのか。

 里沙は4年間片想い。そして大学生活残り1年。いつ成就するかわからない片想い。

 あの人に拘ると

 もしかしたら彼氏ができなくて大学生活が終わるかも…

 …

 不安。不安。不安

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 とどまることを知らない不安が別の男を欲しがった。

 そこにノリが現れた。

 ということなのかもしれない。


 


 

 結局今回の鎌倉旅行。私と亜美さんの進展は縁結びのお守りくらいか。



 だが今回の里沙とノリを見てよくわかったことがある。

 普通の女性を落とすためには、ナンパみたいな感じで会話しても駄目なのだと。今回の里沙のように精神的に弱っているときに狙わなくてはならないのだと。

 そもそもこの2日間…隙だらけの里沙とは対照的に、亜美さんにはまったく隙がなかった。まさに鉄壁というしかない。独特とも言えるあの防御壁は圧巻の一言。こちらの攻撃を跳ね返すというよりも吸収してしまう感じか…。まあだからこそいい女とも言えるわけだが、こんなんじゃベッドインは夢のまた夢。

 とにかくこのままでは何をしても駄目だ。

  
 …
 


 仮づきあい中のはずなのに…まったくそういう素振りがない。

 というよりこんな事は既に亜美さんには忘れ去られているような気がする。

 曖昧すぎたか…。

 やっぱりもう一度ハッキリと告白する必要がある。


 白黒ハッキリさせる必要がある。




 このままでは…友達のまま終わってしまう…











 
 しばらく亜美さんとは距離を置こう。


 そう結論を出した。

 といっても数週間だけのつもりだが…。

 今は何をしても無駄。頭を冷やす。



 私は。

 明日から数週間の間だけ…

 ここ最近サボっていた卒業論文の研究活動に集中することを心に決めた。























 今日の選曲  Swallowtail Butterfly   YEN TOWN BAND(


http://www.youtube.com/watch?v=zL9GzM7dQi4





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January February March April May June July August September October November December
2009(Mon) 10/26

大学時代回想20 かたはらいたし 激震の鎌倉 (89)

財前History … Comments(89)

 この記事は管理人の大学時代の回想記(実話)の第21話目です。
 回想1 「一楽木工」から見ないと意味がわからない箇所がある点はご容赦ください。

defined
09/10/30 大学時代回想21 3年後に明かされた真実 (コメント --)
09/10/29 大学時代回想21 縁結びという名の目くらまし (コメント 73)
09/10/26 大学時代回想20 かたはらいたし 激震の鎌倉 (コメント 87)
09/10/23 大学時代回想19 甘い運命をお膳立てしましょう (コメント80)
09/02/18 大学時代回想18 何年経っても変われない男の…末路  (コメント63)
09/02/16 大学時代回想17 恋の脳内麻薬の作用と副作用? (コメント41)
09/02/10 大学時代回想16 情けねぇ男二人の友情 (コメント67)
08/07/30 大学時代回想15 帰れない者達 (コメント96)
08/07/25 大学時代回想14 マグナム砲の覚醒 (コメント62)
08/07/20 大学時代回想13 友情と恋愛(ノリ編)  (コメント49)
08/07/18 大学時代回想12 動き始めた思惑 (コメント68)
08/03/25 大学時代回想11 無駄が必然に変わった日 (コメント69)
08/03/13 大学時代回想10 阿鼻叫喚の魅力 (コメント71)
08/03/11 大学時代回想9 ホッケー女のイメチェン文化祭 (コメント33)
07/12/03 大学時代回想8 友情と恋愛 (コメント91)
07/11/27 大学時代回想7 研究室所属 (コメント57)
07/11/22 大学時代回想6 社会人の鏡 (コメント59)
07/11/19 大学時代回想5 バイク免許所得の先に… (コメント49)
07/11/13 大学時代回想4 ストーカー財前  (コメント192)
05/10/04 大学時代回想3 リリカの再来  (コメント11)
05/09/17 大学時代回想2 4月応援団  (コメント13)
05/09/16 高校時代回想1 一楽木工  (コメント24)











 亜美さんと鎌倉に行く約束は取り付けたものの…何か腑に落ちない感じが否めない。


 いつからだろうか。

 こうやって恋如きで悩むようになったのは。よくよく考えると恋で悩む必要性などまったくないにも関わらず最近のこの体たらくは一体何だ。

 そもそもナンパに行けば性欲は充分満たせる。これは経験でわかってるわけで…私は恋愛などまったくする必要はないのである。リョウさんにそういう技は全部教えて貰ってるのだから。
 
 そして

 その最近の迷走に起因しているのは間違いなくチズエだ。過去勝手にストーカー呼ばわりされて酷い目にあった女だが、あの頃は大学入学1年だっただけに相当ショックが大きかった。
 
 徳島の田舎からファッションに身を包んで華の都東京に希望を持って出てきた一人の青年が…

 いきなりストーカー呼ばわりされて総スカンとか

 鬱病になっても誰も不思議がらないレベルの出来事だ。


 あのチズエとかいう女のおかげで結局大学生活でまともな真面目な恋愛がほとんどできなかった。ヤルという性欲は数え切れないナンパで満たせているにしても、心と心が繋がる恋愛という事に関してはまったくの未経験に等しい。

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 やはりず~~と引きずっているのである。あの出来事を。 

 だから大学4年となった今、ここに拘ってしまうのだ。

 最後に…大学で…まともな真面目な恋愛をして卒業したい。


 自分の心では亜美さんとヤレればそれでいいと想いながらも、心のどこかにこういう純粋な気持ちがあるのだろう。最後くらい…ナンパ以外で…大学内で彼女を作っておきたい。

 そういう軌跡を残しておきたい。


 でもいざやろうとすると空回りしてしまう。



 …


 よ~く今の自分を自己分析すればこうなる。

 
 調子が今ひとつでない理由はこれで間違いないだろう。

 この年になって気づいた。やっぱり自分は恋愛というものはどう考えてもあまり上手ではない。

 そもそも女の気持ちが一切わからないし、どうしてもヤリたいという本能が前に出すぎるからそれを諫めるのに気力ゲージを使い。ナンパの戦法をそのまま出したら軽い男に見られるから、それを修正しながら一般相手用に変換するのもまた気力ゲージを消費する。

 ホント気を遣ってばっかだ。

 こんなことしてたら目の前の女性との会話に100%集中できないからまた行動や挙動が変になる。

 …要は目の前の相手に集中できていないのだ。

  
 これまでのやり方で望めば今回の鎌倉も…結局うまく行かないような予感がプンプン。どっちかというと余計な戦略などは考えず、自然体で望んだ方が逆に良いような気もする。



 …






 そんな中ノリはノリノリだ。

 今研究室で一番ノリに乗ってる奴はこいつだろう。 

 亜美さんの友達が美人だったという事実は相当大きかったのだろう。ここ最近は着る服やファッションセンスが変わってきてる。それでいてホッケーをまだ諦めていないという所が…見ていて痛い。

 あまりにもおめでたすぎる野郎だ。

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 だいたい写メールやプリクラで美人に写ってる女ほど信用できないものはない。あんなものは綺麗に撮ろうと何度でも撮り直せるんだからさ…斜め45度のカメラ目線とか有名じゃないか。

 そもそも何なんだコイツは。鎌倉にしろ、亜美さんの友達にしろ全部私がお膳立てしてやった事じゃないか。ノリ本人はまったく何も行動していないにも関わらず浮かれられる神経がわからない。

ノリ「え?もちろん財前には最高に感謝してるよ」

 なんて頻繁に言ってくれるのは良いのだが、そもそもまだ付き合ってもいないのに感謝されても困る。フラれたらどうするんだと。おまえがフラれたら、また夜な夜な慰めるのは私なんだぞと。

 もしそうなったら



 女を紹介し、それにフラれた奴を慰め、さらに自分の恋も失敗



 ということになるので一番割に合わないのはどう考えても私じゃないか。



 
 
 

 そして約束の日がやってきた。

 週末の土日。場所は鎌倉。1泊2日のダブルデートである。


 実は今回は宿に泊まるにつれて「ひとつのトラップ」をしかけてある。

 こんな事は行く前からわかってることだが、泊まるとするならば部屋は2つ。これは鉄板だ。部屋割りは当然

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 こうなる。これも必然だ。

 部屋A  亜美、亜美の友達
 部屋B  財前、ノリ、
 


 しかし実は今回、電話で予約するに当たってこう店主に告げてあるのである。

 部屋A 財前、亜美
 部屋B ノリ、亜美友達

 
 フフフフフ  フハハハハ

 二人きりのデートだったはずなのに友達を呼ばれて涙目だった私だがタダでは転ばん。

 当然わかってる。こういう部屋割りにならないことは。そりゃ私とノリが一緒に寝ることになるだろう。亜美さんと亜美さんの友達が同じ部屋で一緒に寝ることになるだろう。
 
 しかしだ!!

