16
January
February
March
April
May
June
July
August
September
October
November
December
2015(Mon) 03/16
高校時代回想1 … 一楽木工(25)
defined
09/10/30 大学時代回想21 3年後に明かされた真実 (コメント --)
09/10/29 大学時代回想21 縁結びという名の目くらまし (コメント 73)
09/10/26 大学時代回想20 かたはらいたし 激震の鎌倉 (コメント 87)
09/10/23 大学時代回想19 甘い運命をお膳立てしましょう (コメント80)
09/02/18 大学時代回想18 何年経っても変われない男の…末路 (コメント63)
09/02/16 大学時代回想17 恋の脳内麻薬の作用と副作用? (コメント41)
09/02/10 大学時代回想16 情けねぇ男二人の友情 (コメント67)
08/07/30 大学時代回想15 帰れない者達 (コメント96)
08/07/25 大学時代回想14 マグナム砲の覚醒 (コメント62)
08/07/20 大学時代回想13 友情と恋愛(ノリ編) (コメント49)
08/07/18 大学時代回想12 動き始めた思惑 (コメント68)
08/03/25 大学時代回想11 無駄が必然に変わった日 (コメント69)
08/03/13 大学時代回想10 阿鼻叫喚の魅力 (コメント71)
08/03/11 大学時代回想9 ホッケー女のイメチェン文化祭 (コメント33)
07/12/03 大学時代回想8 友情と恋愛 (コメント91)
07/11/27 大学時代回想7 研究室所属 (コメント57)
07/11/22 大学時代回想6 社会人の鏡 (コメント59)
07/11/19 大学時代回想5 バイク免許所得の先に… (コメント49)
07/11/13 大学時代回想4 ストーカー財前 (コメント192)
05/10/04 大学時代回想3 リリカの再来 (コメント11)
05/09/17 大学時代回想2 4月応援団 (コメント13)
05/09/16 高校時代回想1 一楽木工 (コメント24)
これはよく酒の場などで話でする。
私の大学時代の実話です。(多少尾ひれ)
一部の話はリア友なんかは耳にタコができる程聞いてるかな
…
…
長くなると思います。
おそらく1話では終わりません。
書く方も覚悟しなきゃいけません。
回想記1
…
今までの私の経緯ですが
私が女性を意識し始めたのは幼稚園から。昨日書いた鉄棒の娘ですね。その頃は「つき合う」という事自体を知らないので「好き」この感情しかなかったですね。幼稚園で一緒にいれればそれでよかった。向かい合って給食食べたり、一緒に帰ったりするだけです。
小学生→中学生までそんな感じでしたね。「つき合う」という意味がわからなかった。
「好き」
と言って
「私も」
と返事を返されたらうれしい…そんな程度です。一緒に帰る、一緒に昼食べる。それ以上はないです。
これが大きく変わったのは高校生からでした。
この頃はもう周りの友達はかなり女性を意識してましたね。中学生の頃にはまったくわからなかった「つき合う」という言葉を一部のマセた奴は当たり前に理解してた。中には高校1年で既に彼女がいた奴もいました。
私の中学は恋愛に遅れていたんでしょうね。そんな話ほとんど聞かなかったし、男は坊主という古い体質でしたから…。
他の中学校はおそらく恋愛については進んでいたのでしょう。茶髪とかも居ましたしね。そして高校ともなると学区外の人が集結しますから、そこで出身中学によって入学した時点で大分差ができてしまっていたのです。例外なく私と同じ中学に行ってた奴は出遅れてた。
モテる奴は早い段階で女性を意識していた層でした。
私もものすごく遅れてましたね…。サーカーとか野球すればいいのに、意味もわからず「柔道部」なんていう男の巣窟みたいな部活に入ってしまいました…。進学校でしたので大学を意識しての勉強も大変。細かいことを考えている余裕がありません。
それでも好きな女性はできましたが、女性に告白しても連戦連敗でした。そりゃそうです。何の作戦もなくアプローチの仕方は小学生や中学生のまま。幼稚すぎです。