 そうこちらがお膳立てするのはあまりにも時期早々というもの。なぜならノリと亜美さんの友達が民宿に着く前に相思相愛になるという状況も考えられるからである。可能性は2%くらいはあるだろう。

 この状況の場合、さっきの女男、女男の部屋割りでも素直に受け入れる可能性が高い。亜美さんは嫌だろうが、ノリと友達がデキちゃったらしょうがない。そっちに気を遣わざるを得ない。

 …となると私と寝るしかない。

 つまりダブルデートにした事こそがアキレス腱になるのだ。 クックック…


 そしてもう一つの状況は亜美さんの友達だ。亜美さんと私が仮で付き合ってることを知ってるか知らないかわからないが、まあ知ってるだろう。常識的に考えて。

 そうなると友達の方が私たちに気を遣う可能性がでてくるわけだ。

 私と亜美さんをカップルだと友達が認識している場合… 店主に部屋割りはこれですと言われたら、私と亜美さんに気を遣って「いいよ^^」と言い出す可能性があるのだ。

 まさに友情である。


 当然可こうなる能性的には5%もなく、十中八九は亜美さんと亜美さんの友達が相部屋になるわけだけれども、かといって最初からこれら美味しい状況を潰すこともない。

 部屋割りを最初から 

 部屋A  亜美、亜美の友達
 部屋B  財前、ノリ、

 にしてた場合にこれを覆すのはほぼ不可能。だったらちょっとは足掻いておきたい。もちろん店主には「私がこういう部屋割りをしたってことは絶対に言わないで欲しい」という旨も伝えてある。

 まさに完全犯罪って奴だ。


 一緒に寝りゃあこっちのもんよ。酒の勢いに任せて… 






 …



 そして

 私とノリは待ち合わせの30分前の朝8時に下北沢に到着。ここから出る電車に乗れば鎌倉までは2時間程度で行ける。鎌倉まで距離にして70キロ程度なのでバイクでも行けるのだが、バイクだとマフラーの爆音で会話がほとんど成り立たず、亜美さんの友達とノリ、そして私がまったくコミュニヶーションが取れない。

 こうなると見知らぬ感じで民宿に着くことになってしまい、前述した「亜美さんと同部屋」作戦の可能性が限りなく0になるので電車で行くことにしたのだ。

 ノリにしても

ノリ「もし亜美さん友達が想像しているよりも美人で豊胸だった場合…運転中に興奮して事故る可能性が…」


 という事で意見が一致してる。他にレンタカーで行くという方法もあったが、お互い東京の道を運転した経験が少なく、こちらも大事を取ってやめることにした。

 集合時間まであと20分。

 …のところでノリがソワソワしてきた。出発前は強気でも、いざ当日となれば緊張するのは当然だ。

 果たして目の前にどんな娘が現れるのか。

 私にとっちゃどうでも良い事だが、ノリは気になってしょうがないのだろう。 


ノリ「おい。もしブスだったらどうしようか…」

財前「おまえ写メール見たろ?問題ないって」

ノリ「そういえば趣味とか聞くの忘れてたし…」

財前「そんなの今日聞けばいいだろ?」

ノリ「初対面からそんなこと聞けるわけないでしょ!」

財前「そんなこと気にしてる場合かよ。おまえは今日その娘と同じ部屋で寝るかもしれないんだから」

ノリ「…ぇ? どういうこと?」

財前「そういう部屋割りにしてある」

ノリ「ちょちょちょちょちょちょ;; 待ってよ。オレおまえと同じ部屋じゃないの?」

財前「それが違うんだな」

ノリ「駄目駄目駄目駄目駄目。そんなの絶対駄目」

財前「なんでよ。おまえもそっちの方がいいだろ?」

ノリ「アホか~!! おまえは良くてもオレは初対面の娘と同じ部屋とか…絶対寝れないよ」

財前「う~ん。でも今更そんなこと言われても。嫌ならもっと早く言ってくれないと」

ノリ「おまえが勝手に決めたんじゃないか!」

財前「まあまあ…じゃあ向こうがおまえと一緒の部屋でもいいって言って来たらどうする?」

ノリ「え?向こうってその娘がオレと同じ部屋で寝たいって事?」

財前「そうだよ」

ノリ「ないね。ないない。うんないと思うそれは」

財前「世の中何があるかわからんよ」

ノリ「それは…その…そのときは考えるけど」

財前「じゃあいいじゃんか」

ノリ「え?でもそんな事言ってるの?その娘」

財前「言ってるわけないだろ」

ノリ「だよねぇ…」

財前「まあそういうことだ。ノリ君。今日は出たとこ勝負で行くしかないんだよ。わかるね?」

ノリ「だからおまえが勝手な…」




財前「シッ… 来た来た亜美さん来たぞ。黙れ」

ノリ「ぇ・・・」





 亜美さんとその友達は約束時間のの10分前にキッチリ到着。

 さすがだ。

 格好を見るにちゃんと旅行する準備をしてきてるし、ファッションも普段とはどことなく違って「よそ行き」っぽい攻めのファッション。

 これは脈ありか?と想わせる雰囲気がプンプンだ。

 そして気になる友達は…











 …





 

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 まあ写メールと比べると結構イメージは違うけど、見た目は全然悪くない。

 どことなしか大人し目なタイプに見受けられるが… 少しさぐりを入れてみる
 
 
財前「おはようございます」

亜美の友達「おはようございます」

ノリ「おはようございまう」

財前「…」

亜美の友達「…」

ノリ「…」



 やはり…。これはノリは苦労しそうな気配。そもそも積極的な子ならここでノリにアピールしにいくだろうし、「あ。今日はよろしくおねがいしま~す」くらいの一言は発言するからだ。

 挨拶だけしてあとの会話はこっちに任せるといった体勢を見せた以上、この娘は亜美さんにべったりくっついて旅行するって事くらいしか恐らく頭にない。話術に難があるノリには難しいタイプか…。


財前「え~と。お名前をまだ聞いてなかったんだけど」

亜美の友達「里沙です」

財前「ほほう。里沙ちゃんか。学年は?」

里沙「亜美しゃんと同年です」

財前「なるほど~。1こ下ね。 そうかそうか。ちなみにどこに住んでるの?」

里沙「向ヶ丘遊園です」

財前「うお!? いいとこ住んでるね~」

里沙「そんなことないです」

財前「それでファッションが素晴らしいんだね。さすがは向ヶ丘遊園の人だ。凄いな~」

里沙「そんなことないです」

財前「週末とか何して遊んでるの? テニス? ドライブ?」

里沙「テニスはたまにしたりします」

財前「うほっw テニスか~。いやあ憧れちゃうな~テニスとか」

里沙「そんなたいしたもんじゃないです」

財前「趣味もやっぱりテニスだったりするの?」

里沙「え~と趣味は…」



亜美「ちょっと財前くん。財前くん…」

財前「ん?」

亜美「おしゃべりはそれくらいにして…電車出ちゃいますよ?行きませんか?」

財前「あ。そうだね…。じゃあ行こうか。切符はみんなの分買ってあるよ」

ノリ「…」





 そういって駅に歩き出すと予想通り里沙ちゃんは亜美さんにべったりくっついて移動。私とノリが前方2メートルくらい先を先導して歩くという形になった。まあ…そうだろうな。そしてノリがなぜか一人でイライラ。


ノリ「なあ。おまえ里沙ちゃんとばっかしゃべるなよ…」

財前「ん?」

ノリ「オレもしゃべりたい」

財前「じゃあしゃべれよw」

ノリ「何話せばいいかな?」

財前「なんでもいいんじゃないか?テニス好きって言ってたしそれで繋げば?」

ノリ「テニスとか知らないし…」

財前「おまえアホだなあ…。適当な事言えばいいんだよ。テニスは軟式と硬式あるよね~とか伊達公子とか杉山愛とかウィンブルドン凄いよね~とか適当に語句並べてればわかりゃしないだろ。知ったかぶれよ」

ノリ「知ったかぶれって…」

財前「打つときはこうラケットを返してさ。ドライブかけて打つとかも基本だったりするよね~とか言ってみればいいじゃん」

ノリ「う~む。ていうかおまえテニスやってたの?」

財前「いや。なんとなくそうじゃないかなって」

ノリ「…」




 そうアドバイスして電車に乗り込んだものの…ノリは社内でも静かなものだった。

 やはりそういうものなのかもしれない。人間にも容姿相応というものがあって、普通の娘ならいざ知らず、いきなりこんな美人が乗り込んできて初対面で「ハイどうぞ」って放置されても

 ノリのようなタイプはどうしていいかわからないわけだ


 ホッケーみたいなタイプの女なら勝手に話題を振りまいてくれるし、しゃべらないノリにも突っ込んでくれるし…

 でノリが何もしなくても充分に場は持つのだが…相手が大人しい娘だと無理か。こうなると私がしゃべるしかないわけだが、それをするとノリが空気になるし、里沙ちゃんに気があるんじゃないか?って亜美さんに思われかねないしで、これはこれで難しい舵取りが必要なのである。

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 まあしかし。こうなったらもうしょうがない。

 私がしゃべろう…。



 …とその時だった。里沙ちゃんがとんでもない一言を発する

 

里沙「え~と財前さん。ちょっと聞いてもいいですか?」

財前「ん?何?」

里沙「亜美しゃんと財前さんって…」

財前「うん」























 里沙「つきあってるんですよね?」

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財前「な…な…」

ノリ「!!」

亜美「…」



 な…なんだこの娘いきなり…。
 
 亜美さんとは仮づきあい。そして他言は無用の秘密って事になってたんじゃないのか。

 もちろん亜美さんも友達である里沙ちゃんにはしゃべってるんだろうけど、何でこんなとこでこんな事聞くんだよ…。

 なんだこれは… どう答えればいい… まずい。いきなり修羅場だこれ…

 

  
 ケース① つきあってると答えた場合

 他言は無用という約束をいきなり破ることになり亜美さん激怒。仮つきあいすら破談に;;


 ケース② つきあってないよと答えた場合

 仮つきあいってこっちから亜美さんに言い出してとりあえず付き合って貰ってるのに「つきあってないよ」なんて言ったら亜美さんが激怒!?。


 ケース③ 仮につきあってるだけだよと答えた場合

 仮つきあいは他言は無用なのに自分からバラしたてたら世話はない。しかも世の中に「仮づきあい」なんて事はまったく認知されていないので、こう答えた場合「仮つきあいって何ですか?」なんてさらに突っ込まれてその場の空気は爆死。





 
 くそ…


 とんだ爆弾女だな。この小娘。

 気の利いた会話ができない癖にしゃべったと思ったらとんでもない発言をしくさる…。ノリに助けを求めても無駄なのはわかってるし… ここは…ここは…



 
 逃げるしかないだろ…








財前「里沙さん。それ誰に聞いたの?」

里沙「え?」



 クックック… 自分からは何も言わず、つきあってると明言するわけでもなく、明言しないわけでもない。さらに何一つ知らないという状況にまで対応しているという…まさに完璧な回答だな。

 

里沙「亜美しゃんですけど…」

財前「なに!? 亜美さんに!?」

里沙「これって一応ダブルデートですよね?私としてはそういう所ハッキリして欲しいんです。

財前「え…いや…うん。それはその…」




 な…なんなんだこの小娘!! オレが誰とつきあってようが勝手だろうが(仮だけど)。 なんだこれは。この言葉の裏には一体何があるんだ。

 奴の真意はなんだ…

 どうしたいというのだ。

 奴は何を狙ってるんだ…くそ… 初対面だけに…読めん。


 あ…そういえば亜美さん。

 亜美さんが言ったってコイツ言ったよな? てことは亜美さんは今どういう顔をしてるんだろう…



 それによって答えが決まる…







 チラッ…





 





 って…






















 亜美さん無視かよ(笑)!!


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 待てやこれ!!
 
 これ…二人でオレをハメただろ。絶対ハメだこれ。だいたい初対面の人に面等向かっていきなりこんな発言する奴なんてこの世にいるわけねえよ。絶対なんかあるんだ。これ絶対何かある…。





財前「つ…つきあってるさ…」

里沙「やっぱり!!」

財前「え!? 君、亜美さんにその事聞いてるんじゃないの?」

里沙「この子…こういう系の話って聞いてもあんまり教えてくれないんですよ」

財前「な…」

里沙「私の方もいきなりダブルデートに付き合ってなんて言われるし不思議だったんです」

財前「あ…ああ」

里沙「そういうことなら納得しましたw」

財前「そ…そうか」

里沙「だってダブルデートって普通つきあってるカップル2組でやることですよ」

財前「そ…そうだよね…」

里沙「亜美しゃんがどうしても鎌倉について来てって電話で言うからw」

亜美「…」

財前「そうなんだ…」

里沙「でもそういうことなら私。協力しますよw 」

財前「そ…そうか」

里沙「あ。それと事前に言っておきますね」

財前「え?」


里沙「ダブルデートって事ですけど、私、今好きな人いるので他の男性とは友達以上にはなれません」

財前「…」

ノリ「…」

亜美「…」

里沙「そこだけ事前に確認して貰いたくて」

財前「なるほど…。確かにそうだよね。そもそも最初からダブルデートになってなかったよね今回の旅行…」

ノリ「オレもおかしいとは思ったよ…」

亜美「ノリさん付き合わせてごめんなさい。財前くんと二人で旅行に行くのが恐かったんです…」

財前「!?」

ノリ「あ~。うん。それ良~~~くわかるw まあいいよ。これで余計な事考えずに鎌倉楽しめそうだし」

里沙「そうですよね~」

財前「…」






財前「あの…亜美さん。なんでオレと二人で行くのが恐かったの…」

亜美「財前くんっていろいろ変な噂があるから^^;」

財前「今まで亜美さんには何も手を出してないでしょ…」

亜美「もうちょっと時間が…^^」













 

 なるほど。なんでこういう事になったのか今すべての謎が解けた気がする。
  
 思えばあのとき…ノリを指名したのも、ノリならよく知ってるから安心というのがあったんだろう。そして里沙ちゃんを指名したのも里沙ちゃんにはすでに意中の相手がいるからブレない。つまりノリに迷惑はかからないって思ったのだろう。

 そりゃそうである。ダブルデートを本気でするなら行く前に紹介したりするはずだから。
 
 
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 しかしその後の電車移動はこれまでの重苦しい空気がガラッと変わった。


 私は私で一応亜美さんの気持ちがわかったのと、もう少し時間が経って信頼関係ができれば確実につきあってくれるだろうという確信。

 ノリはノリで里沙ちゃんを彼女候補として見る必要がなくなり、緊張する必要がまったくなくなったことにより呪縛から解き放たれた。

 里沙ちゃんにしてもそう。早々にノリはNGとカミングアウトしてるだけに、あとは旅行を楽しむだけ。会ったときが別人であるかのようにおしゃべりを繰り返している。

 亜美さんもあの発言後笑顔が耐えない。 



 もしかしてこの里沙という女…


 救世主かも。




 それにしても亜美さんのこの発言は…


亜美「ノリさんごめんなさい。財前くんと二人で旅行に行くのが恐かったんです…」

亜美「財前くんっていろいろ変な噂があるから^^;」


 亜美さんにはそういう素振りを見せたことがないはずなんだが… なんでこんな風に思われたんだろうか。

 …

 そもそもそんな獣みたいな行為を私がするわけない。 これまで一度も手を出してないんだぞ。至って紳士じゃな…



 …



 あ…




 









 しまった!!





 そういや部屋割りを


 部屋A 財前、亜美
 部屋B ノリ、亜美友達

 
 にしたままだった!!



 まずいまずいまずいまずい。これはまずい!!