今思うと女性を意識した行動、改造制服(短ラン、ブーツカット)等をはいて花形部活に入ってフェロモンアピールしてる奴に汗くさい部活の私が勝てるわけがなかった…。
女性にフラレ続けた私は「どうせ俺なんて…」と次第に柔道に打ち込むようになっていきます。筋トレ、初段(黒帯)取得、一本背負いの練習とかね。みんなを柔道場に集めて斉藤という奴とプロレスを何回か催して、先生に怒られたときもありました。
こんなことしてる奴がモテるわけありません(笑)。筋トレと技の鍛錬ばかりしてましたから…。女性を次第に意識することも減っていきました。その当時はそれが楽しく思っていました。女というものから逃げていたのかもしれません。
しかし高2になると転機が訪れます。柔道部?がよかったのか、特に意味はなかったのか、春休みの間に身長が信じられないほど伸びました。この時25㎝くらい伸びて183㎝になった。
そして時を同じくして何人かの女性に告白されるという事件も発生しました。…しかし高1のモテない時期を体験して完全に女性恐怖症になっていた私は
「はぁ?俺の恋人は柔道だ」
という感じで既に性格がひねくれてしまっており(もうね…アホかと…_| ̄|○)
モテもしないのに突っ張ってましたねえ。背が伸びたのが急すぎたで、周りが私を見る目は変わったのかもしれませんが、自分で自分がまだ理解できてなかったのです。心は成長していないし、まだ精神年齢は中学生のままでした。
しかも高校2年生の頃は斉●、仲●、三●、森●、島●などといった悪友が同じクラスに来てしまい、毎日が刺激的すぎて女性どころではなかった。
もう無茶苦茶ですよ。ゲーセンでいきなり殴り合いのケンカ始めたり、友達同士でプロレスして泡吹くまで行ったり…酒飲んで謹慎になったり…。 …あとは言えません_| ̄|○。あやうく死にそうになった時もありました。
まあこの時期があったから今があるとも言えますが…。
背が伸びたことによって柔道にも影響が出てきます。体重はあまり変わらないのに背だけが伸びているので今までかけやすかった技が使いにくくなってる…。組み手がどうもしっくりこないのです。かなり弱くなりました。重心が上がってしまい足払いですぐ転んでました。まだ背が伸びた骨が完全にくっついてなかったのかな?
ゆえに背が高い者が使う技を覚える必要が出てきてしまい、一本背負い、背負い投げは捨てました。
去年1年間は何をしてたんだ(笑)。という感じでした。
一本背負いから払い腰や内股へと切り替える必要があったのです。しかしプロレスが得意だったので寝技には問題はなかったのが幸いでした。とにかく覆い被さるように相手と同時にこけて、寝技で仕留める。こんな勝ち方ばっかりでした。もうすでに柔道ではありません(笑)。まあとどのつまり私は柔道があまり好きではなくプロレスが好きだったわけです。
そして高3になるとまた状況が変わります。高3のクラス分けで悪友がチリジリになり、なんとも因果なもので今度は逆に頭のいい奴がクラスに結集してしまう。
学年での成績は当然変わりませんが、クラスの成績では後ろから数える方が早かった(笑)。クラス順位が信じられないほど下がりました。
ちょ…国立大学目指す奴ばかりでレベル高すぎ。とてもではないですが、バカな事なんてできない。休憩時間に予習復習は当たり前。そんなクラスでした。息苦しかったです…。
当然…
「ヤバイ…なんでみんなこんなに頭いいんだ…」という危機感で今度は勉強に打ち込むことになります。
他の人と同じ事をしても成績は変わらない…ということで、東進衛生予備校という塾に行きだしました。これは衛星中継で東京の有名な塾の講師に授業をして貰えるということで当時としてはかなり画期的なシステム。同じ授業を見返せる復習ビデオ学習もありましたので、かなり効果的でした。
「机の下に氷を置いて眠くなったら足を入れろ」
今でも思い出す勉強必勝法の言葉です。東京の塾の先生のこの言葉で眠気に勝つ勉強の仕方をマスターしました。
なにせ塾から帰って家で勉強…。夏休みも同じ事の繰り返し…。そりゃあ眠くなります。氷に足を突っ込んで勉強してました。
それでもクラス内の順位はあがりませんでしたね…。一体どういう奴らなんでしょうか?