 さっきケダモノみたいな事言われといてこんな部屋割りをみんなにバレたら



里沙「ちょ…何この部屋割り…財前サイテ~」

亜美「この部屋割り…財前くんがやったのね…今後のつきあい方を考え直させて貰うわ」

ノリ「これはちょっとオレもフォローできないなあ~ケダモノくん」



 こうなることは火を見るよりも明らか。


 本当のケダモノになってしまうではないか!!


 こ…これは…  マズイだろ。


 しかしこの4人がいる状況で部屋割りを電話で言うのもなんかおかしいし… こんな会話を聞かれるのもマズイ。 どうすれば…どうすれば…

 そんなことで冷や汗をかいてる内に電車が鎌倉に到着。


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 里沙ちゃんと亜美さんは喜び勇んで駅の出口に駆け足で出て行く。

 しめた!! ここだ!! 奴らの注意は今ここにない!!


 早速民宿に電話。

 電話番号を16連射。


 プルプルプrプルpルル


財前「もしもし。今日予約してる財前ですけど!!!!!」

店主「はい」

財前「部屋割りを変更してください。早く!!」

店主「え~と。どのように?」

財前「女は女で。男は男で固めてくれ。部屋。わかりますよね?」

店主「ああ。女性と男性を部屋を分ければ良いんですね? かしこまりました」

財前「そうです。よろしく!!」


 ガチャ





 


 …


 これでヨシ…と。


 後でノリに


 「だからバカなことはやめろって言ったのにww」

 と突っ込まれたが、とりあえず本当のケダモノになるのだけは回避できた…。女性と男性の部屋が分かれてれば誰もおかしくは思わないだろう。

 ふ~…。


 その後、鎌倉を心ゆくまで4人で堪能。ノリと里沙ちゃんも友達として意気投合したようで、もう既にかなり仲良さそうになっている。もちろん友達として。

 そして観光している間にノリが私が過去ノリにやってやった数々の自己犠牲の行動をチョロチョロ話してくれたおかげで亜美さんも安心してくれているようだ。

 そりゃそうである。どれだけノリのために行動してやったか。自己犠牲を払ってやったか。

 これを少しでも話せば私の株が上がらないわけがない。

 もちろん本人じゃなく第三者が話すことでその信憑性は高まるわけだ。

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 今回はこの上に里沙ちゃんも居たことで「へ~。財前って見た目の割に以外と紳士じゃん」なんて言ってくれたりしたことも功を奏し、今やまったく亜美さんは私を疑っていないといっても過言ではないだろう。

 それにしてもこの里沙…。

 電車を降りるまではまだ後輩っぽい立場をわきまえていたが、観光している間に私の事を「財前」と呼びつけにするわ、ノリの事を今や「ノリダー」と呼んだりでやりたい放題。

 中でも酷かったのが勝手に作った仮面ノリダーの替え歌。


 周りに大勢観光客が居る中… 大声で




里沙「仮面~ノリダー パンツは真っ茶色~ 」



 などと歌うものだからノリが慌てて


ノリ「ちょっと…里沙ちゃんやめてよ」

里沙「あはは。パンツが真っ茶色~」

ノリ「里沙ちゃん!」




 
- The best home videos are here 仮面ノリダー主題歌



 なんかもう理沙ちゃんがノリをいじってノリが凹む…

 なんていうのがパターン化してきた。里沙ちゃんは鋭い。ノリはいじられキャラだというのを今日1日で見抜いてしまっている…。


 この歌…観光地ならまだいい。だが大学で歌われたらどうだろう…

 ノリもこの歌を大学内で歌われるのを一番恐れているようで


ノリ「知らない人ばっかの鎌倉ならまだ…、もしあの歌を大学でやられたらオレの立場は…」

 なんて感じで病んでたりする。しかしそもそも生まれてこの方女の子を叱ったことがないノリに、里沙ちゃんのこの行為を止めろと言ってもそれは不可能。

 もしホッケーがこれを聞いたら間違いなくノリの息の根は止るだろう。

 








 そして日も落ちて…

 私たちは予約していた民宿に到着。
  
 部屋割りも事前に電話をしておいたこともあり問題なく終了。こんなことは女性と男性と部屋が分かれてさえいれば何てことはない。
 
 到着後ほどなくして女性陣は風呂に出発したので、私とノリも夕食を待たずして先に風呂に行く事にした。
 
 今回の民宿は私が予約しただけにもちろん風呂の選定もぬかりはない。
 
 ちゃんと女性が喜ぶようにしてあるのである。

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 まあ男にとってはあまり関係がないが…。


ノリ「おまえ感謝しろよな~。亜美さんとグッと親密になったじゃんか。この旅行で」

財前「そうかなあ」

ノリ「やっぱりオレは江ノ島にツーリングに行きゃあ良かったかな」

財前「おまえ楽しんでたじゃん。里沙ちゃんと」

ノリ「アホか。パンツは真っ茶色とかノリダーとか年下の女の子に言われて…自分が情けない…とほほ」

財前「まさかとは思うけどおまえ里沙ちゃんに惚れてないよな?」

ノリ「かわいいとは思うけど、あんな強気な子はオレには無理だな;;」

財前「ホッケーと似たようなもんだと思うが…」

ノリ「ホッケーはもっとやさしいよ!!」

財前「そうかなw」



 
 …


 そんな話を風呂場でノリとしたあとに頃合いを見て夕食会場へ。

 里沙ちゃんと亜美さんは先に来ていたようだ。


 しかし


 亜美さんの浴衣姿…素晴らしい…
 
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 やっぱり何て言うか… 浴衣を着ると一段と太ももや胸元の…露出が…

 本当に亜美さんの体というか…くびれは凄くエロイ。
 
 これを前にして平常心を保てる男なんているのだろうか。

 人をケダモノ、ケダモノと言うが、こんなのしょうがないじゃないか。どっちかというとこんな色っぽい体をしてる方が悪いと思う。

 原理的には…超短いミニスカートを着て町を堂々と歩きながら、それに見とれたりしたら「うわ!変態!」と言ってしまう女と理不尽さは似てないだろうか。

 だってその浴衣の下は…

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 こういうことになってるわけで。あれがこうでこれがああなのである。

 これで興奮するなという方がどうかしてるだろう。

 
 しばし亜美さんに見惚れていると…


里沙「おい財前。亜美しゃんに見とれすぎ~w」

財前「な…!?」

亜美「…」

里沙「そういうところを無神経にさらけ出すからケダモノだって思われるんじゃないの?」

財前「イチイチうるさいな。亜美さんの浴衣姿初めて見たんだからしょうがないだろ」

里沙「私の浴衣姿はどうよ。ほらほら」

財前「見れたもんじゃねえ。おまえ意中の相手がいるんだろ? そいつに写メでも送っとけよ」

里沙「片思いなんだから送れるわけないじゃん」

財前「な~んだ。片思いだったのか。そりゃ叶わぬ恋だな(笑)」

里沙「酷い。亜美しゃん財前がこんなこと言うよ;;」

財前「片思いは叶わない。これはオレの経験談でもあるがな」

亜美「財前くん。ちょっと酷いよ…」

財前「!? や…ヤダなあ。これはアメリカンジョークじゃないか。本音はもちろん里沙ちゃんを応援してるよ」

里沙「ぅそだ…」



そして話になかなか入って来れないノリがようやく会話に参加。


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ノリ「り…里沙ちゃんならきっとうまくいくよ。その人とw」

里沙「うるさい。茶色いパンツは黙ってて!!」

ノリ「;;」

財前「まずおまえその性格から直した方がいいんじゃねえか? 俺たちは一応おまえよりも先輩なんだぞ」

里沙「ざんね~ん。あたし1年浪人してるから財前とノリダーと年は一緒だよ」

財前「なに!?」

ノリ「そうだったのか」

 
 …

 そうこうしているうちに会食が登場。

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里沙「うわぁ。凄い食事だね~」

亜美「^^」

ノリ「これ高いんじゃ…?」

財前「フフフ。」



 そしてそんな中…

 里沙がとんでもないことを発言する。


里沙「ねぇ財前」

財前「なんだよ」

里沙「部屋変わってあげようか。亜美ちゃんと一緒に寝る?今日」


 …

 ちょっとまて… マジか。この女マジで言ってるのか。里沙…こいつはマジで救世主かも!