もちろん学年成績と偏差値は無茶苦茶上がりましたが、どうも納得がいかない。これだけ勉強してもクラスでは順位が変わらないとか…このクラスは正直おかしい。
考えても見てください。氷に足を突っ込んで勉強したのに、クラスでの順位が変わらないということは、クラスの人たちはそれ以上勉強しているということです。
「この野郎共…真面目に勉強ばっかしやがって…必ずひれ伏させてやる」
その想いで勉強を続けていました。友達が言うにはもう血気迫る表情だったそうです(笑)。そんな姿が目に止まったのか、先生から一つの提案を聞きます。
先生「おい。おまえ最近がんばってるな。推薦入試というのを受けてみないか?」
財前「推薦入試?なんですか?それは?」
先生「ああ。学校がお前を推薦して推薦用の試験を受けるんだ。テストと小論文と面接がある」
財前「ほぅ…」
先生「おまえ農業系の大学がいいんだろ?東京農業大学なんてどうだ?推薦枠あるぞ」
財前「そこはちょっと厳しいです…。偏差値64とかですよ…」
先生「だから推薦で行くんだよ」
財前「いやしかし…」
先生「おまえ多分小論文と面接は偏差値64越えると思うぞ(笑)。今の成績ならテストも運がよければなんとか…。それにこのクラスはみんな国立大学目指してるから推薦枠使う奴いないんだよ」
財前「そうなんですか…」
先生「まあ、おまえはすっぺらこっぺらいつも口だけは達者だからな。面接はいけるだろ。小論文も大丈夫なはずだ。問題は…テストと謹慎になってる事だが…」
財前「せ…先生。そこをなんとか…謹慎は謹慎はモミ消してくだされ_| ̄|○」
先生「う~む…。まあ最近は真面目にやってるしな。じゃあ推薦状かいといてやるよ。ついでに名城大学も推薦入試受けとくか?」
財前「オオオオオオオ」
先生「だが、もし合格しても何も言うなよ。国立目指している他の学生は2月が試験なんだからそのへんは配慮しろ」
財前「はい」
この日から数えて…推薦入試まであと2週間。
そこから頭を切りかえる必要がありました。科目の勉強は中止し、推薦入試の面接と小論文の勉強を始めました。これを2週間勉強し、テストの方は今まで勉強した財産でなんとかすることにしました。
科目勉強は2週間あがいてもたいして意味ない。
それならば学校では習わなかった面接と小論文を勉強したことが得策だと感じたのです。まずは生物部の先生に教えを請い、面接試験と小論文に備え、万全の体制で受験準備を整えます。何十枚小論文を書いたことか…。
これに落ちれば後がない…。
そして…
飛行機でいよいよ東京と名古屋へ。受験です。
世田谷区。浜田雅功の住んでいるとこだ(・∀・)
…まあそんなことはどうでもいいんですが…
推薦入試の小論文の問題は
現在の農業の発展と政治… 以下略 についてでした
まあこんなのは楽勝です。小論文とかは元々問題なかったですからね。
次のテストは
数2、Bとか無理…。
_| ̄|○で終了… 平均70点くらいでしょうか?よくわかりません。
そして面接へ。
練習したときに、もうこれは才能の世界だと感じてました。マニュアルが一応あるんですが、それでは高得点は取れない。
面接は並び形式で大広間で行っていました。
他の学生がどういう質問されてどういう風に答えてるか丸聞こえです。みんな普通の事ばかり言ってます。真面目すぎる。これはテストじゃない。人生が試されてるのに…。
みんな本に書いてあるような答えばっか言ってる。
違う。面接というのは試験官の質問に答えればいいというものではない。興味をひかせこちらの世界に引き込まないと印象になんて残らない。マニュアル通りとかこいつら終わったな…。受験勉強のしすぎだバカ共が。テストでは不覚をとったが、面接で負けられない。
フッ しかしみんな青いな。
第一、高1、高2、高3と激闘の時代を歩んで来た私が普通の事言うわけ無いだろう。事前に花の名前や農業のイロハは勉強ずみだ…。あとはそっち方面の話題に無理矢理もっていけばいいだけ。もらった!!