財前「え?…いいの?」

里沙「いいよ」

亜美「…」

財前「まあオレはいいけどさ。オレは全然いいけど…」

理沙「じゃあ変わる?」

財前「ウンウン」

里沙「そんなわけないじゃん。アメリカンジョークだよ(・ε・`*) 」

財前「なんだと!?」

里沙「あ~。引っかかった~w 結局財前はケダモノなのね」

財前「き…貴様!!」






 駄目だこの女… 一枚も二枚も上手すぎる…

 味方につけておかないと大変な事になるなこれ…。「亜美さんとの将来はわたしが握ってるのよ」と言わんばかりの発言…。


 こ…これは警告か。なんという悪女…。

 この時を境に私は里沙に高圧的な態度を取るのを一切やめたのであった。敵に回すのは怖い…


 

 
 そして食事も終わって

 なぜかあの発言を境に里沙の様子が変になった。

 今までの元気さはどこへ行ったのか急にテンションが下がってる。 なんだこいつ…まさか鬱か?


 
財前「里沙ちゃん…ど…どうしたの?急に元気ないね」
 
里沙「片思いの彼の事思い出しちゃって…叶わぬ恋なのかなやっぱり」


 …


 あ…

 そういえばさっき


里沙「片思いなんだから写メなんて送れるわけないじゃん」

財前「な~んだ。片思いだったのか。そりゃ叶わぬ恋だな(笑)」



 こんなことを言ってしまっていた…。まさかあの発言が引き金に…?

 これは…

 まずいな。

 
 ここでなぜかノリが動き出す。
 
ノリ「良かったらオレが話を聞こうか? 話せば楽になるよ」
 
里沙「いいよ別に!」

ノリ「まあまあそう言わずに」

里沙「どうせ叶わぬ恋だよ…」

ノリ「そんなことないって」

理沙「…」

ノリ「じゃあちょっと俺ら夜風に行ってくるわ。ほら。行こう。里沙ちゃん」

里沙「…」



 そういってノリと里沙は外へと出て行った。し~んと静まりかえる夕食会場…。なんか全部私が悪いような雰囲気だが実際そうなんだからしょうがない…が。 すぐに亜美さんにキツクお灸を饐えられる。




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亜美「財前くん…。里沙はああ見えて傷つきやすいんだから!」

財前「ごめん…」

亜美「でもあの子かわいいでしょ^^」

財前「まあ」

亜美「結構男性からお誘いもあるみたいだけど、ず~と断ってて。もう4年間片思いなんだよ」

財前「4年も!?」

亜美「ず~と…ね」

財前「そうだったのか…」

亜美「財前君もそういう背景知らなかったからしょうがないとは思うけど」

財前「なるほどなあ」

亜美「実は鎌倉にね。旅行に来たのも財前君と二人きりが恐いのもあるけど…それだけじゃなくて…」

財前「!?」

亜美「財前くんとノリくんと一緒に行けば里沙も明るくなるかな~って」

財前「な…なるほど」

亜美「実際今日は楽しそうだったよね」

財前「まあ…。いろいろあるんだねえ。でもそういうのは先に言っておいて欲しかったなあ(笑)」

亜美「^^;」

財前「まあノリなら大丈夫だよ。あいつやさしいから」

亜美「^^」








 里沙ちゃんのあの明るさは… 叶わぬ片思いの彼に対する憤りを隠すために無理して出していた明るさだったのか。

 4年片思い…これは想像以上に重い。

 ブサイクならまだしも理沙ちゃんは普通に美人だ。他の男からの誘いも絶えなかったろうに…。それを絶って貫いていたのだろうか。妥協すればすぐ幸せになれていたはず。

 …

 あの明るさの裏にはそういう事情もあったのか。


 …

 しかし世の中わからないものである。
 
 旅行中ずっと隠していた里沙の内面を私が不用意な発言でえぐり出し、里沙が…。それが引き金となって…亜美さんのこの旅行に求めていた本当の目的を知る。

 そして…これは本当に偶然なのだが、たまたま同行したのがノリだったというのがとにかく大きかった。ノリは元来信用でき信頼できるやつだ。男なら誰もがわかっていることだ。

 しかし女性にこの良さを伝えるのは難しい。

 やはりある程度一緒にいないとノリのようなタイプの良さはわからないからだ。彼のようなタイプは時間数の限られたコンパではまず光が当たることはない。

 
 今回はまさにノリと里沙のためにあったかのような旅行。

 亜美さんが陰で糸を引き、私が見事に駒として操られていたということだろう。


 私は里沙ちゃんとノリとは一緒にいられなかったのでこの後の出来事は詳しくは知らない。何を二人で話したのかも知らない。

 しかし里沙ちゃんはこの時ノリの本当のやさしさを知ったのだろう。


 …


 結論を言うとノリと里沙ちゃんはこの後、数週間後にカップルとなる。

 ノリは里沙ちゃんのホッケーに似た明るさに惹かれ

 恐らく里沙ちゃんはノリの包容力に惹かれた。


 第一印象はNGだったノリが…。 なぜ。


 これだから世の中わからない。

 

 
 後にノリはこんな名言を私に残す。






 


 しゃべらない俺がモテた理由は、しゃべる奴(財前)が捨て駒になってくれたから。

                                             by ノリ






 



 

 棚からぼた餅の身分で勝手なものである。


 感謝して欲しいものだね。ホント。






 
 次回は「鎌倉からの帰り」

 
 











 今日の選曲  PUFFY -  渚にまつわるエトセトラ
 

 http://www.youtube.com/watch?v=-FUsj62eC3E






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2009(Fri) 10/23

大学時代回想19 甘い運命をお膳立てしましょう(83)

財前History … Comments(83)

 この記事は管理人の大学時代の回想記(実話)の第19話目です。
 回想1 「一楽木工」から見ないと意味がわからない箇所がある点はご容赦ください。

defined
09/10/23 大学時代回想20 かたはらいたし 激震の鎌倉 (コメント --)
09/10/23 大学時代回想19 甘い運命をお膳立てしましょう (コメント80)
09/02/18 大学時代回想18 何年経っても変われない男の…末路  (コメント63)
09/02/16 大学時代回想17 恋の脳内麻薬の作用と副作用? (コメント41)
09/02/10 大学時代回想16 情けねぇ男二人の友情 (コメント67)
08/07/30 大学時代回想15 帰れない者達 (コメント96)
08/07/25 大学時代回想14 マグナム砲の覚醒 (コメント62)
08/07/20 大学時代回想13 友情と恋愛(ノリ編)  (コメント49)
08/07/18 大学時代回想12 動き始めた思惑 (コメント68)
08/03/25 大学時代回想11 無駄が必然に変わった日 (コメント69)
08/03/13 大学時代回想10 阿鼻叫喚の魅力 (コメント71)
08/03/11 大学時代回想9 ホッケー女のイメチェン文化祭 (コメント33)
07/12/03 大学時代回想8 友情と恋愛 (コメント91)
07/11/27 大学時代回想7 研究室所属 (コメント57)
07/11/22 大学時代回想6 社会人の鏡 (コメント59)
07/11/19 大学時代回想5 バイク免許所得の先に… (コメント49)
07/11/13 大学時代回想4 ストーカー財前  (コメント192)
05/10/04 大学時代回想3 リリカの再来  (コメント11)
05/09/17 大学時代回想2 4月応援団  (コメント13)
05/09/16 高校時代回想1 一楽木工  (コメント24)










 


 亜美さんに仮ながら「つきあう」事を了承して貰ったものの…

 そこから

 どうベッドインまで持って行くかに悩む私。


 男にとって女性と「付き合う」なんていう事実はどうでもいいこと。まず、付き合うという段階を突破しなければ目的を達っせられないから、その手順を踏むために「付き合う」だけの話であって

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 実際「付き合う」なんて約束事項はどうだって良い事なのである。
 
 現在亜美さんとはつきあってはいないが、仮として「とりあえずは今のところ付き合う」という仮約束を取り付けているので目的は既に達成している。この時点で亜美さんの下半身の鍵はもう開いているのだ。

 普通の女性の場合、男とヤル場合は一応の納得材料を必要とする。つきあってもいないのに適当にヤルってのは自分に言い訳ができないからだ。そんな事をしたら淫乱女って事になってしまう。友達にも言い訳が利かない。


 とりあえずながらも付き合ってる男性とヤルのであれば、一応「まあつきあってるし…別におかしくはないよね」…と自分に対する言い訳材料はできるわけだ。
 

 つまり女性側としても

 男が如何に自然に自分をベッドインまで誘導してくれるか


 これは暗黙の了解で守って欲しい絶対の最低条件なわけである。

 …が処女の場合はまた話が違ってくるのでこの辺がまた難しい。というよりややこしい。
 

 


 つまりポイントは如何に怪しさを察知させることなく自然にヤル…というかヤラザルを得ないシチュエーションに持って行くか。ここに今までナンパしてきた経験が生きてくる。

 ナンパした女性と簡単にヤレテしまうのは、相手がそういうテンションになっているから。と同時に状況も上記の条件を満たしているから。

 ナンパが自然行われているCLUBなどの場所は、ドアを開ければそこは別世界であり、ある意味では現実逃避が一瞬で出来る場所。CLUBに一歩入れば自分は解放状態。

 なぜなら大学や学校とは違って周りは自分を知らない人ばかりだからだ。

 所在を自分から言わない限り、自分は匿名みたいな存在な訳で何をしてもその場限りで終われる。ある意味ネットと似ているかもしれない。だから、知らない男についていくっていう行為も勢いでやってしまいがちになるのだと思う。だってCUBから家に帰っちゃったらまた現実に戻るわけだから。

 これを日常のシチュエーションで…かつ普通の女性に行おうとするのであれば

 酒、旅行

 この2つくらいしか思い浮かばない。

 
 酒は一定量呑めばそのまま現実逃避できるアイテムであり、酔えばどう考えてもガードは緩くなるものの、ヤルという行為を神聖なものとして捉えていると考えられる亜美さんに酒の勢いで迫るというのは今後の人間関係、信頼関係維持の意味で考えもの。

 その点、旅行という手段を使うのは亜美さん向きだ。

 とりあえず知らない土地に行ってしまえば視覚的に現実逃避するから開放的になる。さらに旅館に泊ってしまえば、終電前に家に帰るという逃げの選択肢も選べない。

 そしてどうせ旅行に行くなら実家のある徳島だ。

 あそこには高校時代の仲間がいるし、場所も勝手もすべてわかる。あいつらを使ってうまく罠にはめればイチコロよイチコロ。


 これしかない。
 

 とりあえず亜美さんの研究室に行ってみる。



 


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 ふむ。とりあえず研究室内には数人の人がいるようだ。 

 やりにくいな…

 一応亜美さんと「付き合ってる」というのは仮であり、他言は無用、他人にバレナイようにって念を押されてるだけにこういうところは気を遣わないと…。


財前「あ…亜美さん」

亜美「?」

財前「ちょっといい?」

亜美「…」


 とりあえず踊り場へ


亜美「何ですか?」

財前「とりあえず文化祭も終わったし、慰労もかねて旅行にでも行かないかなと思って」

亜美「あ。いいですね^^」

財前「!? ホ…ホント?」

亜美「はい。最近あんまり旅行とか行ってないので」

財前「なるほどぉ。そりゃあ丁度良かった」

亜美「どこ行くんですか?」

財前「徳島にでも行ってみる?」

亜美「??? とくしま?」

財前「そう。徳島」

亜美「え~と…」

財前「???」






亜美「どこですかそれ^^」

財前「ちょ…徳島県だよ徳島県」

亜美「ああ。徳島県!!」

財前「そう徳島県」

亜美「でもちょっと遠くないですかそれ…」

財前「飛行機なら1時間さ」

亜美「飛行機はちょっと…」



財前「そ…そうだよね;」



財前「じゃあもっと近場なら…静岡とか名古屋とかどうかな」

亜美「…」

財前「あれ…」

亜美「実はわたし鎌倉に一度行って見たかったんです」

財前「ん? おお! 鎌倉!!実は俺も行きたいと思ってたんだよ」


 か…鎌倉?? どこだそれ… 


 鎌倉幕府なら知ってるけど…



亜美「鶴岡八幡宮とか高徳院の大仏さんとか見てみたいと思いませんか^^」

財前「あ…ああ。あはは。大仏見てみたい見てみたい」


 鶴丘八ってどこよ…

 大仏?? 大仏があるって事は鎌倉って奈良県なのか??

 
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財前「あの亜美さん。鎌倉って…」

亜美「??」

財前「か…鎌倉幕府…と何か関係ある?  …のかな?」

亜美「はい。鎌倉幕府は源頼朝が鎌倉幕府したところですよ^^」

財前「そ…そうかw」

亜美「はい^^」


 クックック…いい国(1192)作ろう鎌倉幕府とはまさにこの事を指してたわけか。

 こんなところで厨房(中学)の頃の知識が役立つとは思わなかったな。   

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財前「じゃあ鎌倉に行く?」

亜美「いいんですか?」

財前「全然いいよ」

亜美「あ。じゃあ友達連れて行ってもいいですか?」

財前「全然い…  ぇ?」
































亜美「あ。じゃあ友達連れて行ってもいいですか?」


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 工エエェェ(´д`)ェェエエ工工




 



財前「と…友達!?」

亜美「はい。

財前「友達も連れて行きたいの?」

亜美「どうせならみんなで行った方が楽しいかな~って」

財前「…」


 友達連れて行くとかどうなってんだ… これは二人きりのデートなんだろ。なんで…

 そんなに私と二人きりになるのが嫌なのか?

 やっぱり嫌々なのか?嫌々だけど断り切れなかったから仮つきあいにしてくれたのか?

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 ぐぬうううう

 …

 ん?