…クックック
以下は面接の時の事。ちょっと忘れてる部分もありますが、だいたいこんな感じでした。
面接官「あなたはどのような学生生活を送ってきましたか?」
財前「他の学生方がゲーム、部活に打ち込んでいるときに、私はそれには目もくれず、合間を見て家の農業を手伝って来ました。」
面接「??部活に柔道とありますが?」
財前「部活は勉強と同じく絶対にやらなければならない事項ですので手は抜いてません。家の仕事を手伝ってきたというのは、他の学生で言う…自分の自由な時間を割いての事です」
面接「ほぅ…それはどんなものですか?」
財前「主に蘭。そして水田です。シンビジューム、カシオペジラムなどが栽培の主となっています」(これホント)
面接官「では柔道の部活はどうでしたか?」
財前「相当打ち込みました。柔道もそうですが、その先にあるのはプロレスでした」
面接官「プロレス?」
財前「プロレスが幼少時代から好きだったのですが、まさか高校にプロレス部はございません。プロレスに一番近かったのが柔道であり、それに打ち込むことで今まで憧れの気持ちで見ていたプロレスの試合を一掃身近に感じることができるようになりました」
面接官「具体的に教えて下さい」
財前「柔道場を利用してプロレス大会を催したのです。素人がすれば危険ですが、武道部同士でやれば問題ありません。結構好評でした。実際にプロレスをすることでその心を知ることができたのです」
面接官「なるほど。大学でもサークル、農遊会などでがんばってくれるのは大学側としてもうれしいことです。それが広がれば尚更です。がんばってください それではわが大学を選んだ志望動機を…」
ほらきたきた。お決まりのパターン。
後はこの大学にどうして入りたいのか?とか大学に来て何をしたいのか?という事を無難にこなせばいいだけ。
重要なのはさっき書いたとこ。これがあるから後は普通の事言っても印象に残るはずでした。さすがに志望動機は普通に言わないとマズイ。
柔道場でやったプロレスは先生に見つかってこっぴどく怒られました。20人くらいギャラリーがいましたから(笑)。それが面接の武器になるとは…。
面接の時にプロレス中、斉藤のジャンピングニーパットをモロに食らって怒って、スリーパーホールドかけて、締めすぎて斉藤に泡を吹かせてしまい一時は騒然となったことが頭に浮かびましたね。悪友に感謝 (-_-)おまえとのバカ騒ぎは無駄にしないぞ。
高校時代にやってきたことは、まったく勉強とは関係ない上、どうしようもなくバカな事だったと思います。しかし、それが面接試験では武器となったのです。勉強、柔道だけを真面目にしてたらこれは言えなかったでしょう。
そして「他の奴がゲームしてた時に俺はこんなことしてたんだ」
親のゲーム嫌いが災いし学生時代ずっとゲームをやらせてもらえなかった悔しさ。その皮肉がちょっぴり入っております(笑)。これは親に感謝しないといけませんね…。みんなと同じように私はドラクエとかしたかったんだ!!_| ̄|○。
先生「 面接はおまえの生きてきた道を美化して言えばいい」
負の部分を武器にする。そう教えてくれたのが学校の担任の先生でしたね。
先生「謹慎事項を武器にしろ」
出会う人によって人生が変わるとはこの事かもしれません…
…
先生のおかげで…
(T-T )( T-T)
めでたく東京農業大学と名城大学に合格。
当然東京を選択。
友達にはいろいろ罵られましたねえ(笑)。
斉藤「ちょ…おまえ詐欺かよ。おまえの偏差値で行ける大学ちゃうぞ。きたねえ」
三木「なんでおまえが推薦で合格するんだよ(笑)。あり得ないだろ。謹慎野郎が!!(←コイツも謹慎野郎)」
島田「口だけだろ。実力と勘違いするなよ。口だけで合格しやがって…」
仲●「東京とか…田舎者丸出しのおまえが行っても無理だと思うぞ…」
もうね。非難囂々。まだ11月でしたしね…。
しかし事実は事実。
ただ…
もう勉強する目標がありません。大学に合格してしまってるわけですから…。授業も聞く必要はないし、部活も終わってる。どうすべきか…。ゲームも親が怒るから家ではできないし…。
一応年間の塾の授業料を払ってしまっているので塾は続けることにしました。やはり東京の先生の授業を受けるのは楽しいですからね。それにセンター試験を受けてもいいかなと。一生に一回しか受けられませんし。
そういう事で学校後に塾に行くのは継続したので生活自体はあまり変わりませんでした。学校→塾の繰り返しです。それに先生はこんなこといいます。
先生「いいか。遅刻はゆるさんぞ。他の学生よりも真面目に授業を受けろ。そして誰よりも真面目に学校を掃除しろ。それが礼儀だ。それに目立った行動は慎めよ」
…ごもっともです。
しかしここで大きな転機が訪れます。塾に今まで行ってはいましたが、勉強の事しか頭になくて周りの状況に気づかなかった。
しかし、今は周りの人の勉強する姿を見たりする余裕があります。みんながんばってるなあと。ちょっと心に隙があったのでしょうか?