 いや。待てよ?  それは考えすぎだな。 そんなタマじゃない。

 恐らく二人で行く勇気がまだ出ないだけだろう

 そしてここ断るのはマイナスイメージだ。ちっぽけな男だと思われちまう。
 
 ここで人間の大きさをアピールしておかないと…な。




財前「友達も一緒に行って楽しくやる…か。ふむふむ。なるほど。確かに一理あるね」

亜美「はい^^」

財前「ちなみに一緒に行く友達って誰なの?」

亜美「同じ大学の子ですよ」

財前「…」

亜美「^^」



 子…か。 子っていう呼び方が妙に気になるな…。





財前「亜美さん。まさかと思うけどその友達って…」

亜美「??」

財前「男じゃないよね?」

亜美「違いますw」


 よかった。男じゃなかったようだ。


財前「そ…そうだよねw 安心した。で。何人連れて行きたいの?」

亜美「一人ですよ」

財前「一人か…」

亜美「あ。ノリさんも連れて行ってダブルデートみたいにします?」

財前「ん? ダブルデート?」

亜美「はい^^」

財前「ノリ連れて行きたいの?」

亜美「できれば…」

財前「ああ。もしかしてノリとその友達をくっつけようとしてるのかい?」

亜美「そういうわけじゃないですけどノリさん最近寂しそうですし^^;」

財前「亜美さんはやさしいねえ。じゃあそういうことで来週の土日に鎌倉行こうか。」

亜美「土日で行くんですか?」

財前「日帰りじゃ厳しいかと思って」

亜美「う~ん…。まあ。 友達と一緒だしいいですよ^^」

財前「じゃあよろしくね~」

亜美「は~い。友達にも連絡しときま~す」





 よし。OK。ダブルデートになったのは想定外だったが、まあ連れて行くのはノリだしいいだろう。

 こっちはこっちで作戦を練るか。


 …


 そんなこんなで自分の研究室に帰り、早速ノリを誘う。



財前「お~い。ノリ」


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ノリ「お~う」





財前「お前来週の土日空いてる?」

ノリ「ん?来週の土日?」

財前「うん」



ノリ「空いてない。来週は俺の愛車クラブマンの調整兼ねて江ノ島までツーリングに行く予定だ。」

財前「ツーリングって一人で?」

ノリ「そうだよ」

財前「それキャンセルな。来週の土日は鎌倉に行くぞ」

ノリ「かまくら?」

財前「そう鎌倉」

ノリ「鎌倉って鎌倉市?」

財前「さあ… そういえば鎌倉ってどこにあるんだ?」

ノリ「神奈川だよ」

財前「なんだ。鎌倉って神奈川県なのか。大仏がそんなとこに…」

ノリ「有名だけどな~」

財前「でも神奈川なら近いな。」

ノリ「ていうかおまえと鎌倉なんかにツーリングに行ってもしょうがないから今回はパス」

財前「ツーリングじゃねえよ」

ノリ「ん?」


財前「亜美さんがそこに行きたいって言うから行くんだよ。」

ノリ「ああ。亜美さんと鎌倉に行くのね。まあせいぜいがんばって来いよ~w」

財前「おまえも行くんだよ」

ノリ「へ?」

財前「おまえも一緒に鎌倉に行くんだよ」

ノリ「なんでオレも行くのよww 関係ないでしょ」

財前「それが大アリなんだ」

ノリ「??!」

財前「聞いて驚くなよ? なんと俺たちはダブルデートに行くって事になってる。」

ノリ「だ…ダブルデート!? 」

財前「そうだ」

ノリ「いや。オレまだホッケーとつきあえてないんだけど… 彼女いないよオレ…」

財前「なんだおまえ…まだホッケー諦めてないのか…」

ノリ「うん」

財前「もうホッケーは諦めろ。な? 無理だ。あんな女忘れろ。 それより亜美さんがおまえに上物の女を紹介してくれてるって言ってるんだ」

ノリ「おぅ? 女の子紹介してくれるの?」

財前「うむ。これに乗らなきゃ損だぞ。」

ノリ「ほほう。 つまり亜美さんがオレにかわいい子紹介してくれるからダブルデートって事?」

財前「そうだ。それに1泊2日のスペシャルコースだぞ」

ノリ「ぬおおおお!? お泊りするのか」

財前「わかるかノリ。目の前の現実的な利を取るか(ダブルデート)。永遠に適わぬくだらん理想を追い求めるか(ホッケー女)。 答えは二つに一つだ」





ノリ「行く…よ。オレ行くよ」

財前「じゃあ来週の土日開けとけよ」

ノリ「オッケーww」



 これにて第一段階はクリア。あとは作戦を立てるだけである。

 ダブルデートで1泊2日。 となると当然宿泊がついてくるわけだ…が、亜美さんが友達を連れてくる以上は

 部屋A  亜美、亜美の友達
 部屋B  財前、ノリ、
 
 となるのが必然。鉄板。ここは揺るぎない。間違っても


 部屋A 財前、亜美
 部屋B ノリ、亜美友達

 
 とならないのは明白である。まあこの縛りがあるから亜美さんも1泊2日の旅行をOKしたってのもあるからしょうがないといえばしょうがないんだけれども…。

 だが一緒の部屋で寝るのは諦めるとしても、せっかく旅行に行く上に泊まるんだから何らかの成果がないと話にならない…が、亜美さんとは一応仮につきあってるという形になってるわけだからロマンチックに告白してもしょうがないから、非常に微妙。

 しかもこの事実は他人には隠すという条件付きだから亜美さんの友達に「空気読んで貰う」って作戦も使えない。

 う~む…。何をしたらいんだろう。この状況。簡単に友達来ることを了承しちゃったけどもやっぱりダブルデートはやめたほうが良かったかもしれない…。
 
 う~む…

 う~む……
 





 そんな中







ノリ「お~い」

財前「ん?」

ノリ「ああ。すまんすまん。そういえばさ。一緒に行く亜美さんの友達って誰なのか聞いてなかったよね」

財前「ああ…。実は誰か知らないんだよね。友達とは聞いてるけど」

ノリ「ええええ!? 誰か知らないって何よ」

財前「しょうがないだろ」

ノリ「しょうがなくないよw おまえ上物の女って言ったじゃんか。かわいい子なんだろうな?」

財前「ああ…なんとなくそう思ったから言っただけで保証はない」

ノリ「!? なんだよそれ。もし地雷だったらどうすんのよ」

財前「まさか地雷はないだろ。亜美さんの友達だぞ?」

ノリ「充分あり得る。信用できない」

財前「そんな事言われてもだな…」

ノリ「ブスなら行くのヤダ(`・д´・ ;)  それなら一人で江ノ島ツーリング行く方が良い。」

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ノリ「クラブマンの調子も見たいしさ」

財前「おいおい…」

ノリ「そもそもホッケーにダブルデート行ってることとかバレたらどうするの。オレにもリスクあるんだからさ。」

財前「その点は心配ない。ホッケーはおまえが誰と何をしようが眼中ない。 リスクは0だ0」

ノリ「あ~そういう事言うのね。 ならオレは行かない」

財前「わがままな奴め…」






財前「じゃあ確認しにいくか?」

ノリ「ん?」

財前「その子をだよ」

ノリ「…」


財前「亜美さんの友達ならほら。亜美さんが写メとか持ってるだろ。見せてもらえばいいじゃん」

ノリ「え~。なんかそういうのも恥ずかしいなあ」

財前「イチイチ面倒臭いやつだなお前は。 ほら。行こう」

ノリ「とりあえずおまえだけ見てきてよ…」

財前「お前が見なきゃしょうがないだろw おまえホッケーみたいなのが好みなんだろ?ならオレとは全然好みが違うだろうが」

ノリ「まあ…そうだけど」

財前「じゃあほら。行こう」

ノリ「…」





 …

 
 う~む。

 ノリは石橋を叩いて渡るタイプだって事を忘れていた。

 ということで私たちは謎の友達が誰かを知るために再び亜美さんも元へ行く事に。恐らくまだ実験中か何かだろう。

 …

 いた。

 幸い実験にはまだ入っていないようだ。





 


財前「亜美さ~ん。今大丈夫かな?」

亜美「??」

 
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財前「最近実験がんばってるねぇ。」

亜美「ねぇ…。あまり頻繁に実験室に入ってくるのはやめてほしいんだけど… 周り人の目もあるし^^;

財前「あ…ああ。ごめん;;





ノリ「亜美ちゃ~ん何の実験してるの?」

亜美「あ。ノリさん^^ お久しぶり」

ノリ「どうも~」 

亜美「ノリさんも鎌倉行けるんですか~? 来週」

ノリ「ん?え~と…。多分行けると思うよ」

亜美「多分??」

財前「多分ていうのはね。コイツは友達の顔を見て決め…」

亜美「!?」

ノリ「違う違うw。 ちょっと用事があるかもってだけだよ。 多分行けるから大丈夫だよ」

亜美「そうなんだ^^」

財前「…」

ノリ「…」

亜美「…」



 …



 少し会話が途切れたところでノリが私の背中をチクチク叩く。

 早く聞けという合図なんだろう…。テメエで勝手に聞けばいいのに…。





財前「亜美さん…。実は旅行の件なんだけど」

亜美「うん」

財前「友達の方は行けるって?」

亜美「あ。友達も行けるみたいです^^」

財前「おお。そうなんだw ノリ。良かったな」

ノリ「…」

財前「…」


ノリ「…」

財前「…」




財前「え~と…」



財前「あ。そうだ。その友達ってさ。どんな子なの?」

亜美「どんな子って何が?」

財前「え?いやいや。どんな感じの子なのかな~なんて気になったりして…ね」

亜美「良い子ですよ^^」

財前「良い子…良い子ね。なるほど。」

ノリ「…」



 良い子ってなんだよ… 全然イメージわからない



財前「なんていうか…例えば芸能人で言うと誰に似てる?」

亜美「なんでそんなこと聞くの?」

財前「え?いやいや。そういうの気になるタイプなんだよね…」

亜美「う~ん。誰に似てるって言われても…」



 くそ…ノリのためになんでこんな事聞かなきゃいけないんだろう。別に亜美さんの友達が誰に似てようがどうでもいいんだが…

 写真見れば一発なんだけど写メール見せてとは空気的になんか言いにくいんだよなあ…






亜美「松島奈々子に似てるって感じかなあ」

財前「!?」

ノリ「!?」



 ま…松島奈々子だと…

 相当かわいいじゃねえかそれ… 



ノリ「なるほど…」

財前「松嶋奈々子かぁ…」


 …



財前「…とまあそういう事らしい。ノリ君。そろそろ帰ろうか。もう充分だろう」

ノリ「…」




 しかし…

 ノリが動こうとしない。なんだコイツまだ写メールに拘ってるのか… 女友達の綺麗発言は信用できないと…。まあ実際そうかもしれないけどさすがに地雷はないと思うが…


 …

 そして相変わらず自分からは何も発言しないノリ。

 コイツ相当汚ねぇ。全部私に言わせる気か。写メ見せてって自分で言えばいいだろ。

 しょうがない奴だな…。




財前「松島奈々子に似てるって凄いなあ。そんな子が農大にいたとは驚きだよ」

亜美「^^」

財前「是非この目で見てみたいもんだ」

亜美「??」

財前「なあ?ノリ。見たいよな?」

ノリ「ま…まあ」

財前「亜美さん。一応ノリも男だしさ。一緒にデートする人の顔くらい見たいのかもよ」

亜美「ぇ?ああ。そういうことですか^^; そういうことなら写メありますよ」

財前「ぉ。そうなの?」




 そういって亜美さんは友達の写メールを俺たちに見せた…








 そこに写っていたのは…







 …





















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 ノリ「…」





















 