なんかそういう雰囲気があったのでしょうね。
そう…ここで当時は女性をあまり意識してなかった私に革命を起こした女性が登場するのです。今でもこの方には感謝しているほどです…。正直人生を変えました。
いつも出会いは突然訪れます。
私はヘッドフォンしていつものように衛星中継の授業を受けてました。その授業が終わって帰ろうとしたその時でした。いきなり目の前(ホント数㎝)にまで女性の顔が近づいている!!。
(;゜д゜)?え
心臓が止まりそうになりましたよ。女性の顔がキスするときのように近い。状況がまったく掴めない。
な…なんだ?なんだ?
そして…その女の子が一言私につぶやきます。
リリカ 「バイバイ」

…
…
…
…
惚れた
何かわかりませんが「バイバイ」という一言そして、その女性の顔が無茶苦茶かわいかった。こんな美人な子今までに見たこともない。そんな女性がいきなり顔を近づけて来てバイバイとか…。
経験したことのないシチュエーションです。
女性にはもちろん興味ありましたが、つき合うとかつき合わないとかそんな事考えたことがなかった。学校外の女性とは付き合いまがいの事はありましたが、学校内での付き合い方なんて知らなかったし、そんな事したらなによりも周りに何を言われるか…。
同じ学校で彼女を作るなんて考えたこともなかった。
それにことごとくフられた高1の苦い経験があったから…
しかし…そんな硬派な私の壁は「バイバイ」というリリカさんの単純な一言で完全に崩壊。
このとき歴史上でもベルリンの壁が崩壊しましたよね(笑)。
それほどの力があったし、なによりリリカさんはかわいかった。ジグソーパズルの空いた隙間に最後の1ピースが埋め込まれたようでした。
財前「これからは … 女だ」
なぜかこんな事を思ってしまった…。今考えてもおかしいんですが、それほどの衝撃だったのです。
そうだ!!俺は東京の大学に行くんだった。
こんなダサイ格好では行けない。こんな幼稚な精神ではいけない…。東京の女性は1枚も2枚も上手な事は明白。
ヤバイ。俺ダサすぎる。
女性を勉強しなければ!!
こんなことで動転してしまうとは…。
…
リリカさんに「バイバイ」と言われただけで、その当時は相当な事が頭をよぎりました。東京にこのまま行ってはいけない…
そんな天の声を聞いたのです。なぜリリカさんのバイバイでこんな事思ったのか今思っても不思議です。
自分はリリカさんにふさわしくない…と心のどこかで気づいていたのかな?まあ特技というかね…。女性に3秒で惚れられる特技があるんですよ(笑)。私。
そして現実に戻る。リリカさんはこちらの反応を伺っていたので
は (;゜д゜)?
となりこちらも「バイバイ…」と返しました。
塾帰りの自転車ではもう悩みましたね…。
…
あれだけ顔を近づけて「バイバイ」とかあり得ない。なんでそんな事をしたかと考えてみたわけです。
到達した答えが
「リリカさんは俺の事が好きなんだ」
↑アホ
しかし、残念ながらリリカさんに告白する事はできません。相手は受験を控えてます。人生の大きな岐路です。そんな事できるわけがない。不謹慎もはなただしい。
しかし…俺の事を好きなはず。俺の告白を待っているかも?
もう勉強どころではなく、とりあえず翌日リリカさんの友達シモ●に相談することにしました。
シモ●「あ~あの娘 勘違いさせやすいけんな~。誰にでもそういう事するから。それ…大きい意味はないよ。だってリリカの好きな人、財前君じゃないもん。」
…
…
…
ちょ…
待てよ!!(笑)
そんなバカな!!_| ̄|○
え!?あれだけ顔を近づけておいて特に意味はないだと!!バカな。あり得ない。なにいってんだコイツ。アホか?
いや…まてよ…
…とは言っても友達がそう言ってるし…好きな人とか聞いてるみたいだし…。
…
…
そう
このころはほとんど女性経験がないので、こんな事で勘違いしてしまっていたのです。自分に惚れていると…。ちょうど女の子とよく目が合うと陥りやすい状況ですよね?