 







 その子は松島奈々子には似てなかった。

 しかし紛れもなく美女だった。



 亜美さんが写メを見せた数秒後

 ノリは私の手を力強く握った。
















 私だけの力でようやくこぎ着けた亜美さんとの初デート。そして私がすべて舞台を用意したダブルデート。


 しかし…

 これらはすべて




















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 これから始まるノリの甘い運命をお膳立てしただけに終わる


 






















 そんな事…この時は知る由もなかったのである

 
 







































今日の関連曲  甘い運命

 
 


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2009(Wed) 10/14

MH20を3回失敗って…!?べヨネッタと北斗の拳(81)

財前ゴウの総回診 … Comments(81)

 お久しぶりです。

 今回は大学回想のはずだったんですが、更新できずすいません…。というのも10月20日に大変な審査をされることが決まってしまいまして、ここ2週間は休みなしで働いてばっかであります。

 今は会社の仕事の方でほとんど頭使ってしまうので家で書いてる余力がなしというね…。
 
 メイプルストーリーの方でもクリスタル以外はまったく狩りができない状態です。 
 
 疲れて落ちちゃうんですよ。

 まあ厳密にはINする前から疲れてるので当然と言えば当然ですけどね。

 クリスタルはよく貯まってきてるんですが、MH30を貰う前に実は私MH20が成功してないんですよ。


 MH10ですまだ。


 だからまずはMH20を成功させる必要があるんですけど、ここ最近の疲れからか、もうどうでもよくなってきましてMH20を貼ったんですね。

 3枚も。 

 3枚ですよ3枚。あり得ない金額です。

 
 3枚貼るってことはどういう風になったかだいたい想像つくと思うんですけど


 なんと70%の確率で成功するはずのMH20が3枚すべて失敗。


 乙



 70%すべて失敗。そして破産。 これ1枚90Mするからね…。

 仕事で精神的に疲れてる上に憩いであるはずのメイプルストーリでこの仕打ち。


 



 ハイエナ雌キツネがこんなネタを逃すはずもなく…

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 笑顔が痛い。 厳しい。

 …

 まあ4回失敗はないでしょうけどメルなくなっちゃったから貼れるのは相当先かなあ。
 



 …




 ショックだったので即効で落ちてネットを巡回してるとこんな情報が。




 これ見てください。






 北斗無双、PS3とXbox360で発売決定!

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 コーエーの新作タイトルといえば,東京ゲームショウ2009のタイミングで謎のムービーとティザーサイトが公開され話題を呼んでいたが,今回の発表により,その正体が明らかになったわけだ。直撃世代の筆者としては,そのムービーを見て発表が待ち遠しかったのだが,ケンシロウ達がどんな無双を繰り広げるのか,今後の続報を楽しみに待とう。

 

 北斗無双  光栄
 4GAMER


 

 はい。北斗の拳無双と言えばピンと来る方も多いと思うんですけど、そうです。これはタダの北斗の拳ではありません。

 三国無双の北斗の拳バージョンです。
 
 PS3だけかと思いましたが、XBOX360でも発売されるようなのでホッと一息。

 









 ちなみに同様の戦闘タイプのゲームとして近々べヨネッタというゲームが10月29日にセガから販売されます。





 
べヨネッタ  セガ

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 べヨネッタ制作者インタビュー

 株式会社セガは、2009年秋発売予定のプレイステーション 3/Xbox 360用クライマックス・アクション「BAYONETTA(ベヨネッタ)」を10月29日に発売すると発表した。価格は7,980円。CEROレーティングはD(17歳以上対象)。またこれに併せ、予約購入特典も公開した。

 「BAYONETTA(ベヨネッタ)」は、株式会社プラチナゲームス制作によるクライマックス・アクション。人知を超えた肉体と能力をもつ魔女「ベヨネッタ」を操作し、天使を狩るという善悪が逆転した独創的な世界観が魅力。主人公の魔女「ベヨネッタ」は両手両足合わせて4つの武器を使い分けることができ、パンチやキックによる攻撃のほか、銃や刀、そして敵の武器を奪って使うことも可能だという。また、ゲージを貯めることで、拷問器具を使った強力な特殊攻撃「拷問技」を繰り出せるほか、自身の髪の毛を触媒として魔人を召喚したり、獣の姿に変身することができる。
 
 




 とりあえず今年後半はこれ買ってCODの新作買っておけば問題なく家のプライベート時間は過ごせそうですね。

 それにしても凄いグラフィックですよねえ。ホント最近は描画が綺麗すぎてみる方がマヒしてきます。わたしはXBOXを液晶パネルのHDモニターにHDMIで繋いでいるのでかなり綺麗な映像でプレイできるんですけど、GOW2やHALOなんかは迫力がありすぎてプレイしてるこっちが疲れてしまうほどです。

 びっくりするんですよね。急に敵が現れたりすると。

 綺麗な画面だけにグロさもモロですモロ。

 このべヨネッタも日本のゲームながらグロ以上になぜかエロも強調されてるので、この液晶モニターでプレイしたらかなりヤバそう。

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 萌え系は受け入れないんですが、こういう狙ってない?というか自然なお姉系のエロはすんなり受け入れられてしまう自分も謎。 

 あ。もちろんこれはエロゲーじゃないですよ?

 キチンとした青少年ゲームですからお間違えのなきよう。

 ゲームの設定上キャラがエロいだけです。



 ほら。映画のターミネーターでもはじめにターミネーターは服着てないじゃないですか。タイプスリップしてくるから。

 そういうアレです。

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 便宜上、服を着れないというか、服がないんでしょう。この世界には

 そのうち手に入ると着せることができるはずです。

 だから狙ってはいない。

 エロを狙ってはいない。決して狙ってない。ただ服がその辺にないだけという設定なわけです。



 

 見ればわかると思います。主人公はこれでもって至って真面目なのです。

 
 ゲーム的な評価としては現在体験版が配信されているのでそれをダウンロードすればタダで体験できちゃういい世の中になってるんですけど、評判は上々の模様。みんなの意見を見てみると

 厨2病の評価
 ・適当に△と○押してるだけでコンボつながってなんかすげー技が出るぜ!
 ・ボス戦の最後もなんかカッコイイ技でしめられる! かっけ~
 ・おれはおれのやりたいゲームをやるだけ
 ・このゲームをやるためにおれはこの世に生を受けたのかもしれない
 ・なんか回避アクションが成功した場合のボーナスが楽しすぎる!オレ向き
 ・敵の動きがスローになるときあってその間にフルボッコwww
 ・ジャンプしながらの攻撃は最強すぎる!死ぬ気しない!

 真面目な評価
 ・デビルメイクライを継承するゲームになっていると想像できる
 ・ダッシュがないのは残念だが、恐らく代替えとなるスキルが存在するはず
 ・服を着てないのには恐らく何か訳、ストーリにかかわる深い謎があるはずだ
 ・厨房にはボタン連打で対応。しかし眼押し玄人プレイに徹すれば世界が変わる。
 ・PS3版よりもXBOX360版の方がFPS、グラフィック共に優秀。買うならXBOX版
 


 …


 はい。ということのようです。


 とりあえず10月20日の審査と11月からの出張ラッシュが決定したことが少々気がかりではありますが…



 今年後半は色々楽しみです。

 




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