シモ●はさらにトドメをさすことをいいます。
シモ●「リリカの学校の机見てみ。好きな人の名前書いてあるから(笑)財前君じゃないから期待しないでね。」
…
そんなもの見れるわけないだろう…。ゆえにその場で名前を聞きました。
なるほど。
シモ●が言うにはリリカさんの好きな男は茶髪でジャニーズ系のM君。ああ。そいつなら知ってる。確かに格好いい。学内で有名な美女がいたんですが、その娘ですらつき合おうかどうか悩んだほどの男です。
とてもじゃないですが勝ち目はありません。
相手があの男だとすると、リリカさんにお目に敵うようになるにはそんなすぐは無理。
内面、外面全てにおいて鍛え直す必要があります。謹慎とか受けて笑っている場合ではなかった。前から女性をもっと意識しておくべきだった。丁度受験も終わってるし…
よし…
そこからファッション雑誌、メンズ雑誌の購読が始まります。そうです。重要なのは服、そして髪型。まずはこれが第一関門。ここを完備しないと無理。男は中身とか言ってもね。外見が伴ってないとダメなんです。現実はそんなに甘くない。
とりあえず外見は自分ではわからないので友達に聞きました、俺って外見的にどうなの?と
島●「外見はいい方だと思うぞ。けどな…性格としゃべる内容がバカすぎてダメだ。それにおまえ幼稚すぎ。東京行ったら黙ってたらモテるかもな」
斉藤「かっこいい方じゃないか?けど着てる服がダサすぎるし、女の事何もわかってないからな…お前」
藤●「おまえは黙ってれば大丈夫だよ。あんまりしゃべらないほうがいいぞ。しゃべると最低の男になるからな…」
シモ●「ズボンの丈足りてないよ?」
…
…
ハッキリ言うねえ_| ̄|○。
なるほど…。問題は口か…。そして服にも問題がある。そういえば急に背が伸びたからズボンの丈とか足りてないし_| ̄|○。
というわけで服を買うことにしました。どうもその頃はビジュアル系がブームなようでカジュアルスーツが大人気との事。
おお!!スーツなら大好きなんだよ。
よしGRAYを真似よう。
しかしビジュアルスーツは一着2万円近い。青山なんかでは売ってません。普通に着ることを考えると5着は必要。10万円です。それにシルバーアクセサリーや靴、帽子も必要ですからね。20万円は投資しないといけない。
小遣いで買える代物ではない…
…
まあけど今のままではリリカさんは振り向いてくれない。
…
…
決心しました。
アルバイトです。今は11月。大学に行くまではあと4ヶ月ある。題名にある一楽木工がここに出てきます。
重い木材を切ったり運んだりする仕事をするところです。まあ簡単に言うと土木系ですね。
恐いおじさんや暴走族上がりのお兄さんがたくさんいる職場です。ここでまずは内面を鍛えながらお金を稼ぐ事にしました。コンビニ店員や綺麗な仕事では軟派すぎる。なんか…こう緊張感のある仕事がしたかった。体も鍛えられるしね。
というか私…なんで女性の「バイバイ」だけでこんなにがんばれてしまったのでしょう…。可能性もないのに…。
一目惚れなのに…。ほとんど話したことないのに…
普通こんなにがんばれることなんてあんまりない。綺麗な女性が自分に与えるパワー。
この時これになんとなく気づいたのかもしれません。
男は女性への性を利用すれば信じられないパワーがでるのです。この時点でこれに気づいた私はラッキーでした。女性への愛を自分の成長に繋げる。
それがわかったのがリリカさんに出会ってからなのです。
というわけでこのころから女性を崇拝しています。ゆえにめいぽの世界で女性にヒイキするのは当然であり男なんて(RY
…すいません。
学校の休みの日は片道15キロかけて自転車で木工所まで通いました。山を越えて行くので自転車で行くのはキツイキツイ…。下りは天国ですが登りが悶絶…。
仕事場につくなり疲れ果てています…。
しかし日給は1万円近いので私にはうれしい限り。元々体育会系の部活に入ってましたので、特に体力面では問題なかった。そして男の職場の荒い命令や暴力がたまらなかった。
中でも仕事でミスすると暴走族のお兄さんが暴力を奮ってくるので恐すぎましたが、仕事が終われば普通。かなりやさしくて女性の口説きのテクニックまで教わりました。
ちょっと今の女性の口説き方が強引なのもこれが影響しているかもしれませんね(笑)。しかし凄い有効なテクニックなんです。やはりね。この暴走族のお兄さんは修羅場を潜りまくっているので、ただ勉強し、部活し…という守られた生活を送っていた普通の学生なんか足下にも及びません。自分の存在がゴミみたいに思いましたね…。
大学に行くのも親の金でしたし…。この人の方がよっぽど凄い。
暴走族の兄さんの学生時代はいきなり家を襲撃された事もあるみたいで、とにかく思い出話が凄すぎる。
そんな人が女性の口説き方を教えてくれたんですからね。他では聞けません。やはり土木系のバイトを選んだのは間違いではなかった。
そして職場の人たちからは男の器というか…そういうのを感じました。
そしていよいよ給料を貰い、服を買う…。
その頃の私の変貌ぶりはそりゃあ凄かったみたいです。同じく推薦入試合格した友達3人が2月からこの一楽木工にアルバイトに来ましたからね(笑)。何かがある…とみんなも思ったんでしょうね。
山を自転車で越えられないバカもいましたが(笑)。
残念ながらその頃は暴走族のお兄さんは配置移動で別の現場に行ってしまってたので…友達は会えなかったんですけどね。
しかし…
リリカさんとは塾の帰りに一緒に帰るだけで特に進展はありませんでした。そのまま2月まで来てしまいます。もう言えない…。4月から私は東京、リリカさんは京都の大学…。
今言うのはあまりにも無責任です。しかしこれほど好きになった女性は初めてだったので、気持ちが抑えられない。しかし、告白したくてもできない。この矛盾_| ̄|○。
振られても4月にはお互い徳島にいませんから後腐れもない。しかし言えなかった。
その間もいろいろと男性誌女性誌をみて研究していたのですが、使う機会がありません。リリカさんと会うのは制服の時ですから…。そして徳島にはあと2ヶ月…。告白ったって…今更なのです…。そして塾も終わり、リリカさんと会うきっかけがなくなりました。
なぜ…言わなかったのか…今でも後悔してます。
こうなりゃヤケです。気持ちがどうにもスッキリしない私は一楽木工の人や友と町にナンパに行くようになり、そこらへんの女性でなんとか堪えられない気持ちを抑えようとします。
そこでもいろいろ挫折や苦い思いもしましたねえ。とにかく女性が欲しかった。 後半は成功率も上がり、一人で行ったりもしてました。
もうリリカさんと付き合うという目的はありませんでした。諦めていました。ナンパしてた頃の目的…
それは…
全ては大学で東京の都会人に負けないためにやったことです。ナンパの一つもできない男が東京に行ってもバカにされるだけだ…。
田舎者の私は東京を神のように思ってましたから…。
ビジュアルスーツに身を固め、女性を口説くテクニックをナンパで実戦。そうしないとスタートラインにも立てないと考えていたのです。
何人ナンパしたことか…。
しかし気持ちの上では自信もでき、東京に行くための万全の準備が整いました。
いや…
まだだ…
これでも東京の強者には田舎者扱いされるかもしれない…。東京に行く友もいない。東京に行けば一人。誰もサポートしてくれないし、誰も私の事を知らない。
個性で勝負するしかない。もし…コンパなんかがあったら…。果たして東京の奴に勝てるんだろうか?こんな田舎者が…。
それにはやはり今準備しておかないと、スタートラインにも立てない…。
東京というものがどんなものかさっぱりわかっていないので、どこまでやっておけばいいのか…終わりがありませんでした。
まだだ…
まだ服が足りない。
一楽木工を3月まで続け、稼いだお金は40万くらいあったんですがすべて服に消えました。東京に行く時をジッと待ちました。
そしていよいよ4月…
そう…いよいよ乗り込むのです。花の都東京に。
数え切れない程の美女がいるでしょう。そして夢だった渋谷…新宿は一体どんなところなのか?
そして東京の人は冷たい…というのは本当なのか?果たして私は東京の女性を口説き落とせるのか?通用するのか?
それを試されるときが来ました。
もう後戻りはできません。しかし楽しみでしょうがありません。これから4年間東京。
もうリリカさんの二の舞は絶対に踏まない。
…
大学で勉強するなんて意識はこれっつっつぽっちもありませんでした。とにかく女です。東京の女… これに憧れてました。
舞台はいよいよ激動の大学時代へと続きます
素材 coco*様